リピートライフ

花畑 空間

文字の大きさ
上 下
3 / 113
第2章

#3チーム作り

しおりを挟む
「はぁはぁ…追いついた」
小走りして息が上がった。
男が聞いてきた。
「よし、誰に話しかけに行く?あ、そういえば君の名前聞いてなかったなぁ」
そういえば名前…名前…
まじか、
「ごめん、何故か忘れちゃったんだよね、なんでだろう…」
「なら大丈夫っ!俺もなーんかを忘れてるような気がするしなぁ、ちなみに俺は名前覚えてるぜ、砕 秀信くだき ひでのぶってんだ、好きなように呼んでくれぃ」
、か…
「えーと、じゃあ、砕君で…」
「君なんて付けんなよー、なんだから呼び捨てで頼むぜぇ」
今好きなように呼べって…あと俺たちの仲って、まあ、いっか。
「じゃあ砕、僕も名前思い出せたら言うね」
「おうぅ!」
こんな話をしていたら向こうから
「ねえ!そこの大きなお兄さん!」
1人の薄いピンク色の長髪で、顔が整っていてシュッとした綺麗な女性が砕に話しかけてきた。
「最初の時の大声でみんなをまとめたやつ?あれ凄かったね!お兄さんすごい信用できるから、良ければ私とチームにならない?」
「おう!良いけどよぉ、あと一人は?」
よく見ると女性の後ろに
「あ…」
顔は女性と似ているが、髪の色が水色で女性より少し髪が短めの子が服にしがみついていた。
「これは私の双子の妹、日向ひなた、そして私が薄波 櫻さざなみ さくら
「この子はちょっと人見知りでね、あと名前も私は自分のと日向のをけど、この子はどっちもみたい、でも私が姉ってのは覚えてるみたいなの」
俺と同じだ、お姉ちゃんが覚えてるとはいえ、自分の中では一致しないしきっと不安だろう。
「そうか、俺は砕 秀信、こいつは名前覚えてないから、そうだ、仮の名前とか付けるかぁ?」
「仮の名前は、本当の名前思い出した時に混ざって変なことになりそうだから止めておくよ」
早く名前思い出したいなぁ、まあ、呼ばれたい!って訳では無いんだけど、名前が分からないってなんか怖いからね。
「えーとじゃあー、きみくんね、君の名前はきみ!」
すごいややこしい呼び名だ。
「無理に付けなくていいんですよ櫻さん……あっ」
やばい、流れで言ってしまったが、女性の名前を呼んだ…呼んでしまった。
「いや、その、えっと、なんて呼べば?」
呼ばれたい言い方もあると思うし聞いてみた。
「私はさっきのでいいわよ、日向はそうねぇ、日向ちゃんでいいんじゃないかな?」
ぐはっ…ちゃん付け…心がぁ…
「よし分かった、櫻さん、日向ちゃん、チーム組もうぜぇ!」
砕がまた上に向かって指を差した。
まあなんやかんやあって、チームは組めた。安心だ。
「みんなチーム組めたら僕のとこに集まって名前書いてね~」
ウコイックがそう言った。
「えーと、行きましょうか…」
僕はさっきの精神的ダメージちゃん付けを受けたまま、ウコイックの元へ向かった。
「じゃ、ここに4人の名前ね、忘れてたら言ってね~名無しって文字の横に僕が番号振って書いてあげるから、それが仮の名前ね~、えーと、はいっ」
「じゃあ、そこの丸の中に4人で座って待っててね~」
僕らのチームの名前がまとめてある紙が渡された。
丸は何個も書いてありそこに組めたチームを入れていくのだろう。
僕のチームはすぐ組めたからか、僕の名前は1になった。
「じゃあ1いち君だね」
「なんですぐ名前付けたがるんですか」
思わずツッコんでしまった。
櫻さんはふふふっと笑った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

公主の嫁入り

マチバリ
キャラ文芸
 宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。  17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。  中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。

