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第6章
#60振り返り
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振り返えるといっても、何を振り返ればいいのか…
「なぁ、テストまで一緒に色々思い出そうぜぇ!」
砕が肩を組んできた。
そういえば砕と出会ったのは赤ちゃんの格好の時だったな、赤ちゃんの時からって現実だと幼なじみになるのかな。
「じゃあ僕も混ぜてー」
京君も来た。
最初は見栄っ張りだったけど、心を開いてくれたのか仲良くなれた。
「なあ秀、俺も参加していいか?」
ジョーさんも。
この4人がいつもの4人組って感じがしてどこか安心する。
「よし、みんなで振り返ろう!」
思い返すと…濃い…濃い…あれ?ここまでで何日経ってるんだ?
まあ、起きてる時間で言うと5日ぐらいか。
…濃い5日間だったな。
ここで仲良くなった人はいっぱいできた、でも仲良くなれたかと思えば落ちてしまった人もいたり、まさに出会いと別れの激しい日々だった。
「最初は檻で起きたな」
「最初に檻で起きた時は何が何だか、僕がなんなのかすら分からなかったです」
「次はなんかパツパツの赤ちゃんの服着たなぁ」
「今は普通の服に戻っちゃってちょっと残念ー」
「今秀は俺と同じ作業着だな」
そう、砕とジョーさんは繋がりがあったんだ。
最初はお互いそのことは思い出してなかったけど、今はジョーさんだけ思い出してる。
「次はお芝居か…俺たちのメンバーが1人いなくなった時だな…」
「あの時からだんだんと人が落ちていくようになりましたよね…」
「キイックが落ちた時は衝撃だったよなぁ」
「あのさー、なんでみんな落ちるって違和感無く使えるんだろう」
今思うといつの間にか染み付いていた「落ちる」という言葉。
「最初にウコイックが人を落とした時に衝撃があったから…?」
「「「…」」」
みんな考え出して一気に静まり返った。
「まあ考えても仕方ないから次いこうか」
「次はかくれんぼか、あの時は京が見つけてくれたから良かったけど、思い返すと怖いな」
「逃げる側は閉じ込められるって知らなかったからなぁ」
「ミドリックが最初に嘘ついたんだっけ?」
「砕を助けた時に屋上にいた人を思い出すと…」
「つ、次いこうか」
「次は豆知識人狼ってやつだったな」
「あなたは何を豆知識として出したでしょう!みたいな問題とか来そうじゃない?」
「それありそうだね」
どんな問題が来るか分からないからとにかく沢山答えを用意した方が良さそうだ。
「ちなみに俺はみんなに風呂で会った時に話したカレーの豆知識を出して、京はなんだっけ」
「メガ、ギガ、テラの順番で大きいってやつにしたよ」
「俺たちのところは嘘つきが1人しかいなくて分かりにくかったんだよな」
「え、僕達のところは1人だけ本当のことを言う人だった…」
「部屋によって違うのかな?」
「僕達のところはすぐ決着が着いて…櫻さんのおかげで…」
「なんか振り返ると暗くなっちゃうな…ひとまずこれで振り返れたか」
「何より友達ができたのは良かったよなぁ」
「そうだね」
こんないつ何が起こるか分からない場所でも、友達はできた。
「そろそろ時間よ~っ、みんなチャレンジゾーンに集まって~っ」
砕の発言でみんな照れてて気づいたらもう30分過ぎていたらしい。
充分振り返れただろう。
僕達は広場からチャレンジゾーンに向かった。
「なぁ、テストまで一緒に色々思い出そうぜぇ!」
砕が肩を組んできた。
そういえば砕と出会ったのは赤ちゃんの格好の時だったな、赤ちゃんの時からって現実だと幼なじみになるのかな。
「じゃあ僕も混ぜてー」
京君も来た。
最初は見栄っ張りだったけど、心を開いてくれたのか仲良くなれた。
「なあ秀、俺も参加していいか?」
ジョーさんも。
この4人がいつもの4人組って感じがしてどこか安心する。
「よし、みんなで振り返ろう!」
思い返すと…濃い…濃い…あれ?ここまでで何日経ってるんだ?
まあ、起きてる時間で言うと5日ぐらいか。
…濃い5日間だったな。
ここで仲良くなった人はいっぱいできた、でも仲良くなれたかと思えば落ちてしまった人もいたり、まさに出会いと別れの激しい日々だった。
「最初は檻で起きたな」
「最初に檻で起きた時は何が何だか、僕がなんなのかすら分からなかったです」
「次はなんかパツパツの赤ちゃんの服着たなぁ」
「今は普通の服に戻っちゃってちょっと残念ー」
「今秀は俺と同じ作業着だな」
そう、砕とジョーさんは繋がりがあったんだ。
最初はお互いそのことは思い出してなかったけど、今はジョーさんだけ思い出してる。
「次はお芝居か…俺たちのメンバーが1人いなくなった時だな…」
「あの時からだんだんと人が落ちていくようになりましたよね…」
「キイックが落ちた時は衝撃だったよなぁ」
「あのさー、なんでみんな落ちるって違和感無く使えるんだろう」
今思うといつの間にか染み付いていた「落ちる」という言葉。
「最初にウコイックが人を落とした時に衝撃があったから…?」
「「「…」」」
みんな考え出して一気に静まり返った。
「まあ考えても仕方ないから次いこうか」
「次はかくれんぼか、あの時は京が見つけてくれたから良かったけど、思い返すと怖いな」
「逃げる側は閉じ込められるって知らなかったからなぁ」
「ミドリックが最初に嘘ついたんだっけ?」
「砕を助けた時に屋上にいた人を思い出すと…」
「つ、次いこうか」
「次は豆知識人狼ってやつだったな」
「あなたは何を豆知識として出したでしょう!みたいな問題とか来そうじゃない?」
「それありそうだね」
どんな問題が来るか分からないからとにかく沢山答えを用意した方が良さそうだ。
「ちなみに俺はみんなに風呂で会った時に話したカレーの豆知識を出して、京はなんだっけ」
「メガ、ギガ、テラの順番で大きいってやつにしたよ」
「俺たちのところは嘘つきが1人しかいなくて分かりにくかったんだよな」
「え、僕達のところは1人だけ本当のことを言う人だった…」
「部屋によって違うのかな?」
「僕達のところはすぐ決着が着いて…櫻さんのおかげで…」
「なんか振り返ると暗くなっちゃうな…ひとまずこれで振り返れたか」
「何より友達ができたのは良かったよなぁ」
「そうだね」
こんないつ何が起こるか分からない場所でも、友達はできた。
「そろそろ時間よ~っ、みんなチャレンジゾーンに集まって~っ」
砕の発言でみんな照れてて気づいたらもう30分過ぎていたらしい。
充分振り返れただろう。
僕達は広場からチャレンジゾーンに向かった。
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