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7.Halloween Night

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「あとちょっとだけ、写真撮らせて」
「あかんって、恥ずかしいから、撮らんといて」
 ベッドの上、幸世は麻琴を壁際に追いつめ、スマホのカメラを向けていた。シャッター音が鳴るたびに、麻琴は羞恥で泣きたくなった。
 いざ、衣装を着てみた麻琴だが、スカートは短く、太ももの半分ほどが見える長さだ。さらに黒いストッキングまで用意されていた。麻琴はストッキングが破れないように、慎重に履いたが、違和感のあまりすぐに脱ぎたくなった。シャツは着れたが、キツくて苦しい。女性用の衣装なのだから、小さくて当たり前だ。唯一、紺色のネクタイだけがきちんと結ぶことができた。
「麻琴、可愛い。やっぱり似合ってる」
「どこがやねん。おっさんにミニスカート履かすの、おかしいやろ」
「素足でもいいけど、やっぱりストッキングも買って正解だった」
 幸世は恍惚とした表情で、麻琴の足を撫でる。ストッキング越しの感覚がいつもと違い、麻琴はどこかもどかしく感じた。
「ね、麻琴。俺のこと逮捕してよ」
「なんやねん、それ」
「せっかくその恰好してるから、取り調べとか」
「酔ってる?」
「たぶん」
 いつもより陽気な雰囲気を纏う幸世に、パーティーでどれほど飲んだのだろうと麻琴は若干呆れていた。しかし、ここまできたら、付き合うしかないと腹を括る。
「幸世、床に座って」
 麻琴は幸世に指示をすると、幸世はベッドから降り、床に正座した。麻琴は幸世に向かい合うように、ベッドに腰かける。
「両手だして」
 幸世は素直に従い、麻琴に両手を差し出した。衣装にはおもちゃの手錠が付いていて、麻琴はそれで幸世の両手を拘束する。プラスチック生の手錠は鍵はついておらず、簡単に外れる仕様だ。
「ほら、早く取り調べ」
「なんで犯人のほうが積極的やねん」
 楽しそうな幸世に、麻琴はため息を吐く。麻琴の脳内では、ドラマでよく見るような取り調べの風景が浮かんでいた。最近かつ丼食べていないとぼんやりと考えていた麻琴だが、ふと思いつく。麻琴は足を伸ばし、足の裏で幸世の股間を撫でた。スウェットと下着越しに揉むように押すと、幸世は小さく喘ぐ。
「これ、やば……」
 幸世は息を詰まらせる。AVで見るようなシチュエーションに、麻琴は思わず楽しくなってしまう。
「一緒に写真に写ってた女の子は友達?」
 麻琴は先ほど気になっていたことを尋ねた。女々しい質問だとはわかっていたが、聞かずにはいられなかった。
「たまたま声をかけられただけ。何も関係ない子だよ」
「ほんまに?」
 麻琴はぐっと足に力を入れると、幸世は身震いする。足の裏の感覚で、幸世自身が大きくなっていることはわかる。足コキで興奮する幸世を見て、麻琴も興奮し、腹の奥がきゅんとなる。

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