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8.Happy Birthday
15 *
しおりを挟む「んぅ、ゆき、よ、……っ、はやく……」
キスの合間に麻琴は強請る。繋がったままで生殺しの状態だった。先ほど絶頂近くまで追いやられたため、身体はもっとと欲する。麻琴と同様に、幸世も我慢の限界だった。麻琴の両足を大きく広げて、膝を折り曲げさせ、結合部が上向きになるような体勢にする。より深く繋がる体勢に、互いの皮膚がひたりと触れ合った。
「麻琴、動くよ」
幸世は小刻みに腰を動かし始める。突き入れる度に、結腸の入口を亀頭がノックし、奥へと入りこもうとする。幸世が動く度、ベッドがギシッギシッと軋んだ。
「あっ、ゆきよ、ああっ、おくっ……」
麻琴は幸世の背中に腕を回し、幸世を受け入れるために身体の力を抜く。
「ああっ、そこ、っ、あ、ああっ」
「麻琴っ」
「うんっ、きて、あ、ああっ、ああああっ」
幸世が勢いよく腰を叩きつけると、ぐぽりと結腸に亀頭がハマった。絶頂に追い上げられ、麻琴の身体は幸世の下でビクビクッと跳ねたが、幸世に組み敷かれているため逃げられない。幸世は麻琴を押さえつけるように、体重をかける。
「麻琴の中、気持ちいい……」
幸世は性器を搾り取られる感覚に浸り、熱い息を吐く。しかし、腰の動きは止まらず、貪欲に快感を求め、麻琴に突き入れ続けた。
「ひぁっ、まって……イってる、……ああっ」
強烈な快感に、麻琴はただ喘ぐしかできない。麻琴の性器は勃起してはいるが、力なく精液をこぼすのみだ。
「麻琴、もう少し……」
幸世はまだ射精していない。麻琴の中を味わうように、小刻みなストロークを繰り返す。そして、ゆっくりと腰を上げ、勢いよく腰を叩き落とす。重い一突きに、麻琴の背中は反り、顎が上がる。そして、視界がチカチカと瞬き、嬌声は息となって吐き出された。
「っ……、はぁ…………っ……」
強烈な中イキに、麻琴は息も絶え絶えだ。幸世の身体にぎゅうと抱きつき、絶頂を漂い続ける。
「麻琴、一番奥に、出すから」
「……っ、うん、だして……」
麻琴はふにゃりと笑い、幸世にキスをした。全幅の信頼を寄せられているのと等しいそれに、幸世は嬉しくなる。
その後は、無我夢中で腰を動かす。だた快感を求めて、本能的に麻琴に種付けしたいと思った。
「ああっ、きもち、いっ、ゆきよ、あっ、ああっ」
ぐぽぐぽと結腸に突き入れられ、麻琴は激しく喘ぐ。二人は抱きしめ合って密着し、一つになろうとして、交わった。寝室には二人の荒い息と粘着質な水音が落ちる。
「ゆき、よっ、すき、あっ、すきっ、もっと」
「麻琴、俺も、好き」
「ああっ、いいっ、イくっ、ずっと、イってるっ、あっ」
「麻琴、奥にっ、だすから」
「おく、ほしいっ、あ、イく、イ、くっ……、あ、あっ、ああああっ」
幸世がばちゅんと腰を叩き落とした瞬間、麻琴は絶頂に達した。びくんと跳ねた身体は、幸世にきつく抱きしめられる。幸世は結腸にはめ込んだ状態で、射精した。ゆるゆると腰を動かし、麻琴の中に全ての白濁を吐き出し、塗りこんでいく。幸世は恍惚とした表情で、熱い息を吐いた。
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