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第四章 迫る魔の手
第98話
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「なんか……ちょっと飽きたな」
石の道を進み、大きめの岩のところで バカみたいな数のスライムたちを殲滅すること三回目。
もうそろそろ飽きた俺がいる。
もうそろそろダンジョンをショートカットしてもいいんじゃないかと思っている俺がいる。
俺は基本的にずっと似たような作業とか繰り返す事に精神的苦痛を感じる人間なんだ。
だから工場勤務とかサラリーマンみたいな単純作業を繰り返す仕事が絶望的に向いてないのよ。
俺は内心工場勤務の人間とサラリーマンが聞いたらブチ切れそうな事を思った。
俺のスキル、レインボーフレアは何でか知らないがこうっ炎の翼をイメージするとなんでか飛べるんだよ。この前の戦いで知った。
と言うわけで……俺は上半身の服を脱ぐ、みすみす燃やすとかエスディなんたらの意志に反するからな。
「……『レインボーフレア』」
空を飛んでいけばわざわざ石の道を歩く必要もない。
俺は一気にダンジョンの一番奥へと行こうとした。
しかしここである意味俺の予想していた通りのことが起こる。
そうっ漫画とかでよくあるような小賢しい人間がダンジョンを姑息な方法でクリアしようなんてすると…。
残念ながらこの世界のダンジョンは手痛いしっぺ返しをするタイプのダンジョンなのだ。
俺が空に浮かんだ瞬間、大空に無数の魔法陣が出現した。
今までもバカみたいに多かったのにその比ではない数だ。
やっぱり本来のルートから外れたら嫌がらせみたいな数を出してきやがった、だがその理不尽を叩き潰すのが『神殺し(偽)』である俺なんだぜ。
悪いがミルティがアホな真似をしてくるダンジョンなんて相手に真面目に探索するのに飽きたんだ、速攻でクリアさせてもらうぞ。
「『キングオーラブレード』!」
スキルを発動する、更にこの前の超でかいイノシシモンスターであるギンヌンガとやらからドロップした具象化武器とかいうのを使おう。
あのワイルドな大剣『氷牙の崩剣』に 現れるように念じた。
すると手元にちゃんと現れてくれた、期待を裏切らない働きをしてくれよ。
次はモンスタードロップの強力な武器と俺のスキルを合体だ。
『氷牙の崩剣』に俺のオーラブレードのオーラが合わせる。
するとなんかかっこいい感じになった。
オーラを纏った大剣ってどことなく最強武器の風格があるよな。
「ちょうどいいし、お前ら全員俺の新しいスキルと武器のお試し用に使ってやるよ」
天空に現れたスライムたちは魔法陣の上に乗りプルルルンプルルルンとしている、そして当たり前のように空に無数の魔法陣を出しやがった。
空に浮かぶ俺はまさに弾幕ゲーの的だな。
俺、あの手の弾幕ゲー嫌いだからほとんどしたことねぇんだよ。
一匹ずつ敵を潰していくなんて面倒くさい真似はごめんだね。
「ここでてめぇら全員、一発で消し飛ばしてやる。食らえ『シルバリオンクェイサー 』!」
【シルバリオンクェイサー】
【専用武器『氷牙の崩剣』を装備時のみ発動可能なスキル、剣先から高密度の絶対零度ブレスを放ちあらゆる物を氷像と化し粉々に打ち砕く。圧倒的な殲滅能力を有するスキルだが広い空間以外で使うと物凄く気温を下げるのでパーティーメンバーから嫌われる可能性も有する】
俺が『氷牙の崩剣』を振るうとその剣先から本当に白い光が放たれる。要はこのスキルはギンヌンガが放っていたブレスみたいなもんだろう。
圧倒的な範囲、そして雑魚お掃除能力を持つ恐るべき攻撃スキルだ。
なんかライセンスカードのテキストにはこれを広い空間以外で使うとパーティーメンバーから嫌われるとは書いてあるが…。
特に気にする必要はないな、うん。
これからも俺がダンジョンが蒸し暑いなと思ったらバンバン使っていこうと思っている。
『神殺し(偽)』の称号のステータス補正で俺はめちゃくちゃ気温が低くなってもそこまで寒いと感じないからな。
この俺の必殺のシルバリオンクェイサーの前に空に無数に現れたプルルン共は全て全滅した。
これまたマジで一瞬で氷の像となったやつらはその後に粉々に砕け散ったのだ、 まさにあのテキスト通りの状況だな。
しかし問題はそこからだった。
砕け散ったやつらの破片は光となり魔石となった、そして更になんか色々とモンスタードロップみたいな物も見えた。
それは全てが雲海へと落ちて行こうとしている。
「それはダメだーーーーーーっ!」
俺は『氷牙の崩剣』をポイッとして消す、そして虹色の炎の翼を広げ少しでも落ちて行こうとするアイテムを拾おうと飛翔した。
