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8.Happy Birthday
10 *
しおりを挟む麻琴から性器を抜いた幸世は、麻琴の左足を肩に担いだ。いわゆる松葉崩しの体勢だ。ローションと白濁で濡れそぼった麻琴の後孔に、もう一度挿入する。
「あっ……入って……んんっ……」
「麻琴の中、おかえりって、吸いついてくるよ」
「だって、きもちいい、から……」
素直に答えた麻琴に、幸世は胸キュンする。今日の麻琴は甘えん坊のようだと、幸世は頬が緩んだ。
「動くよ」
ゆっくりと数回抽挿した後、幸世は腰の動きを速くしていく。肩に担いだ左足を支えにして、リズムよく腰を打ちつける。
「あっ、きもち、いっ、そこ、あ、あっ」
麻琴はシーツを掴み、嬌声を上げる。口は開きっぱなしで、溢れた唾液がシーツに染み込む。
「どこ?教えて」
「奥、おくっ、ずぽずぽって、きもちい、ああっ」
幸世自身は先程とは角度を変えて、内壁を抉り、奥を暴く。ローションと幸世の白濁が中で掻き混ぜられて、幸世が腰を引くたびに、縁から溢れだした。
「ここは?」
「そこぉ、ばっかり、あ、あかんっ、またイくっ」
前立腺を狙ってカリで連続的に押し潰すと、肉壁がぎゅむと収縮して、幸世自身を締め付ける。先程とは違い、自由に腰を動かせる幸世は、激しいストロークを繰り返した。ぱんぱんと皮膚同士がぶつかり、結合部は泡立つ。
「きもち、いっ、あ、ゆきよ、もっとぉ」
暴力に近い快楽に、麻琴の身体は溶かされていく。思考は熱くなり、もっとと快楽を求めて、自らの性器を扱く。麻琴自身は完全に勃起していた。
「出したいっ、ちんこ、あ、あっ、きもち、いいっ」
麻琴の痴態を見下ろして、幸世は舌なめずりをする。出会った時は地味なサラリーマンだったのに、今ではすっかりセックスに溺れている。そうしたのは、幸世だ。
「麻琴、こっちも、気持ちいいよね?」
幸世はぎりぎりまで腰を引き、一気に突き入れた。性器での快感に夢中になっていた麻琴は、背中を反らせて、その快楽に浸る。
「っ、あ……ゆきよ、あ……、っ、あかん……」
「ちんこばっかり弄ってないで、俺と麻琴は、今セックスしてるんだよ」
再び、遠慮なく突き入れると、麻琴はびくんと身体を撓らせた。軽い中イキに、麻琴の視界が一瞬またたく。
「っ、ひ……、あ、あ……、あっ……」
「麻琴、手を動かさないと、イけないよ」
「……いやや、イきたい……」
麻琴は這う這うの体で性器を扱くのを再開する。と同時に、幸世の腰の動きも再開された。速いストロークで麻琴を絶頂へと追いやる。
「ゆきよ、っ、どっちも、きもちいっ、あっ、あっ」
「イっていいよ」
「あっ、あ、イくっ、でるからぁ……、っあ、あああっ」
麻琴は勢いよく射精し、シーツに白濁が飛んだ。同時に中イキもする。幸世に担がれた左足先がピンと突っ張り、すぐに脱力した。射精の余韻に浸る麻琴に対して、幸世はまだ射精していない。
「もう少し付き合って」
幸世はそう言うと、麻琴の足を降ろし、うつ伏せの姿勢にさせる。挿入したまま、臀部だけ高く上げる体勢にして、麻琴の腰を掴んだ。そして、抽挿を再開する。
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