はきだめで歌うラブソングを君に

えつこ

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3.これから先の話をしよう

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 新城さんに囃されるようにライブハウスを後にして、俺と音さんは近くのラブホテルに駆け込んだ。
 気が急くあまり、いかにもラブホテルのような、部屋全体がピンク色の部屋を選んでしまったが、気にしている余裕はなかった。シャワーを浴びるのもそこそこに、髪も身体も濡れたまま、全裸でベッドに倒れこむ。
「ハルタ、もう我慢できない」
「音さん、俺もです」
 そこからはお互い求め合うまま、キスをして、触れ合って、交わって一つになって、溶け合うように過ごした。
 久しぶりのセックスで、音さんのものを受け入れられるか心配はあったが、杞憂だった。と言うよりは、音さんとセックスしてからは、性器だけでオナニーすることに満足できなかったこともあり、たまに後孔を使用していたのが功を奏した。
 しかし、自分の指やディルドよりも、音さんの性器の方が遥かに気持ちいい。腹の中から体温や鼓動が伝わってきて、俺はどうしようもなく嬉しくなった。
「あ、おと、さんっ、あぁっ、きもちいい」
 俺は音さんに覆い被さられ、正常位で挿れられていた。音さんが腰を打ち付けると、濡れたままの音さんの髪から、ぽたりと水滴が落ちる。音さんの額には、汗が光る。冷房はついているはずだが、暑さのほうが勝った。
「大丈夫?痛くない?」
「だい、じょうぶ、あ、ですっ」
 音さんは俺の返事を聞いて、優しく微笑む。結合部は熱いが、痛みはない。音さん自身は、すでに俺の中に馴染んでいる。抽挿を繰り返すたびに、ぐちゅぐちゅと水音が鳴った。オナニーするのとは違い、音さんは俺の気持ちいいところを無遠慮に突いてくる。前立腺をごりごりと圧し潰され、奥の壁をとんとんとノックされる。その繰り返しに、俺は軽く中イキしている状態が続いていた。
「おとさっ、俺、イッて、あぁっ」
「ハルタ、可愛い、中ずっと締まってる」
 そう言いながら、音さんは俺の身体を弄る。大きな手のひらが肌に触れると、じわりと熱が灯る。胸や腰、足を撫でられ、身体のいろんなところが熱くなった。音さんから与えられる全てが気持ちよく、快感に変換される。
「もう、だめっ、イく、あ、あっ」
「ハルタ、イって」
「っあ、おとさんっ、あぁ、あ、イく、あっ、イく、あああぁっ」
 がつんっと奥を突かれた瞬間、全身に快感が走った。視界がちかちかと瞬き、音が遠くなる。頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなる。
 しばらく絶頂を漂っていたが、ようやく意識が戻ってくる。いつの間にか俺自身は射精して、腹は自分の精液で汚れていた。音さんは腰を引いて、性器からゴムを外すところで、音さんも達したのだとわかった。精液が入ったゴムを音さんはベッド脇のゴミ箱に捨てる。
「ハルタ」
 俺の視線に気づいた音さんは、俺の頬に手を伸ばす。頬を優しく撫でた後、キスをくれた。口内に入ってきた音さんの舌に、舌を絡ませ、一生懸命にキスに応える。息苦しさを感じ始めた頃、唇はゆっくりと解放された。唾液が俺たちの間に糸になって、すぐに切れた。
「ハルタ、好き」
 音さんの少し掠れた声が鼓膜を揺らす。想いを告げられて、俺は幸せで胸がいっぱいになった。
「俺も、音さんのこと、好きです」
 俺の告白に、音さんは優しく微笑み返した。どちらからともなく、唇を重ねた。音さんの手が俺の身体を這う。俺の身体の熱は再び昂って、セックスの続行をせがむために、音さんに抱き着いた。



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