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第三章 雪山ダンジョンでの闘い
第88話
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【おめでとうございます。ユニークモンスター『霊峰の主ギンヌンガ』の撃破に成功しました。この功績により称号『白銀の覇者』『霊峰の主』『イノシシスレイヤー』を得ました。 新たなスキル『シルバリオンクェイサー』を獲得しました】
死ぬかと思った、今回の戦いはやばかったぜ。
蓋を開けてみるとかすり傷一つ受けることもなく勝ったのだが、それはそれとして気を抜くと本当にやられるかと思った場面が何度もあった。
ボアンゴの親玉ことギンヌンガとやらとの真っ向勝負で打ち勝った俺だ。
ヤツは光となって消えた。
いきなりのボス戦だったがまあいい、それを終えた後にあるのは当然例のドロップタイムだ。
ヤツのあの巨体からはまさにと言うべきか人間の大人サイズ以上もある巨大な魔石がドロップした。
まっ魔石についてはどうでもいい、問題なのはそれ以外のドロップだ。
俺が切り落とした二本の巨体過ぎる牙がそれぞれ部位ドロップとして光となり変化した。
片方はヤツの牙から何でこれになったのか謎の黒い毛皮のマントだ、俺は半裸なのでそれを装備することにした。な
んか原始人感が増した気がする。
そしてもう一つがギンヌンガの頭を模したイノシシ頭の剥製である。
こんなもんいらんわ。
最後にヤツ自身のドロップアイテムとしてなんと武器がドロップした。
それは巨大な大剣だった。
白銀の刃とつばには動物の牙や骨、そして毛皮とで装飾されている。
実にワイルドな大剣だ。
あのクラスの化け物から落とされた武器のドロップか、こいつはその性能にも期待できるな。
「先輩~お疲れ様で~す」
「歩さん、まさかあんな巨大なモンスターも倒してしまうなんて…」
今宮のやつはなんか普通のことのように守咲は結構唖然としてる感じだった。
多分守咲の方の対応が普通だと思う。
今宮のやつは俺が何をしてももう驚かないのではないかというくらいヘラヘラした顔で笑っていやがるな。
「まさか霊峰の主すら…本当に油断なりませんわね」
ミルティのやつがつぶやくように何かを言った気がしたが…気のせいか?
「日影…お前もう探索者っていうかスーパーマンみたいだったな…」
「人間の姿をしたSランクモンスターみたいでしたね先輩…」
「半裸になりながらもあんな怪物に挑もうなんて…イカレてるぜ日影」
後半の二人は俺のことを馬鹿にしてるな。
「言っておくけど俺のこの虹色の炎を使えばお前らを全裸にして犯罪者にすることもできるんだからな?」
直接的に炙ると俺の服同様に灰も残らない可能性があるのでオーラブレードの刃の先っちょっしか出さないけどな。
俺は元同僚と元後輩を土下座させながらその手にはドロップアイテムの大剣を持っていた。
スマホで調べてみたのだがやはりドロップさせたモンスターの情報もなければこの大剣の情報もなかった。
「弱ったな、どんな武器なのか情報がないんじゃ売っ払った時にふっかけられる可能性があるかもな」
「日影さん、その装備は売らない方がいいと思います。その大剣は『氷牙の崩剣』と呼ばれる具象化武器のはずです」
「………具象化武器《ぐしょうかぶき》?」
「主と認めた者の意思に従い、自由に出現させたり消したりする事が出来るとても強力な装備ですわ」
具象化武器……確かダンジョン関係のネット界隈で聞いたことがある。
武器を何もない所から出現させたり一瞬でその姿を消したりしている動画をな。
ただそれはもっと小さな普通の剣だったはずだ。
こんなゴツい大剣が具象化武器だと?
