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4.よんかいめ
4 *
しおりを挟むラブホテルに駆けこんだ二人は、ドアが閉まるとすぐに抱きしめあった。腕の中に収まる麻琴に、キヨは愛おしさを覚え、ぎゅっと力強く抱きしめる。
麻琴はギブアップを示すように、キヨの背中をとんとんと叩いた。キヨは腕の力をゆるめ、今度は麻琴の唇にキスを落とす。軽く啄み、舌で唇をなぞると、麻琴はうっすらと口を開く。キヨは舌を滑りこませ、麻琴の口内を味わう。二人はキスをしながら、おぼつかない手で、お互いの服を脱がせる。床には、二人分の衣類が積み重なった。
恥ずかしげもなく全裸になった二人は、浴室に移動する。軽くシャワーを浴びた後、お互いの完勃ちした性器を擦りつけあい、二人の性器は先走りを溢れさせる。
「麻琴、一緒に持って」
怒張した二人の性器を片手で掴んだキヨは、麻琴にも同様に掴むように促した。麻琴はそれに従い、性器を掴む。二人は上下に手を動かし、お互いの性器を擦り合わせながら、絶頂を目指す。にちゅにちゅといやらしい音がシャワールームに響いた。
「ちんこ、きもち、いいっ」
麻琴ははふはふと息を吐く。浴室に充満した湯気が身体の火照りを増長する。キヨの細長い指が麻琴の性器に絡みつく光景に、麻琴はくらりとした。ずっと触れて欲しかったキヨに触られているという現実が、信じられなかった。
それはキヨも同じで、ずっと触れたかった麻琴が目の前にいることが、夢見心地だった。しかし、身体の快感は確かに本物で、キヨは舌なめずりをする。
「一回出しとこうね」
キヨが甘い声で囁くと、麻琴は頷いた。二人とも久しぶりの行為に、すでに限界だった。麻琴の手に自分の手を重ねたキヨは、欲望のままに上下に手を動かす。
「キヨっ、あっ、いいっ」
「麻琴、可愛い」
快感に浸る麻琴の症状は淫らで、キヨは興奮した。絶頂へと導くために、キヨは手の動きを速くする。
「あ、っ、イく、っ……」
先に達したのは麻琴だった。麻琴はびくんと身体を揺らし、濃い精液を吐き出すと、力が抜けてその場に座り込んでしまう。余韻に浸る麻琴は、視線と同じ高さのキヨの性器にくぎ付けになる。完勃したキヨ自身は、麻琴の目には美味しそうに映った。腰を上げた麻琴は、キヨ自身に手を伸ばし、ぱくりと咥えこんだ。
「えっ、麻琴、ちょっと」
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ゴムをつけさせないと、と考えていたキヨだが、麻琴の熱い口内や舌に、思考が霞んでいく。ついには、とにかく射精したいしか考えれなくなり、キヨは麻琴の頭を掴んだ。
「ごめん、でも麻琴が悪いんだから」
謝罪になっていない言葉を吐き、キヨは腰を前後に動かし始める。
「やばい、っ、ちんこ溶けそう」
イラマチオに耽るキヨは、感じるままにストロークを続けた。唾液が絡まり、ちゅこ、ちゅこと小さな水音が鳴る。麻琴は苦しさもあったが、フェラとは違い、口内を蹂躙される感覚に悦びさえ感じていた。キヨの亀頭が上顎や喉を突くたびに、セックスを想起させ、麻琴の後孔はひくひくと疼く。
「イきそっ、麻琴、喉開いて」
キヨに言われた通り、麻琴は受け入れるために口と喉を大きく開く。その喉奥に、キヨはごちゅんと亀頭をぶつけ射精した。麻琴の口内にどろりと精液が放たれ、生臭さが鼻に抜ける。さすがに麻琴はキヨから口を離し、床に精液を吐き出した。ゴホゴホと咳き込む麻琴に、キヨは慌ててしゃがみこみ、シャワーで口を濯ぐように促す。射精して冷静になったキヨは、ひどいことをしてしまったと猛烈に反省した。
「ごめん、大丈夫?」
麻琴は口内を濯ぎ、精液混じりの水を吐き出す。口内射精という初めての経験に驚いたが、それよりも身体の内側から湧く感覚に戸惑っていた。
「大丈夫ちゃう、けど……」
「けど?」
「なんかわからんけど、めっちゃ興奮した」
言葉の通り、麻琴の表情は恍惚としており、麻琴自身はゆるく首を擡げていた。興奮している自分が急激に恥ずかしくなり、麻琴は顔を伏せたが、キヨの手により上を向かされる。麻琴の視界には、キヨの切羽詰まった表情が映った。
「我慢できない、早くベッド行こう」
キヨに熱っぽい声に囁かれ、麻琴は鼓動が高鳴った。
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