流されノンケサラリーマンが年下大学生にとろとろにされる話

えつこ

文字の大きさ
上 下
70 / 77
8.Happy Birthday

13 *

しおりを挟む



 二人とも、しばし快感に浸り、部屋には二人分の呼吸音だけが響く。

「麻琴、大丈夫?」

 幸世は麻琴から性器を抜き、麻琴の身体をベッドへと横たわらせた。まだぼんやりとしている麻琴の顔にキスの雨を降らせる。麻琴の後孔からは、精液とローションが混ざった液体が、とろりと零れ出た。

「ん……、大丈夫……」

 麻琴は少し枯れた声で答えて、幸世にキスをし返す。

「喉乾いたわ」
「シャンパンがあるよ」
「飲みたい」

 幸世はベッド脇に落ちたバスローブを拾い、麻琴に着させる。そして、自らもバスローブを纏うと、麻琴を横抱きして、キッチンへと向かった。

「重くない?」
「全然」
「ほんまに、王子様みたいやわ」

 いわゆるお姫様抱っこに、麻琴はにやけてしまう。幸世の顔の造形の良さは、ずっと一緒にいても新鮮で、見飽きない。
 寝室からキッチンへと移動する。キッチンはオープンキッチンで、黒と白を基調にしたモノトーンでコーディネートされていた。幸世は麻琴をワークトップに座らせる。

「こんなとこ座るん、お行儀悪ない?」
「誰も見てないから大丈夫だよ」

 麻琴を足をぶらぶらさせながら「たまにはえぇか」と呟いた。本来なら椅子に座るべきだが、激しいセックスの後のため、動きたくないのが正直な気持ちだ。
 幸世は冷蔵庫からシャンパンボトルを、そして、キャビネットからワインオープナーとワイングラス二つを取り出した。手慣れた所作でコルクを開けると、ポンッと音が鳴り、ボトルが開いた。

「何でも様になるんやな」
「なにが?」
「ボトル開けるのとか、バスローブでキッチンに立ってるのとか」
「気のせいだよ」

 シャンパンを注いだグラスを麻琴に渡しながら、幸世はくすくすと笑った。
 二人は乾杯をして、シャンパンで喉を潤す。喉が渇いていた麻琴は、一気に飲み干した。冷たいシャンパンが喉を通り、芳醇な香りが鼻に抜ける。酸味と旨味が舌に広がり、アルコールが全身に染み渡る感覚に、麻琴はふぅと息を吐いた。

「うわ、めっちゃ美味しい」
「まだあるから、どんどん飲んで」

 幸世は麻琴のグラスにシャンパンを注ぐと、シャンパンの泡がパチパチと弾けた。

「高いんちゃうん?こんな格好で飲むの、申し訳ないわ」

 本来なら畏まった場で飲むようなものだろうと麻琴は推測する。それほど美味しかったからだ。

「俺は麻琴と一緒に飲めるなら、何だっていいから」

 極上の笑みの幸世に、麻琴は胸が高鳴る。年下の恋人はかっこよくて、優しくて、セックスがうまくて、心も身体も満たされている。これ以上求めるものは、何もない。

「あー、今、めっちゃ幸せやわ」
「急になに?」
「幸せって思ったから。幸世は?幸せ?」
「俺も幸せ」

 幸世の答えに麻琴は満足そうに頷き、キスをしようと身体を乗り出す。しかし、ぐじゅりと後孔から精液がにじみ出て、動きを止めた。

「あかん、こぼれそう」
「後で搔き出すから、別にいいんじゃない?」
「あかんの」

 麻琴はふるふると首を横に振る。幸世の言う通り、後で綺麗にすることはわかっているが、惜しく感じる。麻琴はバスローブの裾を捲り、左足を上げ、踵をワークトップに置いた。幸世からは太ももの裏側や熟れた後孔が見える姿勢になる。後孔からは白い液体が溢れ、くぱぁと口を開けている状態だ。

「幸世、蓋してや」

 それは麻琴の本能的なお願いだった。そのお願いを断れるほど、幸世の理性は強くない。


しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...