リピートライフ

花畑 空間

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第3章

#10準備

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なんとなくお題は決まったが、あとは役割だ。
とりあえず道具班、台本班、演技班に分かれることになった。
「フリースペースとホワイトボードと物入れは勝手に使ってくれていいからね~僕の部屋はダメだよ~」
1階には3つ扉があり、それぞれに【キイックの部屋】【物入れ】【フリースペース】と書いてある。
「じゃあ~演技班志望の人達はこっちの部屋で1人ずつオーディションするね~」
キイックが自らオーディションするのか、まあ一応リーダーだからか。
キイックはフリースペースへ入っていった。
キイックに何人か着いて行った、俺のチームからは櫻さんに…日向ちゃん?え、砕!?
櫻さんはなんとなく演技できそうだけど、2人とも演技なんてできるのかな…
ちなみに僕は道具班に決めた、なんとなく目立たないやつにした。
目立つとキイックとかの目についてやすそうっていうのもあるし。
僕ら道具班は物入れに向かい、台本班はホワイトボードの前に座って話し始めた。
僕達はとりあえず衣類などを持って、木の机の上に乗せた。
「えーと、軽く自己紹介していきません?」
眼鏡をかけ、髪がセンター分けの人が話し始めた。
メンバーは僕含め6名だ。
「まず、僕は洋一よういちって言います」
眼鏡のセンター分けが洋一よういちさん。
「私は響子きょうこよ」
茶髪のロングでこちらも眼鏡の響子きょうこさん。
「私は南島みなじまと申します、あ、名刺無いんでした…」
礼儀の正しい大人の男性が南島みなじまさん。
「えーっと…どうも、あおいです」
ちょっと幼げな顔で大人しい蒼さん?ちゃん?
「わ、私は、小宮緋彩こみやひいろです!!」
恥ずかしそうに叫んだ女の子は緋彩ちゃん。
そして僕が
「僕は、さっき思い出したばかりなんですけど、稗田ひだって言います」
稗田利人ひだとしひとだ。
「これって結局台本待ちなのかな?作るにしても元が無いとだし」
洋一よういちさんが話し始めた、たしかにそうだ。
「とりあえず整理だけでもしましょうか」
南島みなじまさんが服をたたみ始めた。
「あれ、皆さんたたまないのですか?」
南島みなじまさんがみんなに声をかけた。
「多分みんなたたみ方忘れてるんですよ、南島みなじまさん教えてください」
あおいさんが南島みなじまさんに言った。
たしかにみんな忘れているようで、もちろん僕も覚えてない。
「そうですか、では皆さん、まずこっちをここに合わせます」
ゆっくりと優しい手つきで南島みなじまさんがたたんでいき、みんなでそれを真似する。
「で、こことここを持って、ほっっ、で、こう置くと」
まるで手品のように一瞬にしてたたまれた。
「「おおおーー」」 
思わず声を発してしまった、みんなも同じように声を出していた。
まるで5人兄弟の子供がお父さんにたたみ方教えられてるみたいな感覚になった。
「い、いやぁ照れますねぇ…」
南島みなじまさんは軽く頭をかいた。
「私一人暮らしなので、服たたむのには慣れてるんです、悲しい特技ですね、へへ」
失笑しながら言われたが、こちらもなんと返せばいいか。
「じゃ、今南島みなじまさんがやってくれたやり方でじゃんじゃんやりましょうか」
蒼さんがみんなに言うと黙々と服をたたみ始めた。
今、砕とかどうなってるんだろう、受かったのかな。
なんて考えながら僕も服をたたみ始めた。
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