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第28話
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「これらの買い取りをお願いします」
「わっ分かりました……」
ダンジョンセンターの受付に行き、ここ数日間でダンジョンで採取した様々なものを換金に持ってきた。
対応してくれた月城さんが若干引きつった笑みを浮かべていた。
何しろ今回は『ブルーシェル』だけじゃないからだ。
我がダンジョンで手に入るようになった様々なダンジョン産の資源やらアイテムを持ってきた。
あの『香花樹の樹液』は百均に売ってる小瓶とかに 入れたりして持ってきて。
他にもいくつかのアイテムを採取して持ってきている。
これだけ売ればそれ相応のお金になるに違いない。
「… 少々お待ちください、こちらの方で買い取り価格を調べてきますので」
「分かりました」
月城さんは私が段ボール箱の中に適当に詰めてきたアイテムを持ってカウンターの奥へ消える。
そして時間にして三十分ほどして戻ってくた。
そこにはトレイにお金と段ボール箱乗せて持ってきててる。
トレイに乗ってる札束は数十枚はあるぞ、ひと目ではいくらになったのかよくわからなかった。
そんな大金(個人的にはね)を目の前に置かれ内心はかなり興奮してる。
イフリートとスケルトンたちを倒して三日間、何度も採取をして集めたアイテムが五十万以上の稼ぎである。
三日で五十万なんてとんでもない額だと思うな。
ダンジョン関係なので命がけなのはあるがそれでもこれは大きいぞ。
これからのダンジョンでの採取活動にも熱が入るというものだ、心の中でさらに稼ごうとやる気に満ちている私に月城さんが質問をしてきた。
「一河さん、少し話をしていいですか?」
「はい構いませんが何ですか?」
「一河さんが持ってきたダンジョン産のアイテムなんですが。本来そのほとんどがこの近くもダンジョンでは入手することができないアイテムだと思うのですが…」
えっそうなの?
探索者として他のダンジョンに行ったことか全くない私にはそんな情報は知りようがなかった。
スマホで調べれば分かったかもしれないが正直そんなこと興味もなかったからな。
「失礼ですが これらのアイテムは一体どのようにして手に入れたのでしょうか?」
「ダンジョンに行って探索して普通に手に入れたものですよ?」
私自身がダンジョンを持っていますという話は多分するべきではないのだろう。
言っては悪いがダンジョンとは金をなる木である、とりわけモンスターが攻めてくる時以外はほぼ危険のないダンジョンだ。
そんな情報がどこかからでも漏れれば私だけでなくハルカとアヤメたちダンジョンコアの身に危険が迫る可能性はやっぱり考えてしまうものだ。
警察に相談したとしても実際に何か事件が起こってからじゃないと本当に何もしない。
あのドラマ並に後手な対応をされれば話をする気も失せるというものだ。
それだったら申し訳ないが可能な限り話す人を減らして淡々と稼がせてしてもらうつもりだ。
まだまだ私のダンジョン育成計画は始まったばかりなのだから。
「その探索しているダンジョンというのはどちらにあるのでしょうか?」
「……すいませんがそれらについての情報は以前に出した依頼の内容の公害しないで欲しい情報の部分に入りますのでお答えすることはできません」
「以前、工藤さんにも同じようなことを言われました…」
工藤さんには我がダンジョンで知り得た情報の大半は口外しないでほしいという条件で依頼を受けてもらった。
それを知っていて彼女に直接聞いたのかこの人…ダンジョンセンターは国営の組織だ、なんて言うかやはり油断ならないな。
普通そこら辺は空気を読んで余計な詮索はしないで欲しいものなのだが。
「我々は別に犯罪まがいの行動をしてアイテムを集めたわけではありません、全て普通に探索して得た物であり誰かに詮索されるようなことをしたわけでもありませんけど…」
「もちろんそうだとは思っています、こちらもあくまで指示されたので仕方なく。というものでして…」
なるほどねつまりこの人たち職員さんたちに指示できる立場の人間が何やら動いているって訳か?
