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序章
第5話『初めての村にやっと・・・つけた』
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森の中を私は歩いていた。
素直に話をすると、あれから結構な時間を歩いていて、魔物と思われる存在と何度も出会っていた。
その度に時間を停めて、魔導書に魔物の魔力を吸収させる。相手の魔力がなくなるまで。
もちろん魔物の知識スキルで相手が人間を捕食する危険な魔物なのかを確かめた上での行いだ。
あのイモムシ以外にも人間サイズのバッタとか緑色の体毛もオオカミとか出て来た。
オオカミは何頭もまとまって出て来たし、動きも速くてビビった、バッタも普通にあの巨体でジャンプしてくるものだから悲鳴ものだよ。
時間を停めるなんて真似が出来なければ私は確実に連中の腹の中だった、私自身どうしてこんな能力を持っているのか分からないが、本当に助けられているよ。
けどずっと森を歩いてるものだから喉が渇いた、水を飲みたい。
「けど。神様も私が異世界から来てこの世界について何も知らない事が分かってるのならこの手紙と一緒に町までの地図とか同封してくれてもいいのに・・・」
そんな愚痴が口からこぼれてしまう、本当に私は生きて町に辿り着けるのだろうか?。
いやっ弱気になったらダメだ、神様からじゃないけど時間を停止させるなんたチートの様な物を手に入れてる訳だし、餓死で死にましたとか絶対にごめんだ。
何とか現状を打開する方法、となると。
「やっぱり、この黒い石版で新しいスキルを取るしかないよな。けどスキルポイントはあの3個のスキルを取るのに全部使ってしまったし・・・」
トラップカードも魔力吸収も魔物の知識もそれぞれ3のスキルポイントが必要だった。
残ったスキルポイントは1、まあないよりはマシって考えとくか。
しかしお陰で新しいスキルを取れる方法がない、このスキルポイントってのがどうやったらゲット出来るのかも分からないのに、その殆どを使ったのは早計だったか?。
私は自分のステータスを目にする。
名前『黒野次郎(39歳)』
性別『男性』
職業『無職』
レベル『3』
「・・・・・お?レベルが上がってる、本当に魔物とか倒すとレベルが上がるんだね」
ん?ちょっと待てよ?レベルが上がったなら、もしかしてスキルポイントってヤツが・・・。
残りスキルポイント『11』
やった!やっぱりだ。どうもレベルが上がるんとスキルポイントを貰えるシステムだったのか。
実にゲームみたいなシステムでシンプルだ、私みたいな少し古い人間でも分かり安いヤツで助かった。
「しかもレベルが1上がるだけでスキルポイントが5も貰えるなんて、あの取得出来るってスキルの必要なポイントがあんなに高かったのはこれが理由か」
私は黒い石版から取得可能のスキルの一覧に再び目を通す、もしかしたら私が欲しいスキルが取れるかも・・・。
「あった、この『魔法の地図』ってヤツが怪しくないか?」
『魔法の地図。このスキルは自分が今いる場所から半径50キロ圏内の情報を記した魔法の地図を召喚する。地図は紛失したり破いたりすると消滅する』
まさに今の私に必要なスキルだ、まさか地図をそのまま召喚出来るとかとんでもない話だ。
必要なスキルポイントは。
「・・・・・・・・20かぁ~~~」
やっぱり。そんな上手くは行かないのな。都合よく10でスキルが取れる、なんてご都合主義的な事はなかった。
しかし今の私なら手がないわけではない。
「やるか、レベル上げを、スキルポイント的に後2レベルを上げればいけるんだ。不可能なんかじゃない」
正直、人間を好んで襲う魔物なんかを自ら探しになんて行きたくもない、さっさとこんな森から逃げ出したいよ。
けどっやるしかないよな。それが私が生き残る為に必要な事なら。
私は深呼吸を三回して、今度は魔物を探して森を進み始めた。
◇◇◇
そして時間にして、1時間か?それとも2時間か?スマホもないので時間がよく分からないが、何とかレベルを上げた。
倒した魔物は人間並みにデカイあのキモバッタとかを倒したよ、バッタの顔ってあのサイズだとよく見える、普通に怖い顔をしていた。
いやっ虫の話は辞めよう、ともかく無事にスキルポイントをゲットした私は魔法の地図スキルを手に入れた。
そしてもう一つ。時間を停められるならいっそ停めたままで町や村を探せば日が暮れる心配も魔物から不意打ちを喰らう心配もない事に今更気づいた。
どれだけ余裕が無かったのかって話だな、まあ異世界にいきなり来たんだ。余裕なんて無くて当たり前なんだけど。
そして魔法の地図スキルを発動すると、本当に手の平に地図が顕れた。
地図なんて碌に見ることが出来ない筈の私が普通にその内容を理解出来たのも、手に入れたスキルの効果なのだろうか?。
とにかく私は地図に従って移動を続けた。そして。
「やっ・・・やった、やっと町を見つけた!」
私は異世界で初めての町に到着した。