怪談収集家は探偵じゃありません! 戸羽心里はホンモノに会いたい──《ひもろきサマ》

牛丸 ちよ
ホラー
怪談収集家のトンチキ女子大生・戸羽心里は全国に散る「塩に関する怪談」に興味を持つ。 《ひろきくんにノックされると不幸になる盛り塩団地》──SNSで知り合った「祟られた人」の部屋へ泊まりに行くと、説明のつかない恐怖体験に襲われる。 そのころ、心里の下宿先の大家であり和装ナイスミドルな作家・下哭善太郎は《塩に邪気を封じる巫女》を取材し、奇跡を目の当たりにしていた。 合流した二人は、好奇心から類似性のあるオカルトスポット巡りを始める。 《富弥町の盛り塩禁止アパート》 《学校七不思議・雪の日の花子さん》 《牛鬼と塩の奇祭があるひもろきの村》 《玄関外の盛り塩が途切れない廃屋》 ──そんな中で、「私がつぐなう」という遺書と、首吊り死体を見つけてしまう。 怪談をたどるほど物語は【現在】に収束し、本物の怪異と人間の悪意とが交差する。 (オカルト要素メインのサイコライトミステリ) (恋愛要素なし) (謎の投げっぱなしは極力しない系)

糠味噌の唄

猫枕
ホラー
昭和60年の春、小6の町子は学校が終わって帰宅した。 家には誰もいない。 お腹を空かせた町子は台所を漁るが、おやつも何もない。 あるのは余った冷やご飯だけ。 ぬか漬けでもオカズに食べようかと流し台の下から糠床の入った壺をヨイコラショと取り出して。 かき回すと妙な物体が手に当たる。 引っ張り出すとそれは人間の手首から先だった。

怨念がおんねん〜祓い屋アベの記録〜

君影 ルナ
ホラー
・事例 壱 『自分』は真冬に似合わない服装で、見知らぬ集落に向かって歩いているらしい。 何故『自分』はあの集落に向かっている? 何故『自分』のことが分からない? 何故…… ・事例 弍 ?? ────────── ・ホラー編と解決編とに分かれております。 ・純粋にホラーを楽しみたい方は漢数字の話だけを、解決編も楽しみたい方は数字を気にせず読んでいただけたらと思います。 ・フィクションです。

それ、しってるよ。

eden
ホラー
それ、しってるよ――――。 高校2年生の山下未子(やました みこ)は、人の心を読むことができる。 その力をコントロールすることができないでいる未子は、できるだけ人と関わらないことで自分を守っていた。 何度となく転校を繰り返してきた未子は、新たな学校で、未子の力で心を読むことができない生徒――天城璃星(あまき りせ)に出会う。 璃星の周辺で不可解な事件が起きることに気付いた未子は、璃星の秘密に迫ることになって――? 秘密を暴くことは、秘密を握られること。 事実は記憶の中に、真実は心の中に。

神送りの夜

千石杏香
ホラー
由緒正しい神社のある港町。そこでは、海から来た神が祀られていた。神は、春分の夜に呼び寄せられ、冬至の夜に送り返された。しかしこの二つの夜、町民は決して外へ出なかった。もし外へ出たら、祟りがあるからだ。 父が亡くなったため、彼女はその町へ帰ってきた。幼い頃に、三年間だけ住んでいた町だった。記憶の中では、町には古くて大きな神社があった。しかし誰に訊いても、そんな神社などないという。 町で暮らしてゆくうち、彼女は不可解な事件に巻き込まれてゆく。

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。

なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。 本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!

暗闇の記憶~90年代実録恐怖短編集~

MITT
ホラー
実話を元に再構成したホラー小説短編シリーズです。 90年代、仲間達と当時有名だった心霊スポット「相模外科」で体験した奇妙な出来事。 暗闇の恐怖……それを垣間見た記憶。 当時を懐かしく思いながら、書いた作品です。 今より、闇が多かった時代、1990年代の頃の実話ベースの作品集です。 なろう連載版では三編に分かれていたのを統合のうえで、アルファにて逐次投稿する予定です。 短期集中連載予定です。

処理中です...