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7.Halloween Night
5 *
しおりを挟む「ちゃんと、んっ……、触って」
「だって、俺逮捕されてるから」
幸世は揶揄うように手首の手錠を揺らす。手錠からはかちゃかちゃと軽い音が鳴った。
「それ、普通にはずれるで」
「え?ほんと?」
わざとらしく振る舞う幸世に、麻琴は早々に諦めた。早く触ってほしい、早く挿れてほしい、それしか考えられない。麻琴は手錠を掴み、手早く外して、ベッドの上に放り投げた。これでどうだ、と言うように、幸世を見つめる。幸世はにやりと笑って、自由になった両手を軽く振った。
「麻琴、後ろ向いて、ベッドに手をついて」
麻琴は言われるがまま、ベッドから降りて、幸世に尻を突きだす体勢になる。ミニスカートはすっかりめくり上がり、ウエストあたりでくしゃくしゃになっている。ストッキングに包まれた麻琴の尻を幸世は両手で撫でる。手のひらで太ももから尻まで撫で上げ、尻を揉みしだくように大きく手を動かす。
「あっ……触り方、きもいねん……」
「気持ちいい、の間違いでしょ?」
「んぁ……ゆき、よ、早くっ……」
麻琴は幸世を振り返ってねだる。その情欲がうつる瞳に、幸世は熱い息を吐き、スウェットと下着を脱いだ。現れた幸世の性器は、固くそり勃ち、血管が浮き出ている。麻琴の視線は幸世自身に釘付けになった。
「欲しい?」
「うん」
「じゃあ、足閉じて」
「なんで?」
「いいから」
麻琴が足を閉じると、太もも同士がぴたりとくっつく。その状態で、幸世は麻琴の太ももの間に自身を挿入した。いわゆる素股だ。突然の行為に、麻琴は驚く。欲しいのはそこではないが、摩擦から生み出される快感に、麻琴は表情を蕩けさせる。
「なんか、へんっ……な、かんじ……」
幸世は麻琴の腰を支え、抽挿を繰り返す。二人の先走りが、薄いストッキングに染み込んでいく。麻琴自身はストッキングの中でぐぐっと勃ちあがる。
「ここ、触ってあげるね」
幸世は麻琴のシャツに手を入れ、乳首に触れる。ツンと主張した突起を撫で、指の腹で捏ねる。麻琴は背筋を反らせ、喘いだ。
「っあ、ん……きもちいっ……」
「俺も、っ、気持ちいい」
麻琴の太ももの適度な締め付けに、幸世は射精感が募る。自然と腰の動きが速くなり、それに合わせて、麻琴の身体は揺れる。
「ゆきよ、っあ、……ん、イキそ…」
「一緒に、ね」
幸世は腰を打ち付けながら、乱れたシャツから見えるうなじに、キスを落とし、舌を這わせる。少し汗の味がする肌に、軽く吸い付く。独占欲がわき、衝動的に噛みたくなり、甘噛みした。同時に乳首に爪を立てると、麻琴は甲高い声を出す。
「っはぁ……イ、くっ、あ……あぁっ」
麻琴はふるりと身震いして、白濁を吐き出す。幸世も遅れて射精する。二人の荒い息が部屋に落ちた。
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