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第3章
#24 3日目終了
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「はい、じゃあキイッ…ウコイックぅ~!!ごちそうさま言ってくれぇぇ~~!!」
「あ、はい、ごちそうさまでした~」
「「「ごちそうさまでした!!」」」
キイックって言いかけてたのが少し気になったな、まあとりあえず食べ終わった。
「お皿はこの箱、レンゲはこっちの箱に入れてくれぇぇ~!!」
僕達は食器を片付けるために列に並んだ。
赤ちゃんの時の帽子とか箱に入れる時に似ている、アカイックはこのやり方が好きなのだろうか。
「よし、入れ終わったねぇぇ~!!じゃあ~!!解散んんん~~!!!」
あ、解散らしい。
僕達は部屋に戻り、少し休んでいた。
ウコイックが言うには、「明日の本番まで休んでおこ~」とのこと。
「なぁ、稗田っちぃ」
「ん、どうしたの砕」
「俺まだ演技が完璧じゃなくて不安なんだ、俺達の部屋で練習見てくれねぇか」
砕はリハーサルが終わってもなお、アカイックが来るまで台本を読み込んでいた。
「いいよ、頑張ろうね」
「おうぅ!ありがとなぁ!」
僕達は2階に向かい、ずっと練習していた。
「…あれ、忘れちゃったぜぇ」
「そこ結構忘れるね、覚えよう」
「おうぅ」
こんなやり取りが何度も続いた。
「うわぁ、もうこんな時間かぁ」
時計を見ると10時半、体感的にはそろそろ「寝るよ~」呼び掛けが来るはずだけど、キイックがいないから誰も来ない。
「ちょっとだけ様子見てくるね」
僕は砕を部屋に残し、下へ降りた。
あれ、人数が少ない。
「あ、もしかしてずっと上にいましたか?もう皆さんお風呂入ってますよ、もうすぐで閉まっちゃいますし、入るなら早めに行った方が…」
南島さんが言った。
「分かりました!ありがとうございます!!」
いつの間にか下の階ではお風呂に入ることになっていたらしい、僕は砕を呼び、急いで2人でお風呂に向かった。
「おお、お前らじゃないか」
「ジョーじゃねえかぁ!」
脱衣所に北条さんがいた、京君は見当たらない。
「お前らのリーダーってどこいったんだ?炒飯食った時見当たらなかったけど」
「実はキイックは責任を感じたのか自分で自分を落としたんです」
「ええ、だから居なかった…でもそんなこと出来るのか」
「ウコイックも驚いたようだったので知らなかったんだと思います、ちなみに京君は?」
「うーん、 とりあえず安心して欲しいのは、落とされてない、ずっと寝込んでる、でも敗者側は全員が演者でやるから、このままアオイックに落とされないかすごい心配なんだよな」
「勝者側の方はなんか目安まで達したとかで、もう落とされないらしいです、もう4人落とされてますからね」
「敗者側ではそんなこと言われてないから、そっちだけなんだろうな、俺らは元から厳しかったから俺のチームのやつ以外は落ちてないんだよな」
北条さんは続けて言った。
「そっちには申し訳ないけどよ、逆にこっちは気が引き締まってて気をつけてたけど、そっちは気が抜けてて落とされたってのが多い気がするんだよな、話聞いてる限りさ」
正直その通りだ、蒼さんなんて気が抜けてて急なアオイックの登場で落とされた。
「そうですね…あれ、砕は」
砕がいない事に気づいた。
「おいぃ!時間無いんだろぉ!俺もう入っちゃってるぜぇ!」
まずい、時間無いこと忘れてて話しちゃってた。
「すみませんまた今度話しましょう!」
「おう、またな」
北条さんと別れ、急いで着替えて風呂に入った。
「俺は…いや、違うな…」
ボソボソと何か呟いてると思ったら、セリフだった。
相当熱心に頑張っているのだろう。
「いい湯だったなぁ!疲れが取れたぜぇ!」
「そうだね、ちょうど僕らが最後だったね」
「早く戻って寝る準備だなぁ!」
砕は上へ向かって指を差した、なんか久々に見た気がする。
僕らは部屋に着いた。
「あら、今帰ってきたのね、もう私たちは歯磨きしたわよ」
「うう…」
櫻さんと日向ちゃんが2階から下がってきた。
僕は何より日向ちゃんが心配だ。
アオイックが蒼さんを落としたぐらいからずっとこんな感じだ。
「あの、ちょっと櫻さん、お話いいですか?」
「何?」
僕は部屋の隅に櫻さんを呼んだ。
「日向ちゃん大丈夫ですか?」
「まあ大丈夫ではないわよね、最初に牢屋で起きた時ぐらいに戻っちゃったみたいね」
「ここに来てからすごい日向ちゃん明るくなってたんですけど、何かあったんですか?」
「まあ簡単に言えばキイックに演技を褒められたりして、明るくなっていってたわね」
「良いことが起こると明るくなって、怖いことが起きると暗くなる、って感じかしら、私もここに来る前をちゃんと覚えてないから正直分からないわ」
そっか、ここに来る前。
ここに来る前ってどんなだったっけな僕。
まあ覚えてないか。
「ここに来た初日の夜に話したこと覚えてる?思い出したこと、とかの話」
「はい、覚えてます」
「今日の夜また話したいんだけどいい?起きてたらあの時みたいにハシゴ降りてね」
「分かりました」
「とりあえず日向が心配だから戻るわね」
櫻さんは日向ちゃんの方へ向かった。
