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6.ろっかいめ
3 *
しおりを挟む「ちゃんと、っ……、触って」
焦らすような手の動きに、麻琴は我慢できない。幸世は麻琴の下着を脱がせると、ベッドに横たわる麻琴の肢体を舐めるように見つめた。決して柔らかい身体のラインではない。骨張った肩や平らな胸板、腰骨はがっしりしている。男らしい身体だが、幸世はひどく興奮し、ふぅと熱い息を吐いた。幸世の視線に麻琴は恥ずかしさに身を捩る。
「だから、あんま見んなって」
「ごめん、好きだなって思って」
麻琴は頬を赤らめた。何度好きと言われても慣れず、鼓動が否応なしに跳ねる。
そんな麻琴の様子を見た幸世は、満足そうに笑み、麻琴の足を広げさせた。閉じた蕾は腫れぼったく、先ほどまでのセックスの余韻を残している。ローションを手で温めた後、後孔へと指を一本入れた。細い指は抵抗感なく飲みこまれていく。幸世はキスを落としつつ、指を二本、三本と増やして後ろを解す。麻琴の中は熱く、幸世の指を美味しそうにしゃぶった。
「あっ……、っは、ん……」
「まだ柔らかいね」
幸世の指が麻琴を翻弄する。縁をなぞり、前立腺を刺激され、指を出し入れされ、腰が自然と揺れた。麻琴自身は硬度を増し、寂し気に揺れている。麻琴は徐々に細い指では物足りなくなり、きゅうんと奥が疼いた。
「ゆきよ、もう、っほしい……、入れて……」
麻琴は潤む瞳で幸世を見上げる。幸世も限界で、切羽詰まった表情をし、自身は下着の中で窮屈にしていた。幸世が下着を脱ぐと、現れたそそりあがった性器に、麻琴の目は奪われる。
「麻琴、おいで」
幸世は麻琴を起き上がらせ、再び向かい合うと、体勢は対面座位になる。幸世は自身を扱き、完全に勃起させる。
「腰上げて、ゆっくり入れてみて」
幸世に指示された麻琴は、腰をあげ、後孔に幸世自身を宛がう。性器の熱さに一瞬腰が引けるが、深呼吸をした後、腰を下ろした。ぐぐっと亀頭が入っていく感覚に、麻琴は熱い息を吐き、身体は悦ぶ。すっかり受け入れることに慣れてしまった身体を浅ましく思いながら、麻琴はゆっくりと幸世自身を腹の中に収まっていく。
「っはぁ、……入って、くる……」
粘膜同士の接触に、めまいがするほどの淫靡を感じ、麻琴は表情を蕩けさせる。いつもより明るいせいで、麻琴の表情をはっきりと見れる喜びに、幸世は思わずにやけた。
「麻琴、もうちょっと腰おろして」
「っ、あ、まだ……?」
麻琴は恐る恐る腰を下ろし、最終的には全ての体重を幸世に預けた。自重で亀頭が結腸口近くまで到達する。
「あっ、待って……、ひっ……」
ぐぷぷと奥まで入ってくる感覚に、麻琴は目を見開き、はくはくと呼吸をする。腰を上げようとするが、シーツで足が滑り、結局は腰を押しつけるだけだった。幸世の肩を掴む指に力が入る。麻琴の中はうねうねと動き、幸世自身を迎え入れるように形を変えていく。
「麻琴の中、俺の形覚えちゃってる。おかえりって嬉しそうだよ」
「そんなん、言わんといてっ……」
麻琴は羞恥で頬や耳を赤らめる。身体が悦んでいることは麻琴が一番わかっていた。意識すると締めつけてしまい、中で脈打つ幸世の性器の存在を自覚させられる。麻琴は肌がひりつき、ふるりと身体を震わせた。
「今度はゆっくりしようね」
幸世は麻琴にちゅっと音を立ててキスをし、腰をくんっと突き上げた。麻琴の肉壁はきゅっと締めつけ、麻琴は小さく喘ぐ。幸世はゆるゆるとした突き上げを繰り返すが、麻琴が一生懸命に口を抑えていることに気づく。幸世が腰の動きを止めると、麻琴はふぅと息を吐き、理由を説明する。
「このマンション、壁薄いねん」
なるほどと納得した幸世だが、可愛い麻琴の声が聞けないのを残念に思った。
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