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4.よんかいめ
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「これで最後にするから」
「待って、ひぁっ……っあ……」
キヨはぐんと腰を突き上げると、麻琴は反動でキヨに縋りつく。キヨは麻琴の腰を支えながら、麻琴自身を扱いた。ぱんぱんと皮膚同士が当たる音と、ぐちゅぐちゅと粘着質な水音が、麻琴を耳から犯す。
「あっ、いっしょ、あかんって、あ、んぁっ」
「イっておかないと、辛いでしょ」
「そ、やけど………、あ、イきすぎて、おかし、っ、なるっ……」
先ほどから前も後ろも何度も絶頂を迎えている麻琴は、体力と気力の限界だった。麻琴の口は開いたままで、顎をよだれが伝う。思考は熱く蕩け、突き上げられるたび、視界はスパークした。
「あっ、おくっ、ちんこも、イくっ、イくからぁ」
「やば、ちんこ溶けそう」
「ああっ、もうむりっ、ひっ、あ、あっ」
キヨは額に汗を滲ませ、抽挿を続ける。キヨの身体も悲鳴を上げていたが、最後の力を振り絞る。ぎゅうぎゅうと締め付ける肉壁を抉るように、腰を突き上げた。
「あっ、イく、んぁ、っ、あ、あああっ」
麻琴は薄い精液を吐き出し、自分とキヨの腹を汚す。同時に後ろでも達し、身体をびくつかせながら、キヨにぎゅうっと抱き着いた。
「っ、ん……はぁっ……」
キヨも絶頂を迎え、射精する。抱き着いてくる麻琴の身体を抱き返し、背中を優しく撫でた。
二人は荒い息を吐きながら、ベッドに横たわる。キヨは麻琴から性器を抜いた。二人は見つめ合い、どちらからともなく触れるだけのキスをした。
「もう無理、動かれへん」
「俺も」
「映画の内容、全部忘れたわ」
「もう一回観に行く?」
「なんでやねん」
「ふふっ」
麻琴の鋭いツッコミに、キヨは笑いをこぼす。麻琴は気が抜けて、朝食を食べて以降、何も食べずにセックスをしていたことを思い出し、空腹感を覚えた。
「お腹空いたわ。昼ご飯食べてそびれてるし、今何時?」
「何時だろ」
ベッドサイドの時計は角度的に二人からは見えなかった。二人はすぐに諦め、ベッドへと身体を沈める。部屋には空調の音だけが静かに響いていた。
「もうちょっとこのままでいい?」
キヨが麻琴にすり寄る。珍しく甘えてくるキヨに、麻琴はキュンとした。先ほどまで獰猛なセックスをしていたとは思えない。
「ええよ、おいで」
麻琴はキヨを抱きしめ、よしよしとキヨの背中を撫でる。麻琴の温かさに包まれ、キヨはホッとして、目を瞑った。試験勉強の疲れもあるが、何より麻琴の傍にいることが心地よく、キヨは意識が遠くなるのを感じる。
「試験大変やったやろ」
「うん」
「お疲れさま。よう頑張ったな」
「うん」
「春休みやろ?羨ましいわ。ゆっくり休みや」
「バイト、あるから」
「何の?」
「カフェとか、いろいろ」
「カフェ?そんなん、めっちゃ似合うやん」
「う、ん……」
「キヨ?」
返ってくるのは、キヨの寝息だけだった。麻琴は珍しいと思いながら、キヨの寝顔を見つめる。寝ていても整っているキヨの顔に腹が立ち、麻琴はふにふにとキヨの頬をつついたが、キヨは起きなかった。
キヨの寝顔を見ていた麻琴だが、あくびがこみあげてくる。シャワーを浴びたかったが、睡魔のほうが勝り、麻琴も目を瞑った。
4.よんかいめ 終
次回、更新未定です。
「待って、ひぁっ……っあ……」
キヨはぐんと腰を突き上げると、麻琴は反動でキヨに縋りつく。キヨは麻琴の腰を支えながら、麻琴自身を扱いた。ぱんぱんと皮膚同士が当たる音と、ぐちゅぐちゅと粘着質な水音が、麻琴を耳から犯す。
「あっ、いっしょ、あかんって、あ、んぁっ」
「イっておかないと、辛いでしょ」
「そ、やけど………、あ、イきすぎて、おかし、っ、なるっ……」
先ほどから前も後ろも何度も絶頂を迎えている麻琴は、体力と気力の限界だった。麻琴の口は開いたままで、顎をよだれが伝う。思考は熱く蕩け、突き上げられるたび、視界はスパークした。
「あっ、おくっ、ちんこも、イくっ、イくからぁ」
「やば、ちんこ溶けそう」
「ああっ、もうむりっ、ひっ、あ、あっ」
キヨは額に汗を滲ませ、抽挿を続ける。キヨの身体も悲鳴を上げていたが、最後の力を振り絞る。ぎゅうぎゅうと締め付ける肉壁を抉るように、腰を突き上げた。
「あっ、イく、んぁ、っ、あ、あああっ」
麻琴は薄い精液を吐き出し、自分とキヨの腹を汚す。同時に後ろでも達し、身体をびくつかせながら、キヨにぎゅうっと抱き着いた。
「っ、ん……はぁっ……」
キヨも絶頂を迎え、射精する。抱き着いてくる麻琴の身体を抱き返し、背中を優しく撫でた。
二人は荒い息を吐きながら、ベッドに横たわる。キヨは麻琴から性器を抜いた。二人は見つめ合い、どちらからともなく触れるだけのキスをした。
「もう無理、動かれへん」
「俺も」
「映画の内容、全部忘れたわ」
「もう一回観に行く?」
「なんでやねん」
「ふふっ」
麻琴の鋭いツッコミに、キヨは笑いをこぼす。麻琴は気が抜けて、朝食を食べて以降、何も食べずにセックスをしていたことを思い出し、空腹感を覚えた。
「お腹空いたわ。昼ご飯食べてそびれてるし、今何時?」
「何時だろ」
ベッドサイドの時計は角度的に二人からは見えなかった。二人はすぐに諦め、ベッドへと身体を沈める。部屋には空調の音だけが静かに響いていた。
「もうちょっとこのままでいい?」
キヨが麻琴にすり寄る。珍しく甘えてくるキヨに、麻琴はキュンとした。先ほどまで獰猛なセックスをしていたとは思えない。
「ええよ、おいで」
麻琴はキヨを抱きしめ、よしよしとキヨの背中を撫でる。麻琴の温かさに包まれ、キヨはホッとして、目を瞑った。試験勉強の疲れもあるが、何より麻琴の傍にいることが心地よく、キヨは意識が遠くなるのを感じる。
「試験大変やったやろ」
「うん」
「お疲れさま。よう頑張ったな」
「うん」
「春休みやろ?羨ましいわ。ゆっくり休みや」
「バイト、あるから」
「何の?」
「カフェとか、いろいろ」
「カフェ?そんなん、めっちゃ似合うやん」
「う、ん……」
「キヨ?」
返ってくるのは、キヨの寝息だけだった。麻琴は珍しいと思いながら、キヨの寝顔を見つめる。寝ていても整っているキヨの顔に腹が立ち、麻琴はふにふにとキヨの頬をつついたが、キヨは起きなかった。
キヨの寝顔を見ていた麻琴だが、あくびがこみあげてくる。シャワーを浴びたかったが、睡魔のほうが勝り、麻琴も目を瞑った。
4.よんかいめ 終
次回、更新未定です。
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