それなら試しすしかないか、大剣を手にして消えろと念じてみる。
あっ本当に消えた。
今度は出てきてくれと念じる。
再び大剣が一瞬で現れる。
「こいつはすごいな」
「確かにすごいですね…歩さんはいままで武器は何も使ってこなかったですから、これをメインウェポンに使ってみてはどうですか?」
「まあこの剣の能力次第だが、それも悪くないかもな…」
「先輩この魔石どうやって運ぶんですか? あとこの気持ちの悪い剥製とかも売れるんですかね?」
俺が大剣を売る気が無くなった事を察してか、今宮は金になりそうな方のドロップアイテムに興味津々である。
なんで現金なやつだ。
この大剣をそっとやつの頭上に置いて下敷きにでもしてみたくなった。
死ぬかと思った、今回の戦いはやばかったぜ。
蓋を開けてみるとかすり傷一つ受けることもなく勝ったのだが、それはそれとして気を抜くと本当にやられるかと思った場面が何度もあった。
ボアンゴの親玉ことギンヌンガとやらとの真っ向勝負で打ち勝った俺だ。
ヤツは光となって消えた。
いきなりのボス戦だったがまあいい、それを終えた後にあるのは当然例のドロップタイムだ。
ヤツのあの巨体からはまさにと言うべきか人間の大人サイズ以上もある巨大な魔石がドロップした。
まっ魔石についてはどうでもいい、問題なのはそれ以外のドロップだ。
俺が切り落とした二本の巨体過ぎる牙がそれぞれ部位ドロップとして光となり変化した。
片方はヤツの牙から何でこれになったのか謎の黒い毛皮のマントだ、俺は半裸なのでそれを装備することにした。な
んか原始人感が増した気がする。
そしてもう一つがギンヌンガの頭を模したイノシシ頭の剥製である。
こんなもんいらんわ。
最後にヤツ自身のドロップアイテムとしてなんと武器がドロップした。
それは巨大な大剣だった。
白銀の刃とつばには動物の牙や骨、そして毛皮とで装飾されている。
実にワイルドな大剣だ。
あのクラスの化け物から落とされた武器のドロップか、こいつはその性能にも期待できるな。
「先輩~お疲れ様で~す」
「歩さん、まさかあんな巨大なモンスターも倒してしまうなんて…」
今宮のやつはなんか普通のことのように守咲は結構唖然としてる感じだった。
多分守咲の方の対応が普通だと思う。
今宮のやつは俺が何をしてももう驚かないのではないかというくらいヘラヘラした顔で笑っていやがるな。
「まさか霊峰の主すら…本当に油断なりませんわね」
ミルティのやつがつぶやくように何かを言った気がしたが…気のせいか?
「日影…お前もう探索者っていうかスーパーマンみたいだったな…」
「人間の姿をしたSランクモンスターみたいでしたね先輩…」
「半裸になりながらもあんな怪物に挑もうなんて…イカレてるぜ日影」
後半の二人は俺のことを馬鹿にしてるな。
「言っておくけど俺のこの虹色の炎を使えばお前らを全裸にして犯罪者にすることもできるんだからな?」
直接的に炙ると俺の服同様に灰も残らない可能性があるのでオーラブレードの刃の先っちょっしか出さないけどな。
俺は元同僚と元後輩を土下座させながらその手にはドロップアイテムの大剣を持っていた。
スマホで調べてみたのだがやはりドロップさせたモンスターの情報もなければこの大剣の情報もなかった。
「弱ったな、どんな武器なのか情報がないんじゃ売っ払った時にふっかけられる可能性があるかもな」
「日影さん、その装備は売らない方がいいと思います。その大剣は『氷牙の崩剣』と呼ばれる具象化武器のはずです」
「………具象化武器《ぐしょうかぶき》?」
「主と認めた者の意思に従い、自由に出現させたり消したりする事が出来るとても強力な装備ですわ」
具象化武器……確かダンジョン関係のネット界隈で聞いたことがある。
武器を何もない所から出現させたり一瞬でその姿を消したりしている動画をな。
ただそれはもっと小さな普通の剣だったはずだ。
こんなゴツい大剣が具象化武器だと?
それなら試しすしかないか、大剣を手にして消えろと念じてみる。
あっ本当に消えた。
今度は出てきてくれと念じる。
再び大剣が一瞬で現れる。
「こいつはすごいな」
「確かにすごいですね…歩さんはいままで武器は何も使ってこなかったですから、これをメインウェポンに使ってみてはどうですか?」
「まあこの剣の能力次第だが、それも悪くないかもな…」
「先輩この魔石どうやって運ぶんですか? あとこの気持ちの悪い剥製とかも売れるんですかね?」
俺が大剣を売る気が無くなった事を察してか、今宮は金になりそうな方のドロップアイテムに興味津々である。
なんで現金なやつだ。
この大剣をそっとやつの頭上に置いて下敷きにでもしてみたくなった。
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