16 / 113
第3章
#15発見?
しおりを挟む
僕達は朝ごはんを済ませ、作業に戻った。
台本班が作った台本を元に…ってそれどころではなさそうだ。
みんな行方不明者が気になって仕方がなく、作業に集中できない。
「あーもう!余計なこと考えちゃうわねぇ!」
響子さんが怒鳴るように叫んだ。
「行方不明者のことですか?」
「ここに来てから変なことしか起きてないけど、行方不明ってなんか生々しくて現実味が凄くてもう…」
たしかに行方不明って言葉だけで何か心の底からゾワッとさせるような気持ちになる。
「早く見つかるといいんですけどね、キイックに情報無いか聞いてみましょうか、優しいし答えてくれるはずです」
僕はキイックの部屋に向かい、扉をノックした。
「キイック、ちょっと話がしたいんだけど」
「ん、な、何~ちょっと待って~」
キイックは扉から出てきたが、少し焦っていた感じがした。
「キイック大丈夫?」
「い、いやぁ~、ねぇ~」
明らかに何かおかしい。
「…もういいや、君って、嘘は付ける?」
嘘?急に何を。
「ちょっと君だけ僕の部屋に来ていいよ…」
小さい声で僕を部屋へ誘導してきた。
「え、えーっと、おじゃましま…」
僕はキイックの部屋に入った、そこには…
「ふぁあくふぁへ!!」
口が布で塞がれ、手と足も、また布で縛られた洋一さんと、もう1人男性が同じように縛られていた。
「これ…は…?」
「ち、誓って僕がやったんじゃないんだ、それは信じてね~!」
焦ったようにキイックは言った。
「君はたしか夜に男2人を見たって言ってたよね、だから聞きたかったんだ」
キイックは真剣な顔で僕に聞いてきた。
「これは、昨日見た2人かい?」
「はい…」
「分かった…僕も疑われたくないから、色々アリバイを話そうか」
僕達は椅子に座り、話を始めた。
「まず、さっき僕がやったんじゃないって言ったけど、実際縛ったのは僕だ、さっき部屋に戻ってきたら暴れてる2人がいて、急いで僕の制服で手と足と口を塞いだ」
「さっきって?」
「朝ごはんの支度をしに戻った時さ、それまで僕は2人に気づかなかった」
「ちなみに暴れてたってどういう風に?」
「ここはどこだ~!ここから出せ~!ってね、このおかしい状態でみんなに合わせても混乱しそうだからとりあえず君だけに今伝えてるよ、君なら信じてくれそうだし」
夜に2人を見たから信用されてるのだろう。
「あ、あの、ちょっと紅茶持ってくるよ、待ってて~」
キイックは部屋の奥に向かった。
ちなみに部屋は研究室?のような見た目をしてて、全体的に薄く黄色い、難しそうな機械類や、変な色の液体もある、それも黄色だ。
そしていくつものコンロと食器棚も機械類の向かい側にある、ほんとにご飯は手作りだったのか。
そして洋一さん達…何か必死になって叫んでいるようだが、部屋の外に漏れないぐらいの声量だ、少し口の布を外して話そうか…とも考えたがこれでは声が漏れて混乱を招きそうだったからやめた。
「ちょっと紅茶のパックがどこにあるか忘れちゃっててね~、今入れるね~」
キイックは紅茶の準備をし出した。
「夜には2人はキイックの部屋にいたとして、キイックは部屋には居なかったの?」
「僕はウコイックとアオイックと、色々話してたのさ~、内容はさすがに参加者には秘密ね~」
僕たちには言えないような話をしていたのか…誰を落とすかとかか?
