85 / 113
最終章
#84やり直し
しおりを挟む
「なあどうするんだぁ?」
全員が集まって話をしている。
「私は戻る、お姉ちゃんと一緒にここを出たい、助けたい」
日向ちゃんは戻る気だ。
「私は…」
響子さんは悩んでる様子。
「俺は戻る、京を1人にはさせれない」
ジョーさんも戻る気だ。
「私も戻る、美宏さんを助ける」
「ああ、そうだな、一緒に頑張ろう」
九野さんとジョーさんは目を合わせあった、櫻さんと戦った人のことだろうか。
「なあぁ、稗田っちはどうするんだぁ?」
「ちなみに砕はどうするの?」
「俺はジョーが戻るなら戻るぜぇ、一緒に京を助けてぇしなぁ」
「僕は…」
戻りたい気持ちもある、謎も多いし。
友達もいた、親父も映ってた、もうよく分からない。
「自分の好きなようにしろ、お前は頑張った、最後に見を投げ出そうとしてたしな、ここはできる人だけで頑張るから無理すんな」
ジョーさんは背中をボンっと叩いた。
「そうだぞぉ」
そんなことされたらさらに出づらくなる。
「僕も…助けたい…」
「そうかぁ、頑張るぞぉ」
「私も戻るわ」
「響子さんはどうして?」
「あ…いや…まあ…」
響子さんは照れていた。
「まあぁ、全員戻るってことかぁ」
「ねえウコイック、記憶ってどのくらい残るの?」
日向ちゃんがウコイックに言った。
「大体半分は絶対に残ってるが、これは約束してほしい、絶対に記憶があることは言わないこと」
「なんでだぁ?」
「一種の妨害行為になっちゃうからな、稗田の友人はギリギリ許した」
そういえば…
「どうしてあいつは警官の格好を?」
「これも説明しておくか、ここには1人助っ人を呼べる、呼ぶか呼ばないかは自由だ、そして呼ばれた人も断ることは出来る」
助っ人…ということはあいつは…
「呼ばれた人は参加する形を2つから選べる、1つは警官として君たちを見守る形だ、警官として見守るのを選んだら、靄があっただろ、その時に思い出す記憶をなんとなく指定できるんだ」
「それは僕があいつにお願いして…?」
「そうだ、忘れてると思うがな」
悪いことをした…あいつには…
「次に参加者として参加するパターン、参加する時は記憶は完全ランダムだ、他と同じように全部忘れてたり、結構覚えてたりな」
「じゃあお姉ちゃんって…?」
「そういうことだ、一緒に参加を選んだ、そして砕は北條の助っ人だ」
「そうなのかぁ!?」
「わるい、そこを覚えてないんだが俺だったらお前を選んでるだろう、本当にすまない…」
「いいんだけどよぉ」
「最終確認だ、君たち全員戻るでいいんだな?」
「ああ…」
ジョーさんは拳を握りしめた。
「おうぅ、待ってろよぉ」
砕は上に向かって指を指した。
「頑張ります」
九野さんは真剣な表情で前を向いている。
「ええ」
響子さんは腕を組んだ。
「よし…」
日向ちゃんは小さく拳を握った。
「はい…あ、ウコイック、後でちょっといい?」
僕は最後に確認したいことがあった。
「ん?いいぞ、君たちは今開く壁の中にいろ」
「何事だ、どうしたんだ」
「聞きたいことがあるんだ」
「聞きたいこと?」
「創治朗って人のこと」
「ああ、お父さんの助手の人か」
「映像に映ってたんだ、それは僕のお父さ…親父だった」
「…苗字同じだからな、なんとなく分かっていた」
「それで、親父はどこ?」
「どこ?か…なあ、稗田のお父さんはどういう人だった」
「僕の親父は…いっつも僕たちにストレスで暴力を振ってきた」
「後は?」
「でも、たまに仕事で疲れたのか、凄い大人しい時がたまにあった」
「その時は暴力は?」
「振らなかった、でもずっとネガティブなことを言ってた、「俺はもう無理だ、お前は頑張れよ」って同じことをね…」
「そうか…助手のあの人はそういう人だったのか」
「それで、親父はどこに…」
「お父さんのことを覚えてれば、きっと会える、さあ、行こう」
「怖いぜぇ」
「大丈夫だよ砕」
「入ったな、また会う時は俺は小さいかもしれないがな」
僕たちは人が入れる大きさの鉄の棺桶のような箱にそれぞれ入った。
「じゃあ君たち…またね~」
ウコイックの声とともにだんだんと視界が暗くなっていった。
全員が集まって話をしている。
「私は戻る、お姉ちゃんと一緒にここを出たい、助けたい」
日向ちゃんは戻る気だ。
「私は…」
響子さんは悩んでる様子。
「俺は戻る、京を1人にはさせれない」
ジョーさんも戻る気だ。
「私も戻る、美宏さんを助ける」
「ああ、そうだな、一緒に頑張ろう」
九野さんとジョーさんは目を合わせあった、櫻さんと戦った人のことだろうか。
「なあぁ、稗田っちはどうするんだぁ?」
「ちなみに砕はどうするの?」
「俺はジョーが戻るなら戻るぜぇ、一緒に京を助けてぇしなぁ」
「僕は…」
戻りたい気持ちもある、謎も多いし。
友達もいた、親父も映ってた、もうよく分からない。
「自分の好きなようにしろ、お前は頑張った、最後に見を投げ出そうとしてたしな、ここはできる人だけで頑張るから無理すんな」
ジョーさんは背中をボンっと叩いた。
「そうだぞぉ」
そんなことされたらさらに出づらくなる。
「僕も…助けたい…」
「そうかぁ、頑張るぞぉ」
「私も戻るわ」
「響子さんはどうして?」
「あ…いや…まあ…」
響子さんは照れていた。
「まあぁ、全員戻るってことかぁ」
「ねえウコイック、記憶ってどのくらい残るの?」
日向ちゃんがウコイックに言った。
「大体半分は絶対に残ってるが、これは約束してほしい、絶対に記憶があることは言わないこと」
「なんでだぁ?」
「一種の妨害行為になっちゃうからな、稗田の友人はギリギリ許した」
そういえば…
「どうしてあいつは警官の格好を?」
「これも説明しておくか、ここには1人助っ人を呼べる、呼ぶか呼ばないかは自由だ、そして呼ばれた人も断ることは出来る」
助っ人…ということはあいつは…
「呼ばれた人は参加する形を2つから選べる、1つは警官として君たちを見守る形だ、警官として見守るのを選んだら、靄があっただろ、その時に思い出す記憶をなんとなく指定できるんだ」
「それは僕があいつにお願いして…?」
「そうだ、忘れてると思うがな」
悪いことをした…あいつには…
「次に参加者として参加するパターン、参加する時は記憶は完全ランダムだ、他と同じように全部忘れてたり、結構覚えてたりな」
「じゃあお姉ちゃんって…?」
「そういうことだ、一緒に参加を選んだ、そして砕は北條の助っ人だ」
「そうなのかぁ!?」
「わるい、そこを覚えてないんだが俺だったらお前を選んでるだろう、本当にすまない…」
「いいんだけどよぉ」
「最終確認だ、君たち全員戻るでいいんだな?」
「ああ…」
ジョーさんは拳を握りしめた。
「おうぅ、待ってろよぉ」
砕は上に向かって指を指した。
「頑張ります」
九野さんは真剣な表情で前を向いている。
「ええ」
響子さんは腕を組んだ。
「よし…」
日向ちゃんは小さく拳を握った。
「はい…あ、ウコイック、後でちょっといい?」
僕は最後に確認したいことがあった。
「ん?いいぞ、君たちは今開く壁の中にいろ」
「何事だ、どうしたんだ」
「聞きたいことがあるんだ」
「聞きたいこと?」
「創治朗って人のこと」
「ああ、お父さんの助手の人か」
「映像に映ってたんだ、それは僕のお父さ…親父だった」
「…苗字同じだからな、なんとなく分かっていた」
「それで、親父はどこ?」
「どこ?か…なあ、稗田のお父さんはどういう人だった」
「僕の親父は…いっつも僕たちにストレスで暴力を振ってきた」
「後は?」
「でも、たまに仕事で疲れたのか、凄い大人しい時がたまにあった」
「その時は暴力は?」
「振らなかった、でもずっとネガティブなことを言ってた、「俺はもう無理だ、お前は頑張れよ」って同じことをね…」
「そうか…助手のあの人はそういう人だったのか」
「それで、親父はどこに…」
「お父さんのことを覚えてれば、きっと会える、さあ、行こう」
「怖いぜぇ」
「大丈夫だよ砕」
「入ったな、また会う時は俺は小さいかもしれないがな」
僕たちは人が入れる大きさの鉄の棺桶のような箱にそれぞれ入った。
「じゃあ君たち…またね~」
ウコイックの声とともにだんだんと視界が暗くなっていった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。