僕と砕は歯を磨き、布団に入った、既に櫻さんと日向ちゃんは布団に入っていた。
明日が本番、色々あって今日は疲れたし、眠くなってきた…
「あ、はい、ごちそうさまでした~」
「「「ごちそうさまでした!!」」」
キイックって言いかけてたのが少し気になったな、まあとりあえず食べ終わった。
「お皿はこの箱、レンゲはこっちの箱に入れてくれぇぇ~!!」
僕達は食器を片付けるために列に並んだ。
赤ちゃんの時の帽子とか箱に入れる時に似ている、アカイックはこのやり方が好きなのだろうか。
「よし、入れ終わったねぇぇ~!!じゃあ~!!解散んんん~~!!!」
あ、解散らしい。
僕達は部屋に戻り、少し休んでいた。
ウコイックが言うには、「明日の本番まで休んでおこ~」とのこと。
「なぁ、稗田っちぃ」
「ん、どうしたの砕」
「俺まだ演技が完璧じゃなくて不安なんだ、俺達の部屋で練習見てくれねぇか」
砕はリハーサルが終わってもなお、アカイックが来るまで台本を読み込んでいた。
「いいよ、頑張ろうね」
「おうぅ!ありがとなぁ!」
僕達は2階に向かい、ずっと練習していた。
「…あれ、忘れちゃったぜぇ」
「そこ結構忘れるね、覚えよう」
「おうぅ」
こんなやり取りが何度も続いた。
「うわぁ、もうこんな時間かぁ」
時計を見ると10時半、体感的にはそろそろ「寝るよ~」呼び掛けが来るはずだけど、キイックがいないから誰も来ない。
「ちょっとだけ様子見てくるね」
僕は砕を部屋に残し、下へ降りた。
あれ、人数が少ない。
「あ、もしかしてずっと上にいましたか?もう皆さんお風呂入ってますよ、もうすぐで閉まっちゃいますし、入るなら早めに行った方が…」
南島さんが言った。
「分かりました!ありがとうございます!!」
いつの間にか下の階ではお風呂に入ることになっていたらしい、僕は砕を呼び、急いで2人でお風呂に向かった。
「おお、お前らじゃないか」
「ジョーじゃねえかぁ!」
脱衣所に北条さんがいた、京君は見当たらない。
「お前らのリーダーってどこいったんだ?炒飯食った時見当たらなかったけど」
「実はキイックは責任を感じたのか自分で自分を落としたんです」
「ええ、だから居なかった…でもそんなこと出来るのか」
「ウコイックも驚いたようだったので知らなかったんだと思います、ちなみに京君は?」
「うーん、 とりあえず安心して欲しいのは、落とされてない、ずっと寝込んでる、でも敗者側は全員が演者でやるから、このままアオイックに落とされないかすごい心配なんだよな」
「勝者側の方はなんか目安まで達したとかで、もう落とされないらしいです、もう4人落とされてますからね」
「敗者側ではそんなこと言われてないから、そっちだけなんだろうな、俺らは元から厳しかったから俺のチームのやつ以外は落ちてないんだよな」
北条さんは続けて言った。
「そっちには申し訳ないけどよ、逆にこっちは気が引き締まってて気をつけてたけど、そっちは気が抜けてて落とされたってのが多い気がするんだよな、話聞いてる限りさ」
正直その通りだ、蒼さんなんて気が抜けてて急なアオイックの登場で落とされた。
「そうですね…あれ、砕は」
砕がいない事に気づいた。
「おいぃ!時間無いんだろぉ!俺もう入っちゃってるぜぇ!」
まずい、時間無いこと忘れてて話しちゃってた。
「すみませんまた今度話しましょう!」
「おう、またな」
北条さんと別れ、急いで着替えて風呂に入った。
「俺は…いや、違うな…」
ボソボソと何か呟いてると思ったら、セリフだった。
相当熱心に頑張っているのだろう。
「いい湯だったなぁ!疲れが取れたぜぇ!」
「そうだね、ちょうど僕らが最後だったね」
「早く戻って寝る準備だなぁ!」
砕は上へ向かって指を差した、なんか久々に見た気がする。
僕らは部屋に着いた。
「あら、今帰ってきたのね、もう私たちは歯磨きしたわよ」
「うう…」
櫻さんと日向ちゃんが2階から下がってきた。
僕は何より日向ちゃんが心配だ。
アオイックが蒼さんを落としたぐらいからずっとこんな感じだ。
「あの、ちょっと櫻さん、お話いいですか?」
「何?」
僕は部屋の隅に櫻さんを呼んだ。
「日向ちゃん大丈夫ですか?」
「まあ大丈夫ではないわよね、最初に牢屋で起きた時ぐらいに戻っちゃったみたいね」
「ここに来てからすごい日向ちゃん明るくなってたんですけど、何かあったんですか?」
「まあ簡単に言えばキイックに演技を褒められたりして、明るくなっていってたわね」
「良いことが起こると明るくなって、怖いことが起きると暗くなる、って感じかしら、私もここに来る前をちゃんと覚えてないから正直分からないわ」
そっか、ここに来る前。
ここに来る前ってどんなだったっけな僕。
まあ覚えてないか。
「ここに来た初日の夜に話したこと覚えてる?思い出したこと、とかの話」
「はい、覚えてます」
「今日の夜また話したいんだけどいい?起きてたらあの時みたいにハシゴ降りてね」
「分かりました」
「とりあえず日向が心配だから戻るわね」
櫻さんは日向ちゃんの方へ向かった。
僕と砕は歯を磨き、布団に入った、既に櫻さんと日向ちゃんは布団に入っていた。
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