そう考えるとキイックと話すのに緊張してくる。何かやばいことでも言ってしまったら…なんて。
とりあえず、キイックが自ら閉じ込めた訳ではない、今この2人はおかしくなっている、あと…
「あと、君は僕がどうにか解決するまで黙っていてくれ、僕がこの件を解決したら僕からみんなに言うから」
僕はこの事をみんなに黙ってないといけない。
台本班が作った台本を元に…ってそれどころではなさそうだ。
みんな行方不明者が気になって仕方がなく、作業に集中できない。
「あーもう!余計なこと考えちゃうわねぇ!」
響子さんが怒鳴るように叫んだ。
「行方不明者のことですか?」
「ここに来てから変なことしか起きてないけど、行方不明ってなんか生々しくて現実味が凄くてもう…」
たしかに行方不明って言葉だけで何か心の底からゾワッとさせるような気持ちになる。
「早く見つかるといいんですけどね、キイックに情報無いか聞いてみましょうか、優しいし答えてくれるはずです」
僕はキイックの部屋に向かい、扉をノックした。
「キイック、ちょっと話がしたいんだけど」
「ん、な、何~ちょっと待って~」
キイックは扉から出てきたが、少し焦っていた感じがした。
「キイック大丈夫?」
「い、いやぁ~、ねぇ~」
明らかに何かおかしい。
「…もういいや、君って、嘘は付ける?」
嘘?急に何を。
「ちょっと君だけ僕の部屋に来ていいよ…」
小さい声で僕を部屋へ誘導してきた。
「え、えーっと、おじゃましま…」
僕はキイックの部屋に入った、そこには…
「ふぁあくふぁへ!!」
口が布で塞がれ、手と足も、また布で縛られた洋一さんと、もう1人男性が同じように縛られていた。
「これ…は…?」
「ち、誓って僕がやったんじゃないんだ、それは信じてね~!」
焦ったようにキイックは言った。
「君はたしか夜に男2人を見たって言ってたよね、だから聞きたかったんだ」
キイックは真剣な顔で僕に聞いてきた。
「これは、昨日見た2人かい?」
「はい…」
「分かった…僕も疑われたくないから、色々アリバイを話そうか」
僕達は椅子に座り、話を始めた。
「まず、さっき僕がやったんじゃないって言ったけど、実際縛ったのは僕だ、さっき部屋に戻ってきたら暴れてる2人がいて、急いで僕の制服で手と足と口を塞いだ」
「さっきって?」
「朝ごはんの支度をしに戻った時さ、それまで僕は2人に気づかなかった」
「ちなみに暴れてたってどういう風に?」
「ここはどこだ~!ここから出せ~!ってね、このおかしい状態でみんなに合わせても混乱しそうだからとりあえず君だけに今伝えてるよ、君なら信じてくれそうだし」
夜に2人を見たから信用されてるのだろう。
「あ、あの、ちょっと紅茶持ってくるよ、待ってて~」
キイックは部屋の奥に向かった。
ちなみに部屋は研究室?のような見た目をしてて、全体的に薄く黄色い、難しそうな機械類や、変な色の液体もある、それも黄色だ。
そしていくつものコンロと食器棚も機械類の向かい側にある、ほんとにご飯は手作りだったのか。
そして洋一さん達…何か必死になって叫んでいるようだが、部屋の外に漏れないぐらいの声量だ、少し口の布を外して話そうか…とも考えたがこれでは声が漏れて混乱を招きそうだったからやめた。
「ちょっと紅茶のパックがどこにあるか忘れちゃっててね~、今入れるね~」
キイックは紅茶の準備をし出した。
「夜には2人はキイックの部屋にいたとして、キイックは部屋には居なかったの?」
「僕はウコイックとアオイックと、色々話してたのさ~、内容はさすがに参加者には秘密ね~」
僕たちには言えないような話をしていたのか…誰を落とすかとかか?
そう考えるとキイックと話すのに緊張してくる。何かやばいことでも言ってしまったら…なんて。
とりあえず、キイックが自ら閉じ込めた訳ではない、今この2人はおかしくなっている、あと…
「あと、君は僕がどうにか解決するまで黙っていてくれ、僕がこの件を解決したら僕からみんなに言うから」
僕はこの事をみんなに黙ってないといけない。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
お客様が不在の為お荷物を持ち帰りました。
鞠目
ホラー
さくら急便のある営業所に、奇妙な配達員にいたずらをされたという不可思議な問い合わせが届く。
最初はいたずら電話と思われていたこの案件だが、同じような問い合わせが複数人から発生し、どうやらいたずら電話ではないことがわかる。
迷惑行為をしているのは運送会社の人間なのか、それとも部外者か? 詳細がわからない状況の中、消息を断つ者が増えていく……
3月24日完結予定
毎日16時ごろに更新します
お越しをお待ちしております
僕のごちそう
田古みゆう
ホラー
「僕のいちばんのごちそうは、いつだってキミだよ」
それは、僕がキミに送る最大級の愛の言葉。
いつも何かを食べているキミに送った僕の想い。それにキミはどうやって答えてくれるのか。
僕とキミの奇妙な関係の結末に、身震い必至!!

