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3.さんかいめ
6 *
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「麻琴、まだできる?」
麻琴の身体はまだ熱く滾っていたので、こくりと頷く。
キヨは麻琴の中からゆっくりと性器を抜き、ゴムをつけ変える。そして、麻琴を四つん這いにさせ、後孔にローションを足した。
「挿れるよ」
キヨの声が麻琴の背中に落ちる。キヨは後孔に性器を宛がい、腰を進めた。亀頭が、竿が麻琴の中に飲みこまれていく。キヨは麻琴の身体を後ろから抱きしめ、引き寄せるように麻琴の身体を起こした。キヨも麻琴も膝立ちになり、背面座位に似た体勢になる。突然体勢が変わったため驚いた麻琴は、自重でぐぐっと奥にキヨ自身が埋め込まれ、目を見開いた。
「ひぁっ、キヨ、これっあかん」
逃げるように腰を引いた麻琴の腰を抱き寄せ、キヨは腰を突きだした。奥をごちゅんと抉られ、麻琴は背中を反らせた。キヨは麻琴の腰から下腹部へと手を移動させる。
「麻琴のここに、俺のちんこ入ってるの、わかる?」
キヨは麻琴の耳元で囁き、下腹部を手のひらで撫でた。腹の外と中から性器の存在をありありと感じ、麻琴は濡れた吐息を吐く。キヨはぎゅっと腰を抱き寄せ、麻琴に身体を密着させる。キヨの胸板や腹が、麻琴の背中にぴたりとくっつき、二人の鼓動と体温が重なる。
「次セックスできるの、多分年明けだから」
キヨの吐息が耳にかかり、麻琴はくすぐったさに身を捩る。キヨは耳介を舐め、耳朶を食む。そして、鼓膜から脳に言葉を流し込むように告げた。
「俺の形、覚えておこうね」
洗脳のように刺激的で、腰が砕けるように甘い言葉に、麻琴は身体の力が抜け、キヨに凭れた。キヨはにやりと笑い、腰をゆらりと突き上げる。ぬちゅりとローションが押し出され、麻琴の臀部を伝い、シーツに雫を落とした。そのままゆるゆると腰を動かし、抽挿を繰り返す。
「あっ、んぁ、あ、っはぁ」
麻琴はゆさゆさと揺さぶられるまま、キヨを受け入れる。キヨの言葉に、麻琴は腹の中を意識してしまい、どうしようもなく興奮した。きゅううと中を締めつけては、性器の熱さから逃げるように、はふはふと呼吸をして、力を抜く。だらしなく開いた口からは、嬌声がこぼれ、顎をよだれが流れた。麻琴自身は揺さぶられるたびに、力なく先走りを零す。みっちりと中を埋めたキヨの性器が断続的に奥を抉り、麻琴の思考は熱くぼやけた。気持ちいいという感覚だけは確かで、ただただ喘ぐしかできない。
「っああ、あ、あっ、っんん」
「ここも可愛がってあげる」
キヨは腕を移動させ、麻琴の腕ごと抱きしめ、軽く拘束した。そして手は乳首へと移動させる。片方は摘まみあげ、もう片方は優しく撫でると、麻琴はびくびくと身もだえた。中はキヨ自身を搾り取るように蠢く。
「ね、麻琴、後ろと乳首だけでイける?」
「むりっ、そんなん、あ、ちんこ、触ってぇ」
残酷な提案に、麻琴は首を横に振った。今日は何度もキヨに意地悪をされていると麻琴はぼんやりとした頭で思っていた。
もちろん麻琴に拒否権があるわけがなく、キヨは腰をたんたんと打ちつける。結合部からぬちゅぬちゅと水音が鳴り、ベッドが軋んだ。乳首への刺激も忘れず、キヨは指で弾いたり、くりくりと弄る。
「あっ、あかんっ、ああ、っあ、あ」
乳首の痛みはなく、じんじんと快感が身体に広がる。さらに後孔での快感も重なり、麻琴の身体は悦んで跳ねた。麻琴は頬を上気させ、表情を蕩けさせる。
「キヨっ、きもち、いいっ、あ、ああっ、はっ」
キヨは麻琴の首筋にキスを落とし、舐め上げた。汗ばんだ肌は少し塩の味がする。首筋から肩へと舌を移動させ、熱い肌に軽く噛みつく。甘美な痛みに、麻琴は背筋がぞくぞくとした。
「っんぁ、いやや、あっ、ひぁっ、イく、からぁ」
腹の中も乳首も肌も、キヨに快楽を叩きこまれ、麻琴は限界だった。
「あっ、あ、っああ、イく、イ、くっ……」
びくんと身体を震わせた麻琴は、薄い精液をびゅくびゅくと吐き出した。同時に、後ろでも達し、背中を反らせる。強烈な絶頂に、麻琴の視界はスパークして、はくはくと呼吸をするのが精一杯だ。
先端から根本まで、麻琴の肉壁に搾り取られ、キヨはゴムの中に射精した。息を整えながら、今日は意地悪し過ぎたと、キヨは反省した。しかし、全て麻琴が可愛いのが悪いと責任転嫁する。それが子供っぽいことをキヨは自覚していたため、再度反省した。
「麻琴、大丈夫?」
身体を預けてくる麻琴に、キヨは声をかけた。麻琴の身体は、精液やローション、汗や唾液であちこち汚れている。キヨは性器を抜き、麻琴をベッドに横たわらせた。
「大丈夫ちゃう」
麻琴はぐったりとベッドに沈み込んだ。馬鹿みたいにセックスしてしまったと恥ずかしくなったが、キヨ相手に今さらだと、麻琴はあっけらかんとした。
キヨが心配そうに麻琴の顔を覗きこむと、麻琴は平気だと言うようにへにゃりと笑った。その表情が可愛らしく、キヨは唇にキスを落とす。セックスの余韻を楽しむように、啄むようなキスを重ねていた二人だが、ふいに麻琴が尋ねた。
「勉強、大変?」
「え、急になに」
「いや、別に……」
麻琴は表情を暗くして、目を伏せる。表情の変化に検討がつかず、キヨは首を傾げた。
「年明けまで会えへんの、ちょっと寂しいわ」
ぽつりと呟いた後、麻琴は慌てて「うそ、さっきのなしにして」と顔を赤くした。友人でも恋人でもないのに、さすがに面倒くさい奴だと思われてしまったかもしれないと不安になる。麻琴は改めてキヨとの関係性を考えて、適切な言葉が見当たらずに、モヤモヤだけが胸に広がった。
麻琴の不意打ちの言葉に、キヨは嬉しさと悲しさが半分ずつだった。寂しいというのは、セックスできなくてということだろうと解釈して、ぬか喜びを叱咤した。会えばセックスしかしていないのだから、きっとそうに決まっている。
「麻琴」
キヨは麻琴の首筋に顔を埋め、その肌にちゅっと吸いついた。麻琴は肌がちりりとひりつき、小さく息を吐いた。
「試験終わったら、死ぬほどセックスしようね」
麻琴の首筋には、キスマークが一つ。それを満足そうに見つめたキヨは、麻琴に楽し気に笑いかけた。
3.さんかいめ 終
次回、更新未定です。
麻琴の身体はまだ熱く滾っていたので、こくりと頷く。
キヨは麻琴の中からゆっくりと性器を抜き、ゴムをつけ変える。そして、麻琴を四つん這いにさせ、後孔にローションを足した。
「挿れるよ」
キヨの声が麻琴の背中に落ちる。キヨは後孔に性器を宛がい、腰を進めた。亀頭が、竿が麻琴の中に飲みこまれていく。キヨは麻琴の身体を後ろから抱きしめ、引き寄せるように麻琴の身体を起こした。キヨも麻琴も膝立ちになり、背面座位に似た体勢になる。突然体勢が変わったため驚いた麻琴は、自重でぐぐっと奥にキヨ自身が埋め込まれ、目を見開いた。
「ひぁっ、キヨ、これっあかん」
逃げるように腰を引いた麻琴の腰を抱き寄せ、キヨは腰を突きだした。奥をごちゅんと抉られ、麻琴は背中を反らせた。キヨは麻琴の腰から下腹部へと手を移動させる。
「麻琴のここに、俺のちんこ入ってるの、わかる?」
キヨは麻琴の耳元で囁き、下腹部を手のひらで撫でた。腹の外と中から性器の存在をありありと感じ、麻琴は濡れた吐息を吐く。キヨはぎゅっと腰を抱き寄せ、麻琴に身体を密着させる。キヨの胸板や腹が、麻琴の背中にぴたりとくっつき、二人の鼓動と体温が重なる。
「次セックスできるの、多分年明けだから」
キヨの吐息が耳にかかり、麻琴はくすぐったさに身を捩る。キヨは耳介を舐め、耳朶を食む。そして、鼓膜から脳に言葉を流し込むように告げた。
「俺の形、覚えておこうね」
洗脳のように刺激的で、腰が砕けるように甘い言葉に、麻琴は身体の力が抜け、キヨに凭れた。キヨはにやりと笑い、腰をゆらりと突き上げる。ぬちゅりとローションが押し出され、麻琴の臀部を伝い、シーツに雫を落とした。そのままゆるゆると腰を動かし、抽挿を繰り返す。
「あっ、んぁ、あ、っはぁ」