流石にお宝が空に消えるのをダンジョン探索者として見過ごせなかった。
スマン今宮と守咲よ。
石の道を進み、大きめの岩のところで バカみたいな数のスライムたちを殲滅すること三回目。
もうそろそろ飽きた俺がいる。
もうそろそろダンジョンをショートカットしてもいいんじゃないかと思っている俺がいる。
俺は基本的にずっと似たような作業とか繰り返す事に精神的苦痛を感じる人間なんだ。
だから工場勤務とかサラリーマンみたいな単純作業を繰り返す仕事が絶望的に向いてないのよ。
俺は内心工場勤務の人間とサラリーマンが聞いたらブチ切れそうな事を思った。
俺のスキル、レインボーフレアは何でか知らないがこうっ炎の翼をイメージするとなんでか飛べるんだよ。この前の戦いで知った。
と言うわけで……俺は上半身の服を脱ぐ、みすみす燃やすとかエスディなんたらの意志に反するからな。
「……『レインボーフレア』」
空を飛んでいけばわざわざ石の道を歩く必要もない。
俺は一気にダンジョンの一番奥へと行こうとした。
しかしここである意味俺の予想していた通りのことが起こる。
そうっ漫画とかでよくあるような小賢しい人間がダンジョンを姑息な方法でクリアしようなんてすると…。
残念ながらこの世界のダンジョンは手痛いしっぺ返しをするタイプのダンジョンなのだ。
俺が空に浮かんだ瞬間、大空に無数の魔法陣が出現した。
今までもバカみたいに多かったのにその比ではない数だ。
やっぱり本来のルートから外れたら嫌がらせみたいな数を出してきやがった、だがその理不尽を叩き潰すのが『神殺し(偽)』である俺なんだぜ。
悪いがミルティがアホな真似をしてくるダンジョンなんて相手に真面目に探索するのに飽きたんだ、速攻でクリアさせてもらうぞ。
「『キングオーラブレード』!」
スキルを発動する、更にこの前の超でかいイノシシモンスターであるギンヌンガとやらからドロップした具象化武器とかいうのを使おう。
あのワイルドな大剣『氷牙の崩剣』に 現れるように念じた。
すると手元にちゃんと現れてくれた、期待を裏切らない働きをしてくれよ。
次はモンスタードロップの強力な武器と俺のスキルを合体だ。
『氷牙の崩剣』に俺のオーラブレードのオーラが合わせる。
するとなんかかっこいい感じになった。
オーラを纏った大剣ってどことなく最強武器の風格があるよな。
「ちょうどいいし、お前ら全員俺の新しいスキルと武器のお試し用に使ってやるよ」
天空に現れたスライムたちは魔法陣の上に乗りプルルルンプルルルンとしている、そして当たり前のように空に無数の魔法陣を出しやがった。
空に浮かぶ俺はまさに弾幕ゲーの的だな。
俺、あの手の弾幕ゲー嫌いだからほとんどしたことねぇんだよ。
一匹ずつ敵を潰していくなんて面倒くさい真似はごめんだね。
「ここでてめぇら全員、一発で消し飛ばしてやる。食らえ『シルバリオンクェイサー 』!」
【シルバリオンクェイサー】
【専用武器『氷牙の崩剣』を装備時のみ発動可能なスキル、剣先から高密度の絶対零度ブレスを放ちあらゆる物を氷像と化し粉々に打ち砕く。圧倒的な殲滅能力を有するスキルだが広い空間以外で使うと物凄く気温を下げるのでパーティーメンバーから嫌われる可能性も有する】
俺が『氷牙の崩剣』を振るうとその剣先から本当に白い光が放たれる。要はこのスキルはギンヌンガが放っていたブレスみたいなもんだろう。
圧倒的な範囲、そして雑魚お掃除能力を持つ恐るべき攻撃スキルだ。
なんかライセンスカードのテキストにはこれを広い空間以外で使うとパーティーメンバーから嫌われるとは書いてあるが…。
特に気にする必要はないな、うん。
これからも俺がダンジョンが蒸し暑いなと思ったらバンバン使っていこうと思っている。
『神殺し(偽)』の称号のステータス補正で俺はめちゃくちゃ気温が低くなってもそこまで寒いと感じないからな。
この俺の必殺のシルバリオンクェイサーの前に空に無数に現れたプルルン共は全て全滅した。
これまたマジで一瞬で氷の像となったやつらはその後に粉々に砕け散ったのだ、 まさにあのテキスト通りの状況だな。
しかし問題はそこからだった。
砕け散ったやつらの破片は光となり魔石となった、そして更になんか色々とモンスタードロップみたいな物も見えた。
それは全てが雲海へと落ちて行こうとしている。
「それはダメだーーーーーーっ!」
俺は『氷牙の崩剣』をポイッとして消す、そして虹色の炎の翼を広げ少しでも落ちて行こうとするアイテムを拾おうと飛翔した。
流石にお宝が空に消えるのをダンジョン探索者として見過ごせなかった。
スマン今宮と守咲よ。
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