リピートライフ

花畑 空間

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第5章

#48他の扉

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大体20~30分ぐらい待っただろうか、その時。
「全部屋のゲームが終了したよ~みんな扉から出てきて~集合~」
ムラサキックの声が流れた。
僕らのいた部屋はゲームが終わってから同じ空気感。
誰も気まづくて話せないし、砕と日向ちゃんはさっきから様子が変わらない。
話しかけようとしたいけれど、砕は今はそっとしておいた方が良さそうだし、日向ちゃんにはかける声が見つからない。
「まだ~?」
アカムラが扉から顔を出した。
「う~ん…とりあえず出れる人は部屋を出て~」
アカムラがそう言うと、僕は日向ちゃんと砕を置いて部屋を出た。
一緒にいたかったけれど、もしムラサキックが大事なことを話したらと思うと伝えるためにも聞かないとと思った。

部屋を出ると既に他の人達は集まっていた…でも人数が明らかに
大体3分の1ぐらいだろうか…
知ってる顔はツージーさん、京君、ジョーさん、響子さん、それと日向ちゃんと戦った人…
さんが居ない…
緋彩ちゃんはアオムラ側にいなかったからムラサキック側だっただろうか、確認はしなかったが絶対にここまで残っていたはず。
南島さんに至っては絶対に居たはずだ、響子さんに話を……
…いや、話しかけれそうにない、近づいたけれど明らかにが漂っている、そっとしておこ…
「わ、分かってるわ稗田君、そうなの、そういうことなの、だから今は…」
僕が背を向けて離れようとした時、弱々しい響子さんの声が聞こえた。
「大丈夫です、今は休んでください」
「う、うん…」
僕も元気ではないけれど、櫻さんがいつもみんなを引っ張っていたように僕も強くならないと。

「全員揃った訳ではないからいない人には後から説明しておいて~じゃあここからの流れを説明するよ~」
説明が始まった。
「まず今からみんなにの秘密を教えるね~」
秘密?
「僕の部屋は、一般陣営と嘘つき陣営が同じぐらいの量の配役、嘘つき陣営は4~」
「そしてアカムラの部屋は嘘つきば~っかの嘘つき部屋~、本当のことを言うのはサーチャーだけ~」
「最後に、アオムラの部屋は真実の心を持った人達の中に1人の嘘つきが…!嘘つきは1人だけ~」
「これで分かったかな~?僕の部屋がスタンダードだけど1番被害が出るし、他の2人の部屋は1人を犠牲にするっていう辛さがあったよね~!みんなお疲れ様~」
こんな言い方に怒りが込み上げてきた気がするけど、今は何故だか
「そしてここからの流れは~君たちの後ろにある壁を開ける、そして開いた壁の中に入っていってね~毎度おなじみのがあるから~」
もやだろうか、今回は紫色か?だんだんと慣れてきた自分が怖い。
「まあ話は以上~今ウコイック呼んでくるからちょっと待ってて~」

「は~い来たよ~」
ぱっと聞いただけだと、どっちの声か分からない、ムラサキックなのかウコイックなのか、だけど色ボットは全員声は違う。
でもウコイックの声の要素は全ての色ボットの声に入っている気がする、やっぱり色ボットはウコイックの分身なんだろうと実感できる。
「今開けるね~」
ウコイックは両手を壁にぺったり付けた。
するとゆっくり壁が開いていった。
「君の仲間は後でまた会えるから君は入りな~」
アカムラが僕に話しかけてきた、今は2人を任せていいのだろうか。
少し不安だけれど、僕は靄の中に入っていった。
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