指示されたらから仕方ないで変に聞き込みをされるのも勘弁だがその人物についても気になるな。
何が目的かわからないがとりあえずダンジョン育成計画を頑張って進める必要があるかもしれないな。
ネットで調べてみたところダンジョンが成長することによってお金に変わる資源やアイテムだけでなく普通に食べれる美味しい果物だったり野菜だったりの飲料の類すらダンジョンで得る事が出来るようになるらしいのだ。
そこまでいけばもう日本の方で生活する必要がなくなるくらいのレベルらしい。
本当に様々なものがダンジョンからは得ることが可能なのだ。
実際に私と同じ『ダンジョン』というスキルを手に入れた人間の中にはダンジョンの中に引きこもり、悠々自適な生活しているような人間が本当に少ないがいるらしい。
そういう連中が気まぐれにあげる配信動画が結構な人気らしい。
私は配信とかして承認欲求を満たしたいタイプの人間ではないのだがそんな人々の生活を知るとやはりそういうのに憧れる部分はある。
いずれダンジョンの中で生活の拠点を置いてしまえば、このダンジョンセンターにいるその悪そうな大人たちとの接触する心配も必要はなくなるだろう。
これは採取もモンスター退治も気合を入れる必要があるようだ。
「わっ分かりました……」
ダンジョンセンターの受付に行き、ここ数日間でダンジョンで採取した様々なものを換金に持ってきた。
対応してくれた月城さんが若干引きつった笑みを浮かべていた。
何しろ今回は『ブルーシェル』だけじゃないからだ。
我がダンジョンで手に入るようになった様々なダンジョン産の資源やらアイテムを持ってきた。
あの『香花樹の樹液』は百均に売ってる小瓶とかに 入れたりして持ってきて。
他にもいくつかのアイテムを採取して持ってきている。
これだけ売ればそれ相応のお金になるに違いない。
「… 少々お待ちください、こちらの方で買い取り価格を調べてきますので」
「分かりました」
月城さんは私が段ボール箱の中に適当に詰めてきたアイテムを持ってカウンターの奥へ消える。
そして時間にして三十分ほどして戻ってくた。
そこにはトレイにお金と段ボール箱乗せて持ってきててる。
トレイに乗ってる札束は数十枚はあるぞ、ひと目ではいくらになったのかよくわからなかった。
そんな大金(個人的にはね)を目の前に置かれ内心はかなり興奮してる。
イフリートとスケルトンたちを倒して三日間、何度も採取をして集めたアイテムが五十万以上の稼ぎである。
三日で五十万なんてとんでもない額だと思うな。
ダンジョン関係なので命がけなのはあるがそれでもこれは大きいぞ。
これからのダンジョンでの採取活動にも熱が入るというものだ、心の中でさらに稼ごうとやる気に満ちている私に月城さんが質問をしてきた。
「一河さん、少し話をしていいですか?」
「はい構いませんが何ですか?」
「一河さんが持ってきたダンジョン産のアイテムなんですが。本来そのほとんどがこの近くもダンジョンでは入手することができないアイテムだと思うのですが…」
えっそうなの?
探索者として他のダンジョンに行ったことか全くない私にはそんな情報は知りようがなかった。
スマホで調べれば分かったかもしれないが正直そんなこと興味もなかったからな。
「失礼ですが これらのアイテムは一体どのようにして手に入れたのでしょうか?」
「ダンジョンに行って探索して普通に手に入れたものですよ?」
私自身がダンジョンを持っていますという話は多分するべきではないのだろう。
言っては悪いがダンジョンとは金をなる木である、とりわけモンスターが攻めてくる時以外はほぼ危険のないダンジョンだ。
そんな情報がどこかからでも漏れれば私だけでなくハルカとアヤメたちダンジョンコアの身に危険が迫る可能性はやっぱり考えてしまうものだ。
警察に相談したとしても実際に何か事件が起こってからじゃないと本当に何もしない。
あのドラマ並に後手な対応をされれば話をする気も失せるというものだ。
それだったら申し訳ないが可能な限り話す人を減らして淡々と稼がせてしてもらうつもりだ。
まだまだ私のダンジョン育成計画は始まったばかりなのだから。
「その探索しているダンジョンというのはどちらにあるのでしょうか?」
「……すいませんがそれらについての情報は以前に出した依頼の内容の公害しないで欲しい情報の部分に入りますのでお答えすることはできません」
「以前、工藤さんにも同じようなことを言われました…」
工藤さんには我がダンジョンで知り得た情報の大半は口外しないでほしいという条件で依頼を受けてもらった。
それを知っていて彼女に直接聞いたのかこの人…ダンジョンセンターは国営の組織だ、なんて言うかやはり油断ならないな。
普通そこら辺は空気を読んで余計な詮索はしないで欲しいものなのだが。
「我々は別に犯罪まがいの行動をしてアイテムを集めたわけではありません、全て普通に探索して得た物であり誰かに詮索されるようなことをしたわけでもありませんけど…」
「もちろんそうだとは思っています、こちらもあくまで指示されたので仕方なく。というものでして…」
なるほどねつまりこの人たち職員さんたちに指示できる立場の人間が何やら動いているって訳か?
指示されたらから仕方ないで変に聞き込みをされるのも勘弁だがその人物についても気になるな。
何が目的かわからないがとりあえずダンジョン育成計画を頑張って進める必要があるかもしれないな。
ネットで調べてみたところダンジョンが成長することによってお金に変わる資源やアイテムだけでなく普通に食べれる美味しい果物だったり野菜だったりの飲料の類すらダンジョンで得る事が出来るようになるらしいのだ。
そこまでいけばもう日本の方で生活する必要がなくなるくらいのレベルらしい。
本当に様々なものがダンジョンからは得ることが可能なのだ。
実際に私と同じ『ダンジョン』というスキルを手に入れた人間の中にはダンジョンの中に引きこもり、悠々自適な生活しているような人間が本当に少ないがいるらしい。
そういう連中が気まぐれにあげる配信動画が結構な人気らしい。
私は配信とかして承認欲求を満たしたいタイプの人間ではないのだがそんな人々の生活を知るとやはりそういうのに憧れる部分はある。
いずれダンジョンの中で生活の拠点を置いてしまえば、このダンジョンセンターにいるその悪そうな大人たちとの接触する心配も必要はなくなるだろう。
これは採取もモンスター退治も気合を入れる必要があるようだ。
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