上 下
51 / 77
7.Halloween Night

9 *

しおりを挟む



 麻琴はうつ伏せになり、尻をつきだす体勢になる。スカートはすでに役目を果たさず、捲れ上がっていた。幸世は黒のストッキングの破れたところに指を引っ掛け、さらに破く。いつも見ている麻琴の身体ではあるが、やたらと淫らに見え、幸世は熱い息を吐く。そして、ローションと精液で濡れた麻琴の後孔に、性器の先端を押し付けた。
「麻琴、挿れるよ」
「うん」
 先端の太いところがぐぬりと挿ると、竿はスムーズに挿っていく。粘膜同士の接触は、何度経験しても気持ちよく、二人は結合部の熱さに酔いしれた。幸世は麻琴の腰を掴み、勢いよく奥まで突き入れた。ずんと言う衝撃と腹に広がる快感に、麻琴は喘ぎ声をこぼす。
「んぁっ……あ、おく、入って……」
「気持ちいい?」
「うん、奥、もっとほしい……」
「いっぱいあげるね」
 幸世はゆっくり腰を引き、勢いをつけて突き入れる。それを繰り返し、徐々にスピードを上げていく。
「あっ、そこぉ、あ、っんん」
 麻琴の身体は揺さぶられ、背中が蠱惑的にしなる。幸世の抽挿は止まらず、奥を断続的に突かれ、前立腺を押し潰される。麻琴は蕩けた表情で、喘ぐことしかできない。
「ゆき、よっ、あ、きもち、いっ」
「俺も」
「っあぁ、あ、いいっ、もっと」
 麻琴は再び絶頂へと追いやられる。麻琴自身は突かれるたびに、ふるふると揺れ、精液混じりの先走りをシーツに落とす。
「麻琴、声、聞こえちゃうよ」
「っ、いやや、あ、まって」
「だめ、待たない」
 幸世は意地悪な笑みを浮かべ、腰の動きを続ける。それを悟った麻琴は、枕を手繰り寄せて顔を埋めた。麻琴は尻だけを高く上げた状態になる。
「んんっ、……ん、んんぅ」
 麻琴の喘ぎ声は、枕のせいでくぐもったものになり、幸世はおもしろくないと思った。ふと、ベッドの上に放り出されたままの手錠が、幸世の視界に入る。幸世は腰の動きを止め、それを手に取った。
「麻琴、こっちおいで」
 幸世は枕に顔を押し付けている麻琴を後ろから抱き上げる。すっかり蕩けた表情になった麻琴は、快感に揺蕩いながら、上半身を起こした。二人とも膝立ちの状態になる。
「もう、終わり……?」
 中途半端な状態に、麻琴は戸惑う。中に入ったままの幸世自身は固く、麻琴の体内には熱が渦巻いている。幸世は麻琴の両手を掴むと、後ろ手の状態で手錠をはめた。かちゃりと軽い音に、麻琴は慌てて振り向く。
「幸世、何してん」
「この方が盛り上がるかなって」
 幸世は手錠をぐっと引っ張って、麻琴の身体の重心を後ろに持ってくる。膝立ち状態の麻琴は、幸世のなすがままで、幸世の身体にもたれかかった。そのタイミングで、幸世は腰を突き出す。
「っ、ひ、ああっ!」
ばちゅんと奥に叩き入れられ、麻琴は甲高い声をあげた。中イキし、チカチカと視界がまたたく。幸世自身はだらだらと淫液をこぼしたままだ。
「まっ、て」
「だーめ」
幸世の意地悪な口調に、麻琴は覚悟を決めるしかなかった。



しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

処理中です...