・・・ちゃんとした人間の町なんだよな?っとか疑心暗鬼な事を考えてしまったよ。
素直に話をすると、あれから結構な時間を歩いていて、魔物と思われる存在と何度も出会っていた。
その度に時間を停めて、魔導書に魔物の魔力を吸収させる。相手の魔力がなくなるまで。
もちろん魔物の知識スキルで相手が人間を捕食する危険な魔物なのかを確かめた上での行いだ。
あのイモムシ以外にも人間サイズのバッタとか緑色の体毛もオオカミとか出て来た。
オオカミは何頭もまとまって出て来たし、動きも速くてビビった、バッタも普通にあの巨体でジャンプしてくるものだから悲鳴ものだよ。
時間を停めるなんて真似が出来なければ私は確実に連中の腹の中だった、私自身どうしてこんな能力を持っているのか分からないが、本当に助けられているよ。
けどずっと森を歩いてるものだから喉が渇いた、水を飲みたい。
「けど。神様も私が異世界から来てこの世界について何も知らない事が分かってるのならこの手紙と一緒に町までの地図とか同封してくれてもいいのに・・・」
そんな愚痴が口からこぼれてしまう、本当に私は生きて町に辿り着けるのだろうか?。
いやっ弱気になったらダメだ、神様からじゃないけど時間を停止させるなんたチートの様な物を手に入れてる訳だし、餓死で死にましたとか絶対にごめんだ。
何とか現状を打開する方法、となると。
「やっぱり、この黒い石版で新しいスキルを取るしかないよな。けどスキルポイントはあの3個のスキルを取るのに全部使ってしまったし・・・」
トラップカードも魔力吸収も魔物の知識もそれぞれ3のスキルポイントが必要だった。
残ったスキルポイントは1、まあないよりはマシって考えとくか。
しかしお陰で新しいスキルを取れる方法がない、このスキルポイントってのがどうやったらゲット出来るのかも分からないのに、その殆どを使ったのは早計だったか?。
私は自分のステータスを目にする。
名前『黒野次郎(39歳)』
性別『男性』
職業『無職』
レベル『3』
「・・・・・お?レベルが上がってる、本当に魔物とか倒すとレベルが上がるんだね」
ん?ちょっと待てよ?レベルが上がったなら、もしかしてスキルポイントってヤツが・・・。
残りスキルポイント『11』
やった!やっぱりだ。どうもレベルが上がるんとスキルポイントを貰えるシステムだったのか。
実にゲームみたいなシステムでシンプルだ、私みたいな少し古い人間でも分かり安いヤツで助かった。
「しかもレベルが1上がるだけでスキルポイントが5も貰えるなんて、あの取得出来るってスキルの必要なポイントがあんなに高かったのはこれが理由か」
私は黒い石版から取得可能のスキルの一覧に再び目を通す、もしかしたら私が欲しいスキルが取れるかも・・・。
「あった、この『魔法の地図』ってヤツが怪しくないか?」
『魔法の地図。このスキルは自分が今いる場所から半径50キロ圏内の情報を記した魔法の地図を召喚する。地図は紛失したり破いたりすると消滅する』
まさに今の私に必要なスキルだ、まさか地図をそのまま召喚出来るとかとんでもない話だ。
必要なスキルポイントは。
「・・・・・・・・20かぁ~~~」
やっぱり。そんな上手くは行かないのな。都合よく10でスキルが取れる、なんてご都合主義的な事はなかった。
しかし今の私なら手がないわけではない。
「やるか、レベル上げを、スキルポイント的に後2レベルを上げればいけるんだ。不可能なんかじゃない」
正直、人間を好んで襲う魔物なんかを自ら探しになんて行きたくもない、さっさとこんな森から逃げ出したいよ。
けどっやるしかないよな。それが私が生き残る為に必要な事なら。
私は深呼吸を三回して、今度は魔物を探して森を進み始めた。
◇◇◇
そして時間にして、1時間か?それとも2時間か?スマホもないので時間がよく分からないが、何とかレベルを上げた。
倒した魔物は人間並みにデカイあのキモバッタとかを倒したよ、バッタの顔ってあのサイズだとよく見える、普通に怖い顔をしていた。
いやっ虫の話は辞めよう、ともかく無事にスキルポイントをゲットした私は魔法の地図スキルを手に入れた。
そしてもう一つ。時間を停められるならいっそ停めたままで町や村を探せば日が暮れる心配も魔物から不意打ちを喰らう心配もない事に今更気づいた。
どれだけ余裕が無かったのかって話だな、まあ異世界にいきなり来たんだ。余裕なんて無くて当たり前なんだけど。
そして魔法の地図スキルを発動すると、本当に手の平に地図が顕れた。
地図なんて碌に見ることが出来ない筈の私が普通にその内容を理解出来たのも、手に入れたスキルの効果なのだろうか?。
とにかく私は地図に従って移動を続けた。そして。
「やっ・・・やった、やっと町を見つけた!」
私は異世界で初めての町に到着した。
・・・ちゃんとした人間の町なんだよな?っとか疑心暗鬼な事を考えてしまったよ。
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