51 / 73
幼少期~青年期・国外外遊編
第50話 カサード、角兎狩りクエストで九死に一生?
しおりを挟む
モッキンバード達を先導に、ボク達は開けた森林地帯に来た。
「この辺がアルミラージが良く出没する場所です。とても獰猛なモンスターなので、気を付けてくださいね」
う~ん? どんなモンスターだっけ……? と思いながら、アルミラージを探す。
「あっ 伏せてください、こいつ等は縄張り意識が強いので、少しの音で襲ってきますから」
モッキンバードが小声で制してきた。
見ると可愛らしいうさぎだが、角が生えている。
「うわぁ……これは可愛い、モフりたい衝動が……」
何気に本音が漏れる。
「カサード様、我慢してください……このモンスターの攻撃方法も解らないのに、不意に飛び出さないでくださいね」
シャロミーに首根っこを掴まれて、注意された。
ってかボク、こっちに来たのは、冒険者をする為だったっけ? こいつ等を拾ったのは、失敗だったのかな? と腕を組んで考えていた。
「まぁ、なるようになれだ」
そう呟き、流れに任せることにした。
モッキンバードが、弓矢で鮮やかに角兎モンスターを仕留めている。
「そういえば、ボクの所持武器は刀だけだけど、大丈夫かなぁ?」
そんな不安をこぼしていると、リッカミッラが。
「大丈夫ですよ、致命傷じゃない限り、治癒する事が出来ますから」
う~ん、ヒーラーが居るから、多少無理しても治して貰えるから、大丈夫かな。
とりあえず、角兎の背後からそっと近づいて、狩ろうと刀を抜く。
その瞬間、鞘から刀を抜く音に反応して、角兎が振り向きざま、真っ直ぐにボクの方に角を向けて飛びこんで来る。
やばい! 魚のダツみたいな攻撃法方だ! 考える間も無く、仰け反る様にかわす。
目の前を角兎のお腹が通り過ぎ、ボクの背後にあった木に、とーん! と言う音と共に、角が突き刺さる。
「うっわー! びっくりしたぁ! 流石に兎だから音に敏感だな。しかし、刺さったら当然痛いだろうなぁ。痛いのは嫌だな……」
等と思いながら、仰向けから起き上がって、角兎を見ると、木に刺さったままプラーンとしていた。
木に刺さっている角兎の首根っこを掴むと、角兎がキュイー! と鳴いた、たぶん断末魔の悲鳴なのかな? と思いながら、刀で喉をスパッと切る。
「カサード様! 後ろ気を付けて!」
シャロミーの声で、振り向くと20匹程の角兎に囲まれていた。
冷や汗がブワッと出る、四方八方から、あの角攻撃が飛んできて、串刺しになったボクの姿が一瞬で想像出来た。
「伏せてください! カサード様!」
モッキンバード達が、慌ててフォロー攻撃を開始、リリアーナの魔法も飛んでくる。
ボクは即時の判断で伏せる、直ぐ上を矢や魔法が飛び交う。
「カサード様、片付きましたから、起き上がっても大丈夫ですよー?」
そんな風にリッカミッラが声をかけてきた。
「お……おぅ。 いやぁ、物凄くビビッたー! 本気で死ぬかと思ったー……」
シャロミーに起こされながら本音をこぼす。
「全くです。背筋が凍りましたよ、もう……気をつけてください!」
リリアーナにも怒られた……。
そんな様子をモッキンバード達に見られて、苦笑いされてしまった。
う~ん、武器持っただけじゃ駄目なんだな、戦い方の訓練もしなきゃ死んじゃうな、こりゃあ……。
というかボク、助けられてばかりで情けない……。
仕留めた角兎の角を折り、クエストの証拠として持って帰る事にする、角を取ると普通の兎だな……何か勿体無い。
なので狩った兎を、適正な手法で血抜きをして持ち帰り、ジビエ料理の材料にしよう。
そんな調子で角兎を狩り、同時に薬草も採集してから、冒険者ギルドに戻り、クエスト完了の報告をした。
