お隣さんはセックスフレンド

えつこ

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2-3.湯煙る二人

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 王輝はベッドに四つん這いになり、遼に尻を向けていた。バックでやるのは王輝の希望だった。
 ベッドサイドの灯りに、王輝の背中が照らし出される。滑らかで、陶器のような肌、背骨のラインがうっすらと浮かび、腰と臀部へと続く。遼はうっとりとそれを眺めた。こんなにも綺麗な身体を抱くことに興奮する。
 双丘を両手でかき分けると、そこに熟れた蕾があった。先ほどよりは柔らかい孔に、ゴムを取り換えた遼自身を宛てがい、ぐっと腰を進める。
 王輝の背中が波打ち、身体が弛緩するのを見計らい、遼は奥まで突き入れた。
「っあ…っ…」
 王輝が小さく声を出す。表情が見えないため、遼は不安を感じつつ、腰を動かした。上半身を折り曲げ、王輝の背中や首にキスを落とす。後ろから乳首を弄ると、中がきゅうっと締まった。王輝自身は再び勃ちあがり、精液混じりの先走りをだらだらと流していた。
「あっ、あ、きもちい、いっ」
 王輝の嬌声と蠢動する内壁に、遼の思考は熱くなり、快感に流されていく。腰をくねらせ、甘い悲鳴を上げる王輝は淫らだ。動物みたいにセックスして、王輝を屈服させているような感覚に、興奮が増幅されていく。もっと、もっと、と本能的が囁く。
「佐季っ、おく、もっと、っほし…」
 ねだるような王輝の甘い声が、遼の理性を崩した。上半身を起こし、王輝の腰を掴む。ぎりぎりまで腰を引いて、一気に奥を突き上げた。
 急な衝撃に、背筋に快感が走り抜け、王輝は息を詰まらせた。息を吸おうとする前に、もう一度肉棒を叩きこまれて、甘イキする。逃げようとしても、腰を掴まれているので動けず、遼にされるがまま快感を与え続けられた。王輝の尻と遼の腰骨が当たる音が、たんたんとリズミカルに響く。
「あ、っは…、おく、いいっ、あっ」
 王輝の口はだらしなく開き、嬌声が漏れ出ていく。よだれは顎を伝い、呼吸するのに必死だった。奥をがつがつと何度も突かれて、身体を支えていた肘が折れ、上半身がベッドに倒れこむ。王輝は尻だけを高くあげる体勢になったが、羞恥を感じる前に、遼の腰を叩きこまれて、脳内は快感に塗り替えられていく。いつもの優しいセックスではなく、快感を追い求めるようなセックスに怖さはあったが、遼にならと身体を委ねる。
「あ、だめ、っあ、あ、い…っ……あ…」
 何度も奥に突き入れられた王輝は、後ろだけで達した。遼自身をしゃぶるように肉壁が動く。遼は腰の動きを止め、イキそうになるのをやり過ごした。
 王輝はベッドに顔を押しつけ、全身に広がる快感の波に浸った。中に入ったままの遼自身はまだ熱く滾ったままだ。背後に遼の気配を感じる。どうするのだろうと思っていると、後ろから抱きしめられ、膝立ちの姿勢にさせられた。ずるりと遼自身が抜けていく。達した後の身体はそれすらも快感に変換して、王輝は吐息を漏らした。そして、下からがつんと最奥を突き上げられた。
「っ……あ、……」
 王輝の視界はちかちかとスパークした。快感の波が引いてない身体には、強すぎる衝撃に、自然と涙が零れる。遼は王輝の身体に追い打ちをかけるように、腰を動かし、自身で王輝の中を穿った。王輝の身体を気遣う余裕がなく、達するために腰を振る。
「待って、さきっ、あ、っあ、おかしく、なるっ」
「今ヶ瀬、っあ…っ……」
「だめ、あ、あっ、おく、っあ」
 結合部からぐちゅぐちゅと下品な音が鳴る。揺さぶられた王輝は何も考えられず、ただ喘ぐしかなかった。激しいセックスにも関わらず、身体は喜んで享受する。
「きもち、いっ、…あっ、あ、イく、っああ…!」
 王輝は勢いよく精液を吐き出した。背中が反り、膝の力が抜け、遼に身体をあずける。遼は王輝を抱きしめながら、内壁に貪られるように、ゴムの中へと白濁を零した。
 遼は呼吸を整え、額に浮かぶ汗を手で拭った。王輝を腕の中に閉じ込めたまま、うなじにキスを落とす。王輝は小さく身動いだ。その反応が可愛くて、皮膚を舐め上げ、跡がつかないように吸い上げる。王輝の汗の味が、遼の口内に広がった。
「佐季、くすぐったい」
 最初は笑い混じりの王輝だったが、遼の舌使いにより、じわじわと快感に変わってくる。うなじから首筋、耳の裏や耳殻に舌が這うと、王輝自身に再び熱が集まり、中が疼く。まだ足りないと王輝は思った。それは遼も同じだった。
「今ヶ瀬、もう少しいい?」
 腕の中に収まっている王輝の耳元で遼は尋ねた。遼の低い声が耳に吹き込まれ、ぞくりと腰に響く。王輝は了承の返事の代わりに、振り向いて遼の唇をついばんだ。二人の熱い視線が絡まる。
 遼は王輝から自身を抜き、王輝をベッドに押し倒す。灯りに照らされた王輝はすっかり蕩けた表情をしており、頬は上気している。下瞼に落ちるまつ毛の影、すっと通った鼻筋、横顔や顎のシャープなライン、薄く形のいい唇。髪を短くしてから、王輝の整った顔の造形がくっきりとわかるようになり、いつまでも眺めていられると遼はうっとりとしていた。
 遼に視線に耐えられず、王輝は恥ずかしさのあまり腕で顔を隠した。鑑賞していた絵画が幕で隠されたような気持ちになった遼は、王輝の腕を掴んで退ける。
「あんまり見るなよ」
 顔を赤くして、不服そうに表情の王輝が現れた。「ごめん」と謝りながらも、可愛らしさに堪らず、遼の頬はゆるんだ。遼は手早くゴムを付けかえると、王輝の蕾へと宛がう。物足りなさそうに口を開く後孔に、亀頭をねじ込んだ。

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