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第6章
#56合流
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そこには砕の家と全く同じ家があった。
さっきの日向ちゃんの家とは違い、砕の家からは遠かった。
「あれ、なんでここにも俺の家がぁ?」
「おーい、無事みたいだねー」
京君が笑顔で手を振ってこっちに向かってきた。
「京君、無事でよかった、ミッションは普通の方にしたの?」
「いや…その…星にした…」
京君は急にテンションが下がった。
「凄いじゃねえかぁ!よくクリア出来たなぁ!」
「まぁ…ずっと居たから…」
数秒無言が続いた。
深く聞いてはいけない気がして、どうにか別の話に切り替えようと頭をフル回転させている。
「と、とりあえずみんな無事で良かった」
「いいよ…聞きたいでしょ…」
京君は僕と砕の腕を弱々しい力で引っ張った。
「僕不登校だったんだ…」
京君は震えた声で説明を始めた。
「だからずっと部屋にいて…それでね…」
「無理はすんなよ」
京君の背中を砕は優しくさすった。
「大丈夫…みんなだから話したいんだ…」
「僕はだんだん体調が悪くなってきちゃって…学校に行かなくなって…パパやママもそのこと信じてくれなくて…うう…」
京君は突然震えだした、僕と砕はずっと京君の背中をさすっている。
「もう辛くて辛くて…消えちゃいたいって思ったんだ…だから…えっと…」
「もう大丈夫だ、辛い話させてすまなかったなぁ」
「全然大丈夫だから…」
「1回深呼吸しよう、ね」
「すーっ…ふぅーーっ……」
京君が何度も深呼吸をする度、震えが収まっていくのを手で感じる。
「ありがとう落ち着いた、そうだ!この事を思い出したのがさっきなんだよね…」
「さっきって、家に入った時?」
「そう、家に入って自分の部屋を見た瞬間に一気に記憶が甦ったっていう感じ」
僕はそんな感じはしなかったけれど、京君はよく馴染みのある家だったから思い出したのかな。
「僕だけ過去を話すのはずるいし、2人もなんか昔のこと教えてよー」
京君はさっきまでとは違い、元気に戻ったようだ。
「俺かぁ、そうだなぁ、稗田っちには話したけどよぉ、俺の家は自分のじゃなくて仕事で使ってた寮だったんだよなぁ」
「仕事って何してるの?」
「大工だぜぇ、この服見れば分かるだろぉ?」
たしかに言われてみれば服装が工事現場にいそうな感じだ。
「そういえば京と同じみたいに俺も部屋に入った時に思い出したかもなぁ」
「砕もそうなんだね、僕は家に入っても部屋に入っても何も思い出さなかったかもしれない」
「あの…稗田…っち…は…」
京君は照れた様子だ、今思うと京君から稗田っち呼びは珍しいな。
「仕事?僕はそこら辺をまだ思い出してなくて、ごめんね」
自分が何歳かもハッキリしていない、分かるはずなのに分からない、でも分かることは京君より年上で砕より年下だということ。
自分を俯瞰で見るのはなんか変な感じがするな。
「そういえばよぉ、あの家俺と一緒だよなぁ」
「え、そうなの?」
「そうなんだよね、距離も離れてるし…」
ガチャッ
音は砕と同じ家から、ゆっくりと扉が開く。
「なあ、秀、俺のこと覚えてるか?」
出てきたのはジョーさんだった。
さっきの日向ちゃんの家とは違い、砕の家からは遠かった。
「あれ、なんでここにも俺の家がぁ?」
「おーい、無事みたいだねー」
京君が笑顔で手を振ってこっちに向かってきた。
「京君、無事でよかった、ミッションは普通の方にしたの?」
「いや…その…星にした…」
京君は急にテンションが下がった。
「凄いじゃねえかぁ!よくクリア出来たなぁ!」
「まぁ…ずっと居たから…」
数秒無言が続いた。
深く聞いてはいけない気がして、どうにか別の話に切り替えようと頭をフル回転させている。
「と、とりあえずみんな無事で良かった」
「いいよ…聞きたいでしょ…」
京君は僕と砕の腕を弱々しい力で引っ張った。
「僕不登校だったんだ…」
京君は震えた声で説明を始めた。
「だからずっと部屋にいて…それでね…」
「無理はすんなよ」
京君の背中を砕は優しくさすった。
「大丈夫…みんなだから話したいんだ…」
「僕はだんだん体調が悪くなってきちゃって…学校に行かなくなって…パパやママもそのこと信じてくれなくて…うう…」
京君は突然震えだした、僕と砕はずっと京君の背中をさすっている。
「もう辛くて辛くて…消えちゃいたいって思ったんだ…だから…えっと…」
「もう大丈夫だ、辛い話させてすまなかったなぁ」
「全然大丈夫だから…」
「1回深呼吸しよう、ね」
「すーっ…ふぅーーっ……」
京君が何度も深呼吸をする度、震えが収まっていくのを手で感じる。
「ありがとう落ち着いた、そうだ!この事を思い出したのがさっきなんだよね…」
「さっきって、家に入った時?」
「そう、家に入って自分の部屋を見た瞬間に一気に記憶が甦ったっていう感じ」
僕はそんな感じはしなかったけれど、京君はよく馴染みのある家だったから思い出したのかな。
「僕だけ過去を話すのはずるいし、2人もなんか昔のこと教えてよー」
京君はさっきまでとは違い、元気に戻ったようだ。
「俺かぁ、そうだなぁ、稗田っちには話したけどよぉ、俺の家は自分のじゃなくて仕事で使ってた寮だったんだよなぁ」
「仕事って何してるの?」
「大工だぜぇ、この服見れば分かるだろぉ?」
たしかに言われてみれば服装が工事現場にいそうな感じだ。
「そういえば京と同じみたいに俺も部屋に入った時に思い出したかもなぁ」
「砕もそうなんだね、僕は家に入っても部屋に入っても何も思い出さなかったかもしれない」
「あの…稗田…っち…は…」
京君は照れた様子だ、今思うと京君から稗田っち呼びは珍しいな。
「仕事?僕はそこら辺をまだ思い出してなくて、ごめんね」
自分が何歳かもハッキリしていない、分かるはずなのに分からない、でも分かることは京君より年上で砕より年下だということ。
自分を俯瞰で見るのはなんか変な感じがするな。
「そういえばよぉ、あの家俺と一緒だよなぁ」
「え、そうなの?」
「そうなんだよね、距離も離れてるし…」
ガチャッ
音は砕と同じ家から、ゆっくりと扉が開く。
「なあ、秀、俺のこと覚えてるか?」
出てきたのはジョーさんだった。
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