「この辺がアルミラージが良く出没する場所です。とても獰猛なモンスターなので、気を付けてくださいね」
う~ん? どんなモンスターだっけ……? と思いながら、アルミラージを探す。
「あっ 伏せてください、こいつ等は縄張り意識が強いので、少しの音で襲ってきますから」
モッキンバードが小声で制してきた。
見ると可愛らしいうさぎだが、角が生えている。
「うわぁ……これは可愛い、モフりたい衝動が……」
何気に本音が漏れる。
「カサード様、我慢してください……このモンスターの攻撃方法も解らないのに、不意に飛び出さないでくださいね」
シャロミーに首根っこを掴まれて、注意された。
ってかボク、こっちに来たのは、冒険者をする為だったっけ? こいつ等を拾ったのは、失敗だったのかな? と腕を組んで考えていた。
「まぁ、なるようになれだ」
そう呟き、流れに任せることにした。
モッキンバードが、弓矢で鮮やかに角兎モンスターを仕留めている。
「そういえば、ボクの所持武器は刀だけだけど、大丈夫かなぁ?」
そんな不安をこぼしていると、リッカミッラが。
「大丈夫ですよ、致命傷じゃない限り、治癒する事が出来ますから」
う~ん、ヒーラーが居るから、多少無理しても治して貰えるから、大丈夫かな。
とりあえず、角兎の背後からそっと近づいて、狩ろうと刀を抜く。
その瞬間、鞘から刀を抜く音に反応して、角兎が振り向きざま、真っ直ぐにボクの方に角を向けて飛びこんで来る。
やばい! 魚のダツみたいな攻撃法方だ! 考える間も無く、仰け反る様にかわす。
目の前を角兎のお腹が通り過ぎ、ボクの背後にあった木に、とーん! と言う音と共に、角が突き刺さる。
「うっわー! びっくりしたぁ! 流石に兎だから音に敏感だな。しかし、刺さったら当然痛いだろうなぁ。痛いのは嫌だな……」
等と思いながら、仰向けから起き上がって、角兎を見ると、木に刺さったままプラーンとしていた。
木に刺さっている角兎の首根っこを掴むと、角兎がキュイー! と鳴いた、たぶん断末魔の悲鳴なのかな? と思いながら、刀で喉をスパッと切る。
「カサード様! 後ろ気を付けて!」
シャロミーの声で、振り向くと20匹程の角兎に囲まれていた。
冷や汗がブワッと出る、四方八方から、あの角攻撃が飛んできて、串刺しになったボクの姿が一瞬で想像出来た。
「伏せてください! カサード様!」
モッキンバード達が、慌ててフォロー攻撃を開始、リリアーナの魔法も飛んでくる。
ボクは即時の判断で伏せる、直ぐ上を矢や魔法が飛び交う。
「カサード様、片付きましたから、起き上がっても大丈夫ですよー?」
そんな風にリッカミッラが声をかけてきた。
「お……おぅ。 いやぁ、物凄くビビッたー! 本気で死ぬかと思ったー……」
シャロミーに起こされながら本音をこぼす。
「全くです。背筋が凍りましたよ、もう……気をつけてください!」
リリアーナにも怒られた……。
そんな様子をモッキンバード達に見られて、苦笑いされてしまった。
う~ん、武器持っただけじゃ駄目なんだな、戦い方の訓練もしなきゃ死んじゃうな、こりゃあ……。
というかボク、助けられてばかりで情けない……。
仕留めた角兎の角を折り、クエストの証拠として持って帰る事にする、角を取ると普通の兎だな……何か勿体無い。
なので狩った兎を、適正な手法で血抜きをして持ち帰り、ジビエ料理の材料にしよう。
そんな調子で角兎を狩り、同時に薬草も採集してから、冒険者ギルドに戻り、クエスト完了の報告をした。
0
お気に入りに追加
290
あなたにおすすめの小説

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる