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5.ごかいめ
5 *
しおりを挟む「麻琴、気持ちよくしてあげるからね」
キヨは麻琴にちゅっとキスをして、ぐぷりと亀頭を押しこんだ。プラグのおかげで、スムーズに入っていき、キヨは腰を進める。
「ひっ、あ……、っ、あっ……」
しかし、いくら解しているからといっても、久しぶりの挿入に、麻琴は眉根を潜めた。と同時に、ゴムなしでの粘膜同士の接触に熱さに、びくびくと腰を震わせる。中を抉られる感覚に、逃げようと腰を引くが、キヨに腰を固定されているため、叶わなかった。
「大丈夫、力抜いて」
きつく締めつけてくる肉壁に、キヨは息を詰めた。中に馴染むのを待ちながら、麻琴の呼吸のタイミングを見計らって、少しずつ腰を進める。
「キヨ、っ、あつい……」
「俺も、ちんこ溶けそう」
「これっ、あかん……、くせに、なりそ……」
麻琴は吐息混じりで、熱っぽく呟く。今までのセックスとは違う熱さは、生でしているだけでなく、きっとお互い好きだという感情がこもっているせいもあると麻琴は思った。奥を暴くように、ず、ずっ、とキヨの性器が侵入してくる。麻琴は身体の力を抜いて、それを受け入れた。キヨの先端が、ようやく麻琴の奥に到達すると、麻琴はふるりと震えた。
「大丈夫?」
キヨが麻琴の頬を撫でると、麻琴は頷いた。腹の中の性器はゆっくりと馴染んでいく。最初は圧迫感だけだったが、徐々に幸福感に変換されていき、麻琴は熱い息を吐いた。目の前にいるキヨとセックスして、一つになっている状況が、どうしようもなく嬉しくなり、麻琴はキヨに抱き着く。二人の距離は近くなり、鼓動が重なる。
「今めっちゃ幸せやわ」
麻琴が嬉しそうに微笑み、キヨもそれに同意した。他人を好きになることが、これほどまでに心が満たされることだとは知らず、キヨは静かに幸せを噛みしめていた。キヨは麻琴にちゅっとキスを落とし、唇が触れる距離で囁く。
「好き、麻琴」
「俺も好き」
今度は麻琴からキスを返すと、キヨは喜びを表すように微笑んだ。
「動くね」
キヨはゆっくりと腰を引いた。麻琴の中は柔らかく、キヨの性器を食むように蠕動している。絡みつく肉壁の熱さを感じながら、キヨは腰を突き入れた。びくんと震わせた麻琴の身体を腕の中に閉じ込めながら、キヨは抽挿を繰り返す。
「あっ、あ、キヨ、ああっ、んぁっ」
「麻琴、気持ちいい?」
「うんっ、きもちい、いっ、あ、そこっ、あかんっ」
キヨが何度も前立腺を圧し潰すと、麻琴は目を見開き嬌声を上げた。麻琴自身は先走りを流し、揺れている。
「奥も、んっ、欲しっ、い、あっ」
「欲張りだね」
「だってぇ、きもち、いいからっ、ああっ」
麻琴の希望通り、キヨが奥をずんずんと突くと、麻琴は身体を撓らせて悦んだ。麻琴の中はぎゅうぎゅうとキヨ自身を締めつけて、逃そうとしない。キヨは結合部の熱さに興奮し、募る射精感に抽挿を速くする。
「あっ、あ、んんっ、キヨっ」
「麻琴、可愛い、好き」
「キヨ、っ、すき、あっ、ああ」
二人は気持ちを確かめあうようにキスをする。キヨが麻琴の口内に舌を入れ、上顎や頬の裏を舐めると、麻琴は身体を震わせ、きゅっと中が締まった。舌を絡ませ、お互いの唾液を交換し合うように、キスを続ける。その間もキヨの抽挿は止まらず、ぱんぱんと皮膚同士が当たる音が鳴った。
「んっ、んんぅ、き、よっ、んっ」
「っ、麻琴、ほんとに可愛い、好き、離したくない」
キスの合間に、キヨは独占欲が丸出しの言葉を浴びせる。キヨに求められる感覚に、麻琴は嬉しく思い、それに応えるように、後ろを締め、言葉を紡ぐ。
「俺もっ、すき、キヨ、どこにも、行かんといてっ」
麻琴は離さないと言うように、キヨに抱き着く力を強くした。麻琴の行動を愛おしく思いながら、キヨは抽挿を続ける。
「あっ、ああっ、あかん、イキそっ、んっ」
「イって、麻琴」
「っあ、あ、キヨ、すきぃ、あっ、イく、あっ」
「俺も、イくっ」
「あかんっ、イく、イくっ、あっ、あ、あ、あああっ」
麻琴は一際喘ぎ、射精した。中イキの衝動で、背中を反らす。キヨは麻琴の身体を抱きしめ、腰を動かし続ける。麻琴の中はうねうねと蠢き、キヨも限界だった。
「麻琴、ごめん、イくっ」
「キヨ、出して、ほしっ、中に欲しいっ」
達した後の麻琴は、無我夢中でキヨにねだった。生でセックスをするということは、中出しされる可能性があることはわかっていた。嫌悪感はなく、本能的に欲しいと感じ、麻琴はキヨの腰に足を回した。腕も足も麻琴に抱き着かれたキヨは、腰を叩きつけ、麻琴の奥に精液を放った。
「っ、あ……んっ……」
腹の中にびゅくびゅくと熱い流れを感じ、麻琴は身じろぐ。キヨは恍惚とした表情で余韻に浸り、ゆるゆると腰を動かしながら、精液を全て中に出しきる。呼吸を整えながら、冷静さを取り戻したキヨは、申し訳なさそうな表情をした。
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