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始まり
好きになっちゃった
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2日目の朝、俺たちと一緒に家を出た後、どこかに寄ると言って遅れて来た星矢が、丸めた大きなポスターを持って現れた。
「何それ?」
と俺が聞くと、
「え? 見る? 見たい?」
とニヤニヤして言った。
「見たい!」
とリオンがウキウキして言う。
「しょーがないなぁ!……じゃじゃーん!」
星矢が広げた大きなポスターには、俺とリオンが昨日再会した時に抱き合っている姿が写っていた。
「はぁ!? 何あれをポスターなんかにしてんの!?」
「なんかってなんだよ。俺らの職場に飾るに相応しい、愛が伝わってくる写真だろ?」
「へへ」
「リオン! 照れてる場合じゃない! 飾るって何!?」
「いや、そこの通りの店の広告パネルの写真撮っといてって社長に任されたから……」
「だからってこれは……普通はモデルさんとか雇って……」
「経費削減になるじゃん。それにこういうのもありじゃん? 時代的にさ。2人ともかわいいし、絶対それでいこうって日本にいる時から考えてた」
「だけど法律上結婚は出来ないし、俺たち付き合ってる訳でもないから……」
「じゃあここまで来ておいて、何もせず何も始まらずにお前はどうしたいわけ?」
「どうって……」
「じゃあはっきりさせようぜ。お前は何でここに居る?」
「仕事のため」
「うん。それはそう……正解。じゃなくて!」
「わかってる! リオンに会いたかったから!」
「何で会いたかったの?」
リオンが俺の顔を覗き込んで聞いた。
「リオンのこと、好きになっちゃったから……」
「李音! 俺も好き! 知ってると思うけど」
「うん。知ってる」
「ってことで、こちらのポスターはこのまま採用ってことですね」
「本当にそれ貼るの?」
「当たり前よー。堂々とこんなもん貼ってたら、指輪なんてなくてもわかるだろ?」
「まあまあ。いいじゃん! 李音、写真写り良いよ!」
とリオンはニヤニヤしてる。
「じゃあこれ、貼って来まーす」
「まだいいでしょ! まだ日にち先なんだから!」
「宣伝になるからいいじゃん! 社長にも早めにって言われてたから」
「もう……好きにして」
「じゃあ、貼って来まーす」
従業員の子も俺たちのやりとりを見て楽しそうに笑っている。
笑い事じゃないんだぞ。
「何それ?」
と俺が聞くと、
「え? 見る? 見たい?」
とニヤニヤして言った。
「見たい!」
とリオンがウキウキして言う。
「しょーがないなぁ!……じゃじゃーん!」
星矢が広げた大きなポスターには、俺とリオンが昨日再会した時に抱き合っている姿が写っていた。
「はぁ!? 何あれをポスターなんかにしてんの!?」
「なんかってなんだよ。俺らの職場に飾るに相応しい、愛が伝わってくる写真だろ?」
「へへ」
「リオン! 照れてる場合じゃない! 飾るって何!?」
「いや、そこの通りの店の広告パネルの写真撮っといてって社長に任されたから……」
「だからってこれは……普通はモデルさんとか雇って……」
「経費削減になるじゃん。それにこういうのもありじゃん? 時代的にさ。2人ともかわいいし、絶対それでいこうって日本にいる時から考えてた」
「だけど法律上結婚は出来ないし、俺たち付き合ってる訳でもないから……」
「じゃあここまで来ておいて、何もせず何も始まらずにお前はどうしたいわけ?」
「どうって……」
「じゃあはっきりさせようぜ。お前は何でここに居る?」
「仕事のため」
「うん。それはそう……正解。じゃなくて!」
「わかってる! リオンに会いたかったから!」
「何で会いたかったの?」
リオンが俺の顔を覗き込んで聞いた。
「リオンのこと、好きになっちゃったから……」
「李音! 俺も好き! 知ってると思うけど」
「うん。知ってる」
「ってことで、こちらのポスターはこのまま採用ってことですね」
「本当にそれ貼るの?」
「当たり前よー。堂々とこんなもん貼ってたら、指輪なんてなくてもわかるだろ?」
「まあまあ。いいじゃん! 李音、写真写り良いよ!」
とリオンはニヤニヤしてる。
「じゃあこれ、貼って来まーす」
「まだいいでしょ! まだ日にち先なんだから!」
「宣伝になるからいいじゃん! 社長にも早めにって言われてたから」
「もう……好きにして」
「じゃあ、貼って来まーす」
従業員の子も俺たちのやりとりを見て楽しそうに笑っている。
笑い事じゃないんだぞ。
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