糠味噌の唄
猫枕
ホラー
昭和60年の春、小6の町子は学校が終わって帰宅した。
家には誰もいない。
お腹を空かせた町子は台所を漁るが、おやつも何もない。
あるのは余った冷やご飯だけ。
ぬか漬けでもオカズに食べようかと流し台の下から糠床の入った壺をヨイコラショと取り出して。
かき回すと妙な物体が手に当たる。
引っ張り出すとそれは人間の手首から先だった。

感染系口裂け女をハントせよ
影津
ホラー
隣に引っ越してきたブランドを身に着けた女性は口裂け女!?
そう言い張っていた親友も消えた。
私と幼馴染で親友を探しに怪しいお隣の女性のところに踏み込む。
小さな町で、口裂け女に感染! 口裂け女って移るんだっけ!? みんなマスクしてるから誰が口裂け女か分かんないよ! 大人が信じてくれないのなら学生の私達だけで戦ってみせる!
ホームセンターコメリで武器調達。日常の中で手に入るものだけで戦う!
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
冬の水葬
束原ミヤコ
青春
夕霧七瀬(ユウギリナナセ)は、一つ年上の幼なじみ、凪蓮水(ナギハスミ)が好き。
凪が高校生になってから疎遠になってしまっていたけれど、ずっと好きだった。
高校一年生になった夕霧は、凪と同じ高校に通えることを楽しみにしていた。
美術部の凪を追いかけて美術部に入り、気安い幼なじみの間柄に戻ることができたと思っていた――
けれど、そのときにはすでに、凪の心には消えない傷ができてしまっていた。
ある女性に捕らわれた凪と、それを追いかける夕霧の、繰り返す冬の話。

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
国を、民を守るために、武田信玄は独裁者を目指す。
独裁国家が民主国家を数で上回っている現代だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 純粋に国を、民を憂う思いが、粛清の嵐を巻き起こす
【第弐章 川中島合戦】 甲斐の虎と越後の龍、激突す
【第参章 戦争の黒幕】 京の都が、二人の英雄を不倶戴天の敵と成す
【第四章 織田信長の愛娘】 清廉潔白な人々が、武器商人への憎悪を燃やす
【最終章 西上作戦】 武田家を滅ぼす策略に抗うべく、信長と家康打倒を決断す
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です))
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる