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第1部『旅の魔法使いと水神の巫女』
ダンジョンの真実
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◇◇◇◇◇◇
私達はダンジョンに向かっている。転移でアルゴ島に戻って来た時点でコネルから離れた場所に移動しているのでザンクスは姿を消してないしユーリも杖にはなっていない。
進む道は踏み固められただけの舗装も何もない道だ。道中モンスターの類は何も現れなかった。
そしてダンジョンに到着した、見た感じは………閉鎖されている鉱山の入り口にも見えるな。
人気が全くなくて寂れている、本当にここがダンジョンなのかと、もう一つのダンジョンの盛況ぶりを知るだけに驚いてしまうね。
「リエリ、ここは完全にダンジョンは休業中なのでは?」
「ダンジョンに休業なんてないわ」
え~~本当に?誰もおらんよ?っと内心は思いながもダンジョンの入り口に向かう、中を覗くがザンクスが言っていた通りに大小の岩が崩れて中になんて入れそうになかった。
「見ての通りだぜアオノ、このダンジョンは中に誰も入れなくなってるんだよ」
「そうですね、しかしリエリが意味もなくここに私達を導く訳がない筈。1度中に入ってみますね」
「おっおい、アオノ!」
ザンクスが止めようと名前を呼ぶが無視して中に入る。確かにこれは人の力じゃ無理だよな?魔法でどかして中に入るか?。
「────これは」
そこで魔法使いである私は気づいた。この岩、魔法で創り出された物だな。
つまり誰かが故意にこのダンジョンの入り口を閉ざしたって訳である。
成る程ね。つまりリエリが言いたかった事とはそう言う事なんだな。
このダンジョン、間違いなくなんかあるわ。
「ザンクスさん、ユーリ。恐らくこのダンジョンの入り口は魔法により故意に閉ざされた可能性があります」
「なっ本当かよ!?」
「そんな事まで見抜くとは、流石アオノ様です」
「私も魔法使いの端くれですから。魔法で生み出された物は一目で分かります」
私は2人に向き直り質問する。
「──そして私の魔法ならこの岩を無視してダンジョンに侵入する事が可能です。しかしユーリとザンクスさんの意見も聞きたい、どうしますか?」
「アオノ様の意思に従うのがユーリです、どんな指示にも従います」
「俺もだ、そもそも俺は生前は冒険者だぜ?目の前に怪しいダンジョンがあって行かないなんて選択肢はねぇっ!」
2人の意思は分かった、するとリエリが私の隣にスッと来てヒソヒソと話す。
「あら?私には意見を聞いてくれないの?」
「いえっそう言う訳では……」
「意見?……以前のストレングスドラゴンとやらと戦う時には結界の外で高みの見物をしていたくせに厚かましいですよ!」
ユーリがキッパリと言う、その辺り私も気になっていた。リエリはお助けキャラなのかナビゲーションだけのキャラなのか、ハッキリして欲しいのだ。
いざって時に頼りしていると無理で~すってなると困るしね、と言うかあのマッスルドラゴンの時に困ったしね。
倒せる相手だから良かったけど、勝てない相手だったら多分リエリを恨んで死んでたと思う元アラサーだ。そしてリエリがユーリに答える。
「もちろん必要なら助けに入るつもりよ?けどアオノさんや貴女達ならストレングスドラゴン程度、私の助けは不要だと思ったのだけど?」
「貴女はアオノ様に力を貸すような物言いをしておきながら実際の戦闘ではあんな真似をした、その事自体が問題なんです。力を貸すなら貸す、貸す気がないのならそうハッキリしろと言っています」
「…………」
リエリがこちらを見てくる。流石にユーリの言葉が正しいかな、ここは取り敢えず言うことは言っておくか。
「リエリの意見ももちろん聞きます、しかしユーリの意見に私も同意です。少なくとも今後はあんな風な真似をするのであればスフィリアの思惑通りに動くかはお約束は出来ませんよ?」
「ッ!………」
リエリには悪いけどやはりモンスターと戦うって怖い。だからこそああ言う勝手が過ぎる真似をされるのは困る、そしてユーリはそんな真似をしない、ならどちらの意見意思に重きを置くかは言うまでもないだろう。
私も何かと都合が良いだけの男なんて立場はゴメンであるからして。
「───ふうっ完全にやぶ蛇ね。わかったわ、謝ります。今後はあんな真似は絶対にしないしちゃんと力も貸すわ」
「その言葉を信じましょう、どうですかユーリ?」
「アオノ様がそう言うのなら……」
「それではこの話はここまで、ダンジョンに侵入しましょう」
私は魔法を発動する、使う魔法はテレポートである。これなら岩なんて何の関係もありませんねって話である。
そして転移して入り口を素通りして中に侵入成功する、中は完全に建築物の内部って感じで石柱に支えられた石造りの天井や壁である。
私達4人が探索を開示する。早速気づいたのは、ダンジョンにはゴミ1つなくまるで毎日誰かに掃除でもされているように綺麗だと思った。
通路を進む。幅五メートル位の大きめの通路で曲がり角に差し掛かった、曲がったタイミングでモンスターと鉢合わせっとかよくあるよな~~。
「─────ん?」
「へ?」
ばったり鉢合わせしたのは神官服を着込んだ若者だった。何でここにあの信仰団体のモブキャラが?。
私達はダンジョンに向かっている。転移でアルゴ島に戻って来た時点でコネルから離れた場所に移動しているのでザンクスは姿を消してないしユーリも杖にはなっていない。
進む道は踏み固められただけの舗装も何もない道だ。道中モンスターの類は何も現れなかった。
そしてダンジョンに到着した、見た感じは………閉鎖されている鉱山の入り口にも見えるな。
人気が全くなくて寂れている、本当にここがダンジョンなのかと、もう一つのダンジョンの盛況ぶりを知るだけに驚いてしまうね。
「リエリ、ここは完全にダンジョンは休業中なのでは?」
「ダンジョンに休業なんてないわ」
え~~本当に?誰もおらんよ?っと内心は思いながもダンジョンの入り口に向かう、中を覗くがザンクスが言っていた通りに大小の岩が崩れて中になんて入れそうになかった。
「見ての通りだぜアオノ、このダンジョンは中に誰も入れなくなってるんだよ」
「そうですね、しかしリエリが意味もなくここに私達を導く訳がない筈。1度中に入ってみますね」
「おっおい、アオノ!」
ザンクスが止めようと名前を呼ぶが無視して中に入る。確かにこれは人の力じゃ無理だよな?魔法でどかして中に入るか?。
「────これは」
そこで魔法使いである私は気づいた。この岩、魔法で創り出された物だな。
つまり誰かが故意にこのダンジョンの入り口を閉ざしたって訳である。
成る程ね。つまりリエリが言いたかった事とはそう言う事なんだな。
このダンジョン、間違いなくなんかあるわ。
「ザンクスさん、ユーリ。恐らくこのダンジョンの入り口は魔法により故意に閉ざされた可能性があります」
「なっ本当かよ!?」
「そんな事まで見抜くとは、流石アオノ様です」
「私も魔法使いの端くれですから。魔法で生み出された物は一目で分かります」
私は2人に向き直り質問する。
「──そして私の魔法ならこの岩を無視してダンジョンに侵入する事が可能です。しかしユーリとザンクスさんの意見も聞きたい、どうしますか?」
「アオノ様の意思に従うのがユーリです、どんな指示にも従います」
「俺もだ、そもそも俺は生前は冒険者だぜ?目の前に怪しいダンジョンがあって行かないなんて選択肢はねぇっ!」
2人の意思は分かった、するとリエリが私の隣にスッと来てヒソヒソと話す。
「あら?私には意見を聞いてくれないの?」
「いえっそう言う訳では……」
「意見?……以前のストレングスドラゴンとやらと戦う時には結界の外で高みの見物をしていたくせに厚かましいですよ!」
ユーリがキッパリと言う、その辺り私も気になっていた。リエリはお助けキャラなのかナビゲーションだけのキャラなのか、ハッキリして欲しいのだ。
いざって時に頼りしていると無理で~すってなると困るしね、と言うかあのマッスルドラゴンの時に困ったしね。
倒せる相手だから良かったけど、勝てない相手だったら多分リエリを恨んで死んでたと思う元アラサーだ。そしてリエリがユーリに答える。
「もちろん必要なら助けに入るつもりよ?けどアオノさんや貴女達ならストレングスドラゴン程度、私の助けは不要だと思ったのだけど?」
「貴女はアオノ様に力を貸すような物言いをしておきながら実際の戦闘ではあんな真似をした、その事自体が問題なんです。力を貸すなら貸す、貸す気がないのならそうハッキリしろと言っています」
「…………」
リエリがこちらを見てくる。流石にユーリの言葉が正しいかな、ここは取り敢えず言うことは言っておくか。
「リエリの意見ももちろん聞きます、しかしユーリの意見に私も同意です。少なくとも今後はあんな風な真似をするのであればスフィリアの思惑通りに動くかはお約束は出来ませんよ?」
「ッ!………」
リエリには悪いけどやはりモンスターと戦うって怖い。だからこそああ言う勝手が過ぎる真似をされるのは困る、そしてユーリはそんな真似をしない、ならどちらの意見意思に重きを置くかは言うまでもないだろう。
私も何かと都合が良いだけの男なんて立場はゴメンであるからして。
「───ふうっ完全にやぶ蛇ね。わかったわ、謝ります。今後はあんな真似は絶対にしないしちゃんと力も貸すわ」
「その言葉を信じましょう、どうですかユーリ?」
「アオノ様がそう言うのなら……」
「それではこの話はここまで、ダンジョンに侵入しましょう」
私は魔法を発動する、使う魔法はテレポートである。これなら岩なんて何の関係もありませんねって話である。
そして転移して入り口を素通りして中に侵入成功する、中は完全に建築物の内部って感じで石柱に支えられた石造りの天井や壁である。
私達4人が探索を開示する。早速気づいたのは、ダンジョンにはゴミ1つなくまるで毎日誰かに掃除でもされているように綺麗だと思った。
通路を進む。幅五メートル位の大きめの通路で曲がり角に差し掛かった、曲がったタイミングでモンスターと鉢合わせっとかよくあるよな~~。
「─────ん?」
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