22 / 77
4.よんかいめ
4 *
しおりを挟むラブホテルに駆けこんだ二人は、ドアが閉まるとすぐに抱きしめあった。腕の中に収まる麻琴に、キヨは愛おしさを覚え、ぎゅっと力強く抱きしめる。
麻琴はギブアップを示すように、キヨの背中をとんとんと叩いた。キヨは腕の力をゆるめ、今度は麻琴の唇にキスを落とす。軽く啄み、舌で唇をなぞると、麻琴はうっすらと口を開く。キヨは舌を滑りこませ、麻琴の口内を味わう。二人はキスをしながら、おぼつかない手で、お互いの服を脱がせる。床には、二人分の衣類が積み重なった。
恥ずかしげもなく全裸になった二人は、浴室に移動する。軽くシャワーを浴びた後、お互いの完勃ちした性器を擦りつけあい、二人の性器は先走りを溢れさせる。
「麻琴、一緒に持って」
怒張した二人の性器を片手で掴んだキヨは、麻琴にも同様に掴むように促した。麻琴はそれに従い、性器を掴む。二人は上下に手を動かし、お互いの性器を擦り合わせながら、絶頂を目指す。にちゅにちゅといやらしい音がシャワールームに響いた。
「ちんこ、きもち、いいっ」
麻琴ははふはふと息を吐く。浴室に充満した湯気が身体の火照りを増長する。キヨの細長い指が麻琴の性器に絡みつく光景に、麻琴はくらりとした。ずっと触れて欲しかったキヨに触られているという現実が、信じられなかった。
それはキヨも同じで、ずっと触れたかった麻琴が目の前にいることが、夢見心地だった。しかし、身体の快感は確かに本物で、キヨは舌なめずりをする。
「一回出しとこうね」
キヨが甘い声で囁くと、麻琴は頷いた。二人とも久しぶりの行為に、すでに限界だった。麻琴の手に自分の手を重ねたキヨは、欲望のままに上下に手を動かす。
「キヨっ、あっ、いいっ」
「麻琴、可愛い」
快感に浸る麻琴の症状は淫らで、キヨは興奮した。絶頂へと導くために、キヨは手の動きを速くする。
「あ、っ、イく、っ……」
先に達したのは麻琴だった。麻琴はびくんと身体を揺らし、濃い精液を吐き出すと、力が抜けてその場に座り込んでしまう。余韻に浸る麻琴は、視線と同じ高さのキヨの性器にくぎ付けになる。完勃したキヨ自身は、麻琴の目には美味しそうに映った。腰を上げた麻琴は、キヨ自身に手を伸ばし、ぱくりと咥えこんだ。
「えっ、麻琴、ちょっと」
突然の行動に驚いたキヨだが、射精限界の状態で、麻琴に咥えられ、息を詰めた。キヨの抵抗は弱く、麻琴はそれを良いことにフェラを続ける。前回と違い、粘膜同士の生々しい接触に、麻琴は興奮した。キヨの先走りと麻琴の唾液が混ざり、雄臭さを感じながら、麻琴はそれをごくりと飲みこむ。キヨの性器を生で咥えることに、麻琴は不思議と抵抗感はなかった。
ゴムをつけさせないと、と考えていたキヨだが、麻琴の熱い口内や舌に、思考が霞んでいく。ついには、とにかく射精したいしか考えれなくなり、キヨは麻琴の頭を掴んだ。
「ごめん、でも麻琴が悪いんだから」
謝罪になっていない言葉を吐き、キヨは腰を前後に動かし始める。
「やばい、っ、ちんこ溶けそう」
イラマチオに耽るキヨは、感じるままにストロークを続けた。唾液が絡まり、ちゅこ、ちゅこと小さな水音が鳴る。麻琴は苦しさもあったが、フェラとは違い、口内を蹂躙される感覚に悦びさえ感じていた。キヨの亀頭が上顎や喉を突くたびに、セックスを想起させ、麻琴の後孔はひくひくと疼く。
「イきそっ、麻琴、喉開いて」
キヨに言われた通り、麻琴は受け入れるために口と喉を大きく開く。その喉奥に、キヨはごちゅんと亀頭をぶつけ射精した。麻琴の口内にどろりと精液が放たれ、生臭さが鼻に抜ける。さすがに麻琴はキヨから口を離し、床に精液を吐き出した。ゴホゴホと咳き込む麻琴に、キヨは慌ててしゃがみこみ、シャワーで口を濯ぐように促す。射精して冷静になったキヨは、ひどいことをしてしまったと猛烈に反省した。
「ごめん、大丈夫?」
麻琴は口内を濯ぎ、精液混じりの水を吐き出す。口内射精という初めての経験に驚いたが、それよりも身体の内側から湧く感覚に戸惑っていた。
「大丈夫ちゃう、けど……」
「けど?」
「なんかわからんけど、めっちゃ興奮した」
言葉の通り、麻琴の表情は恍惚としており、麻琴自身はゆるく首を擡げていた。興奮している自分が急激に恥ずかしくなり、麻琴は顔を伏せたが、キヨの手により上を向かされる。麻琴の視界には、キヨの切羽詰まった表情が映った。
「我慢できない、早くベッド行こう」
キヨに熱っぽい声に囁かれ、麻琴は鼓動が高鳴った。
72
お気に入りに追加
507
あなたにおすすめの小説



久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる