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エピローグ
第60話
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「あー今日も目覚めたぞ俺」
平日の午前十時過ぎくらいに目を覚ましました、実に充実とした目覚めだ。
働きたい時に働いて、寝たい時には好きなだけ寝る。
まさに俺の理想の生活だね。
ブラック会社ダンジョンでの一件についてはとりあえず後輩や同僚たちは助かった。
体に外傷とかは特になく単純に衰弱していただけだったらしく、しばらく入院は必要だが問題なく社会復帰そうだ。
ちなみになんで同僚や後輩が助かったのか、スマホでダンジョンについて調べるとそれらしいのが見つかった。
これも都市伝説レベルの話なのだが、ダンジョンはそこに挑む者が宝だと強く考える物が倒したモンスター達の魔力だの身体だのを対価に何処かから現れるらしい。
つまりあのダンジョンにいた俺にとって一緒に働いた皆の命が宝と同価値だったのでトレジャーボックスから皆が現れたそうだ。
そのダンジョンに縁もゆかりもない探索者じゃ同じような事はまず起こらないとされていた。
けど俺そんなに大層な仲間意識とかは持ってなかったと思うんだけどな。
あの五味川が皆死んだとか言ったときは本気でキレて楽には死なせないぞっとは思ったのは事実だけどさ。
ちなみに当たり前だがあのブラック会社は倒産した。
働く会社がなくなりましたっていうのは流石にどんなクソみたいなブラック企業だったとしても困る話なのだが………。
しかし一応この日本という国もダンジョン関係の様々な問題に対応中の国なのだ。
実はそういう時のための保険のような仕組みがあるのだ、自分が働く会社、あるいは家族の働く会社がダンジョンとなりいきなり職を失ってしまった人用の保険が。
いわゆるダンジョン失業保険と呼ばれている。
少なくとも後輩や同僚たちにはそれがおりるとの事である。
その総額は詳しくは知らないが同僚のやつ曰く、ブラック会社で働いてた年収の何年分かはもらえるらしいぜ、とのことだ。
それならまあ次の再就職活動まで余裕は生まれるだろう、入院してる間に何度か顔を出して世間話とかをしたが少なくともあそこで働いている時とは比べ物にならないくらいみんな生き生きとした表情をしていた。
……ならば後は俺がどうこういう話じゃない、自分たちの道を自分たちの足で歩いていくだろう。
アイツらもみんな立派な社会人だからな。
そして宝箱の中身についてだが、中にあったのは同僚と後輩たちだけでお宝らしいものはなかった。
無論みんなが助かったんだからいいけどな。
命以上のお宝はないというのもわかるのだけどな。
ちょっぴりガッカリしてしまった俺だ。
あとやはりと言うべきか予想以上にめんどくさい感じになったのか守咲凛だった。
あのイケメン警官の方は胡散臭い目で俺を見ていたが、守咲凛はそいつとは違い俺がダンジョンを消滅させた探索者である事を全く疑っていなかった。
彼女は妙に熱い視線を俺に向けながらダンジョンが地球に現れて人類史上初の快挙であるとか。
あなたはダンジョンから人類を救う英雄になるかもしれません、みたいな事を物凄い勢いで言っていた。
もう少しスローライフ寄りの生活を望む俺はそんなもんに祭り上げられたらたまったもんじゃないのだが。
救急車でみんなを見届けた後は何やら笑顔の守咲凛が警察署の方で話をしたい人間がいるみたいなことをスマホを俺に渡しながら言ってきたのだが俺は用事があるので忙しいのでっという言葉を繰り返し言ってステータスに物を言わせた自転車立ちこぎでその場を後にした。
警察とか動かれたら迷惑じゃん。
だから俺はとっとと逃げた。
だって俺がしたい探索者生活っていうのはそんなんじゃないからな。
パパッと稼いで、その稼いだ金で地上でのんびりと遊んで暮らす。
そんな感じのスローライフなんだよ。
ダンジョンを真面目に攻略してダンジョンから国を救うとかって……そんなことに俺の人生費やすつもり気はない。
こんなんじゃあのゴミゴブリンの魔石を探索者ギルドに換金しにいくのも危険かもしれない。せっかく大金をゲット出来ると思ったのにチクショウ。
今はあの魔石は家の隅に転がしているよ。
ちなみに守咲凛から俺のスマホに対して鬼電されてる、安易に電話番号とか教えるべきじゃなかったな。
全て無視して設定も着信拒否にしている。
「さてっというわけで朝飯だな…」
とりあえずレンチンで食える冷凍食品をいくつか用意してそれから…。
家のチャイムが鳴った、誰かと思いドアの前から声をかける。
「どちらさんですか?」
「……先輩、相変わらずダメ人間みたいな生活してますか~?」
この失礼な物言いは今宮か。
無視してもいいが家の前でぎゃーぎゃーわめかれると迷惑だしドアを開ける。
ドアの向こうにはあの人を舐めくさったような笑顔をした後輩のポンコツ探索者がいた。
「今宮、お前は本当に失礼なやつだな、俺が近頃ダンジョン関係でどんだけ大変な思いしてきたか分かってんのか?」
「そんなん知るわけないでしょ、そんな事より現在絶賛金欠状態の私のためにダンジョンで探索するの手伝ってくださいよ、お金がないんですよお金が」
「……お前もマジでダメ人間だな……ったく仕方ないな、分かったよ」
お金がないのは辛い、その辛さを貧乏人だった俺はよくわかっている。
赤の他人なら知るかボケで終わる話だがこの後輩とは良くも悪くも変なところでうまが合う数少ない人間だ。
少しは手伝ってやるか。
「とりあえず着替えるから待ってろ」
「着替えてもどうせまた全裸になるんじゃないんですか? 先輩の変態パワーは神すら殺せるらしいですしね」
「お前そんな話どっかで広めてみろ、ダンジョンの最奥地に放り込んで俺は帰るからな? あともうそんな事にはならねぇんだよこれが」
あのズボンだけではない、なんとブーツの方も『レインボーフレア』で消滅しないダンジョン産の装備だったのだ。
つまり俺の全裸の呪いは下半分は完全に解き放たれているのである。
いずれは上半身も……そう期待せずにはいられないな。
そんな装備が手に入るかもしれない事が現在の俺のダンジョン探索のモチベーション維持をしていたりする。
上半身は燃えても問題やないような安い長袖を適当に着ていくかな。
準備が終わったので今宮のもとに行く。
「それで次はどんなダンジョンに行くんだ?」
「そうですね~出来れば楽に稼げるダンジョンですかね!」
「……ダンジョン舐めんな」
こうして俺は今日もダンジョンに向かうのだ。
───────────────────
第一部、完です。
平日の午前十時過ぎくらいに目を覚ましました、実に充実とした目覚めだ。
働きたい時に働いて、寝たい時には好きなだけ寝る。
まさに俺の理想の生活だね。
ブラック会社ダンジョンでの一件についてはとりあえず後輩や同僚たちは助かった。
体に外傷とかは特になく単純に衰弱していただけだったらしく、しばらく入院は必要だが問題なく社会復帰そうだ。
ちなみになんで同僚や後輩が助かったのか、スマホでダンジョンについて調べるとそれらしいのが見つかった。
これも都市伝説レベルの話なのだが、ダンジョンはそこに挑む者が宝だと強く考える物が倒したモンスター達の魔力だの身体だのを対価に何処かから現れるらしい。
つまりあのダンジョンにいた俺にとって一緒に働いた皆の命が宝と同価値だったのでトレジャーボックスから皆が現れたそうだ。
そのダンジョンに縁もゆかりもない探索者じゃ同じような事はまず起こらないとされていた。
けど俺そんなに大層な仲間意識とかは持ってなかったと思うんだけどな。
あの五味川が皆死んだとか言ったときは本気でキレて楽には死なせないぞっとは思ったのは事実だけどさ。
ちなみに当たり前だがあのブラック会社は倒産した。
働く会社がなくなりましたっていうのは流石にどんなクソみたいなブラック企業だったとしても困る話なのだが………。
しかし一応この日本という国もダンジョン関係の様々な問題に対応中の国なのだ。
実はそういう時のための保険のような仕組みがあるのだ、自分が働く会社、あるいは家族の働く会社がダンジョンとなりいきなり職を失ってしまった人用の保険が。
いわゆるダンジョン失業保険と呼ばれている。
少なくとも後輩や同僚たちにはそれがおりるとの事である。
その総額は詳しくは知らないが同僚のやつ曰く、ブラック会社で働いてた年収の何年分かはもらえるらしいぜ、とのことだ。
それならまあ次の再就職活動まで余裕は生まれるだろう、入院してる間に何度か顔を出して世間話とかをしたが少なくともあそこで働いている時とは比べ物にならないくらいみんな生き生きとした表情をしていた。
……ならば後は俺がどうこういう話じゃない、自分たちの道を自分たちの足で歩いていくだろう。
アイツらもみんな立派な社会人だからな。
そして宝箱の中身についてだが、中にあったのは同僚と後輩たちだけでお宝らしいものはなかった。
無論みんなが助かったんだからいいけどな。
命以上のお宝はないというのもわかるのだけどな。
ちょっぴりガッカリしてしまった俺だ。
あとやはりと言うべきか予想以上にめんどくさい感じになったのか守咲凛だった。
あのイケメン警官の方は胡散臭い目で俺を見ていたが、守咲凛はそいつとは違い俺がダンジョンを消滅させた探索者である事を全く疑っていなかった。
彼女は妙に熱い視線を俺に向けながらダンジョンが地球に現れて人類史上初の快挙であるとか。
あなたはダンジョンから人類を救う英雄になるかもしれません、みたいな事を物凄い勢いで言っていた。
もう少しスローライフ寄りの生活を望む俺はそんなもんに祭り上げられたらたまったもんじゃないのだが。
救急車でみんなを見届けた後は何やら笑顔の守咲凛が警察署の方で話をしたい人間がいるみたいなことをスマホを俺に渡しながら言ってきたのだが俺は用事があるので忙しいのでっという言葉を繰り返し言ってステータスに物を言わせた自転車立ちこぎでその場を後にした。
警察とか動かれたら迷惑じゃん。
だから俺はとっとと逃げた。
だって俺がしたい探索者生活っていうのはそんなんじゃないからな。
パパッと稼いで、その稼いだ金で地上でのんびりと遊んで暮らす。
そんな感じのスローライフなんだよ。
ダンジョンを真面目に攻略してダンジョンから国を救うとかって……そんなことに俺の人生費やすつもり気はない。
こんなんじゃあのゴミゴブリンの魔石を探索者ギルドに換金しにいくのも危険かもしれない。せっかく大金をゲット出来ると思ったのにチクショウ。
今はあの魔石は家の隅に転がしているよ。
ちなみに守咲凛から俺のスマホに対して鬼電されてる、安易に電話番号とか教えるべきじゃなかったな。
全て無視して設定も着信拒否にしている。
「さてっというわけで朝飯だな…」
とりあえずレンチンで食える冷凍食品をいくつか用意してそれから…。
家のチャイムが鳴った、誰かと思いドアの前から声をかける。
「どちらさんですか?」
「……先輩、相変わらずダメ人間みたいな生活してますか~?」
この失礼な物言いは今宮か。
無視してもいいが家の前でぎゃーぎゃーわめかれると迷惑だしドアを開ける。
ドアの向こうにはあの人を舐めくさったような笑顔をした後輩のポンコツ探索者がいた。
「今宮、お前は本当に失礼なやつだな、俺が近頃ダンジョン関係でどんだけ大変な思いしてきたか分かってんのか?」
「そんなん知るわけないでしょ、そんな事より現在絶賛金欠状態の私のためにダンジョンで探索するの手伝ってくださいよ、お金がないんですよお金が」
「……お前もマジでダメ人間だな……ったく仕方ないな、分かったよ」
お金がないのは辛い、その辛さを貧乏人だった俺はよくわかっている。
赤の他人なら知るかボケで終わる話だがこの後輩とは良くも悪くも変なところでうまが合う数少ない人間だ。
少しは手伝ってやるか。
「とりあえず着替えるから待ってろ」
「着替えてもどうせまた全裸になるんじゃないんですか? 先輩の変態パワーは神すら殺せるらしいですしね」
「お前そんな話どっかで広めてみろ、ダンジョンの最奥地に放り込んで俺は帰るからな? あともうそんな事にはならねぇんだよこれが」
あのズボンだけではない、なんとブーツの方も『レインボーフレア』で消滅しないダンジョン産の装備だったのだ。
つまり俺の全裸の呪いは下半分は完全に解き放たれているのである。
いずれは上半身も……そう期待せずにはいられないな。
そんな装備が手に入るかもしれない事が現在の俺のダンジョン探索のモチベーション維持をしていたりする。
上半身は燃えても問題やないような安い長袖を適当に着ていくかな。
準備が終わったので今宮のもとに行く。
「それで次はどんなダンジョンに行くんだ?」
「そうですね~出来れば楽に稼げるダンジョンですかね!」
「……ダンジョン舐めんな」
こうして俺は今日もダンジョンに向かうのだ。
───────────────────
第一部、完です。
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