麻琴はゆさゆさと揺さぶられるまま、キヨを受け入れる。キヨの言葉に、麻琴は腹の中を意識してしまい、どうしようもなく興奮した。きゅううと中を締めつけては、性器の熱さから逃げるように、はふはふと呼吸をして、力を抜く。だらしなく開いた口からは、嬌声がこぼれ、顎をよだれが流れた。麻琴自身は揺さぶられるたびに、力なく先走りを零す。みっちりと中を埋めたキヨの性器が断続的に奥を抉り、麻琴の思考は熱くぼやけた。気持ちいいという感覚だけは確かで、ただただ喘ぐしかできない。
「っああ、あ、あっ、っんん」
「ここも可愛がってあげる」
キヨは腕を移動させ、麻琴の腕ごと抱きしめ、軽く拘束した。そして手は乳首へと移動させる。片方は摘まみあげ、もう片方は優しく撫でると、麻琴はびくびくと身もだえた。中はキヨ自身を搾り取るように蠢く。
「ね、麻琴、後ろと乳首だけでイける?」
「むりっ、そんなん、あ、ちんこ、触ってぇ」
残酷な提案に、麻琴は首を横に振った。今日は何度もキヨに意地悪をされていると麻琴はぼんやりとした頭で思っていた。
もちろん麻琴に拒否権があるわけがなく、キヨは腰をたんたんと打ちつける。結合部からぬちゅぬちゅと水音が鳴り、ベッドが軋んだ。乳首への刺激も忘れず、キヨは指で弾いたり、くりくりと弄る。
「あっ、あかんっ、ああ、っあ、あ」
乳首の痛みはなく、じんじんと快感が身体に広がる。さらに後孔での快感も重なり、麻琴の身体は悦んで跳ねた。麻琴は頬を上気させ、表情を蕩けさせる。
「キヨっ、きもち、いいっ、あ、ああっ、はっ」
キヨは麻琴の首筋にキスを落とし、舐め上げた。汗ばんだ肌は少し塩の味がする。首筋から肩へと舌を移動させ、熱い肌に軽く噛みつく。甘美な痛みに、麻琴は背筋がぞくぞくとした。
「っんぁ、いやや、あっ、ひぁっ、イく、からぁ」
腹の中も乳首も肌も、キヨに快楽を叩きこまれ、麻琴は限界だった。
「あっ、あ、っああ、イく、イ、くっ……」
びくんと身体を震わせた麻琴は、薄い精液をびゅくびゅくと吐き出した。同時に、後ろでも達し、背中を反らせる。強烈な絶頂に、麻琴の視界はスパークして、はくはくと呼吸をするのが精一杯だ。
先端から根本まで、麻琴の肉壁に搾り取られ、キヨはゴムの中に射精した。息を整えながら、今日は意地悪し過ぎたと、キヨは反省した。しかし、全て麻琴が可愛いのが悪いと責任転嫁する。それが子供っぽいことをキヨは自覚していたため、再度反省した。
「麻琴、大丈夫?」
身体を預けてくる麻琴に、キヨは声をかけた。麻琴の身体は、精液やローション、汗や唾液であちこち汚れている。キヨは性器を抜き、麻琴をベッドに横たわらせた。
「大丈夫ちゃう」
麻琴はぐったりとベッドに沈み込んだ。馬鹿みたいにセックスしてしまったと恥ずかしくなったが、キヨ相手に今さらだと、麻琴はあっけらかんとした。
キヨが心配そうに麻琴の顔を覗きこむと、麻琴は平気だと言うようにへにゃりと笑った。その表情が可愛らしく、キヨは唇にキスを落とす。セックスの余韻を楽しむように、啄むようなキスを重ねていた二人だが、ふいに麻琴が尋ねた。
「勉強、大変?」
「え、急になに」
「いや、別に……」
麻琴は表情を暗くして、目を伏せる。表情の変化に検討がつかず、キヨは首を傾げた。
「年明けまで会えへんの、ちょっと寂しいわ」
ぽつりと呟いた後、麻琴は慌てて「うそ、さっきのなしにして」と顔を赤くした。友人でも恋人でもないのに、さすがに面倒くさい奴だと思われてしまったかもしれないと不安になる。麻琴は改めてキヨとの関係性を考えて、適切な言葉が見当たらずに、モヤモヤだけが胸に広がった。
麻琴の不意打ちの言葉に、キヨは嬉しさと悲しさが半分ずつだった。寂しいというのは、セックスできなくてということだろうと解釈して、ぬか喜びを叱咤した。会えばセックスしかしていないのだから、きっとそうに決まっている。
「麻琴」
キヨは麻琴の首筋に顔を埋め、その肌にちゅっと吸いついた。麻琴は肌がちりりとひりつき、小さく息を吐いた。
「試験終わったら、死ぬほどセックスしようね」
麻琴の首筋には、キスマークが一つ。それを満足そうに見つめたキヨは、麻琴に楽し気に笑いかけた。
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