怪談収集家は探偵じゃありません! 戸羽心里はホンモノに会いたい──《ひもろきサマ》
牛丸 ちよ
ホラー
怪談収集家のトンチキ女子大生・戸羽心里は全国に散る「塩に関する怪談」に興味を持つ。
《ひろきくんにノックされると不幸になる盛り塩団地》──SNSで知り合った「祟られた人」の部屋へ泊まりに行くと、説明のつかない恐怖体験に襲われる。
そのころ、心里の下宿先の大家であり和装ナイスミドルな作家・下哭善太郎は《塩に邪気を封じる巫女》を取材し、奇跡を目の当たりにしていた。
合流した二人は、好奇心から類似性のあるオカルトスポット巡りを始める。
《富弥町の盛り塩禁止アパート》
《学校七不思議・雪の日の花子さん》
《牛鬼と塩の奇祭があるひもろきの村》
《玄関外の盛り塩が途切れない廃屋》
──そんな中で、「私がつぐなう」という遺書と、首吊り死体を見つけてしまう。
怪談をたどるほど物語は【現在】に収束し、本物の怪異と人間の悪意とが交差する。
(オカルト要素メインのサイコライトミステリ)
(恋愛要素なし)
(謎の投げっぱなしは極力しない系)

それ、しってるよ。
eden
ホラー
それ、しってるよ――――。
高校2年生の山下未子(やました みこ)は、人の心を読むことができる。
その力をコントロールすることができないでいる未子は、できるだけ人と関わらないことで自分を守っていた。
何度となく転校を繰り返してきた未子は、新たな学校で、未子の力で心を読むことができない生徒――天城璃星(あまき りせ)に出会う。
璃星の周辺で不可解な事件が起きることに気付いた未子は、璃星の秘密に迫ることになって――?
秘密を暴くことは、秘密を握られること。
事実は記憶の中に、真実は心の中に。

感染系口裂け女をハントせよ
影津
ホラー
隣に引っ越してきたブランドを身に着けた女性は口裂け女!?
そう言い張っていた親友も消えた。
私と幼馴染で親友を探しに怪しいお隣の女性のところに踏み込む。
小さな町で、口裂け女に感染! 口裂け女って移るんだっけ!? みんなマスクしてるから誰が口裂け女か分かんないよ! 大人が信じてくれないのなら学生の私達だけで戦ってみせる!
ホームセンターコメリで武器調達。日常の中で手に入るものだけで戦う!
神送りの夜
千石杏香
ホラー
由緒正しい神社のある港町。そこでは、海から来た神が祀られていた。神は、春分の夜に呼び寄せられ、冬至の夜に送り返された。しかしこの二つの夜、町民は決して外へ出なかった。もし外へ出たら、祟りがあるからだ。
父が亡くなったため、彼女はその町へ帰ってきた。幼い頃に、三年間だけ住んでいた町だった。記憶の中では、町には古くて大きな神社があった。しかし誰に訊いても、そんな神社などないという。
町で暮らしてゆくうち、彼女は不可解な事件に巻き込まれてゆく。

糠味噌の唄
猫枕
ホラー
昭和60年の春、小6の町子は学校が終わって帰宅した。
家には誰もいない。
お腹を空かせた町子は台所を漁るが、おやつも何もない。
あるのは余った冷やご飯だけ。
ぬか漬けでもオカズに食べようかと流し台の下から糠床の入った壺をヨイコラショと取り出して。
かき回すと妙な物体が手に当たる。
引っ張り出すとそれは人間の手首から先だった。
怨念がおんねん〜祓い屋アベの記録〜
君影 ルナ
ホラー
・事例 壱
『自分』は真冬に似合わない服装で、見知らぬ集落に向かって歩いているらしい。
何故『自分』はあの集落に向かっている?
何故『自分』のことが分からない?
何故……
・事例 弍
??
──────────
・ホラー編と解決編とに分かれております。
・純粋にホラーを楽しみたい方は漢数字の話だけを、解決編も楽しみたい方は数字を気にせず読んでいただけたらと思います。
・フィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる