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刑務所の1日編
風呂④ ~機械洗浄~
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『洗浄を開始します』
頭上から、ぬるい湯が滝のように降ってきた。
呼吸するタイミングを見誤った俺は鼻から湯を吸い込んでしまい、拘束されたまま激しく噎せた。けれど、その程度で洗浄装置が停止するはずもなく、容赦なく俺の全身に湯をぶっかけていく。上からだけではなく、足元にも噴射ノズルの隊列が出現し、下から上へ湯を噴き上げて来た。狭いシャワーブースが湯気やら飛沫やらで白く煙っていく。
「げほっ、ごほっ」
やっと息を整えたあたりで全身洗浄フェイズが終了し、お湯の噴出が止まった。
かわりに、何本もの触手型アームが伸びてくる。先端にシリコン製ブラシがついているもの、柔らかそうなスポンジがついているもの、液体石鹸の噴射口がついているもの、その他ちょっとよくわからない形状のもの――。
それらが、先ほど赤く表示された箇所に向かって伸びて来た。
まず、各箇所にハンドソープみたいな白い液体がぴゅーっとかけられる。石鹸特有の香りにに交じって、なんか薬品っぽいような、甘いような、そんな匂いも微かに混ざっているものだ。
この水圧が微妙に強くて、くすぐったい。身体の奥底がぞわぞわする。
石鹸の噴出が終わると、今度はスポンジが押し当てられ、上下左右に細かく振動し始めた。あっという間にきめ細やかな泡が立ち、俺の肌の上でもこもこと膨らんでいく。
そして、その泡の塊を崩すようにして、無数のブラシが力強くこすりつけられてきた。
「~~~~~~ッ!!」
機械的に、無機的に、身体の中の汚い所を重点的に磨き上げられる。しかし、汚い所と敏感なところがだいたい一致しているのは何なのだろうか。
腋のくぼみにぴったりとハマるようなドーム状にカットされたシリコン製ブラシが泡をまき散らしながら回転している。膝裏も同様。
ただ、一番キているのは股間だった。
玉や裏筋、亀頭ごとに消しゴムくらいのサイズのブラシやスポンジが複数あてがわれ、念入りに念入りに磨き上げてくるのだ。蟻の門渡りや尻の方にも洗浄アームは伸びていて、随時石鹸水を噴きつけながらゴシゴシゴシゴシと洗ってくる。
この刑務所では『無許可での』自慰は禁止されている。完全禁止ってわけじゃないけれど、今は割愛。
とにかく、ソッチ方面を制限する規則があるせいで、俺は自分でヌくことが出来なかった。そんな状態で受けるこの機械洗浄は、少々、いや、かなりキツい。
無意識のうちに腰が揺れ、勃起してきた。けど、ちょっとやそっと動いたくらいではアームからは逃れられない。一ミリたりとも離れることなく追尾してきて、洗浄を続行してくる。
ちらっと横のブースを見ると、ユウも同じ洗浄を受けていて、あいつは盛大に身をよじらせて喘いでいた。刑務所暮らしが長い模範囚でもああなるのだ。
……と、そうしている間に、尻の中に何か細くてひんやりとしたモノが入り込んできた。内部洗浄専用のシャワーノズルである。
シャワーノズルは俺の肛門のごく浅い所で止まり、そのまま洗浄液を注入してきた。ご丁寧にも直腸温と同じ温度に設定したぬるま湯だ。冷たさや熱さは感じない。ただ、腸壁に叩きつけられる水圧と腹を内側から膨らまされる圧迫感がせりあがってくる。
「うっ、ぎ……お、あ、あああああっ」
耐えきれず、俺は背中を反らせて声を出した。内部洗浄の水圧でちょっとヤバいところが刺激されて、急激な射精感が腹の奥底で駆け巡り……そして、あっさりと精液を吐いた。
その途端、透過ディスプレイに警告表示が出た。
『汚染を感知しました。洗浄フェイズを延長します』
……これだ。俺がここの洗い場に慣れない最大の理由。
射精、失禁、浣腸、射乳。これらに伴い、機械洗浄はどんどん延長され、ブラシの動きがより強くなっていく。簡単に言えば、ナニも出てこなくなるまで延々と磨かれ続ける。
普通こういう系の機械って緊急停止ボタンがありそうなものだが、これにはない。泣いても叫んでも決められた通りのプログラムを続行する。ちなみに俺は初めてこの洗浄を受けた時に失神した。気を失っても機械は止まらなかった。
ブラシがついたアームが何本か追加され、ドロドロになった俺のペニスに群がる。
アナルに入っていたシャワーノズルがいったん抜かれ、水風船みたいになっていた腹から水が流れ出て来た。それもまた汚染だと判定され、内部洗浄が一からやり直しになる。
「おっ、や、あ、ッ……もう、やめてくれ……ひあああああっ!!」
情けない声を上げたが、俺を情けない男だとなじる奴はいないだろう。洗い場全体に、囚人たちの悲鳴や嬌声が反響している。
そして、数十分後。
頭の先からつま先までどころか腹の中までピッカピカになり、ザーメンを出し尽くした俺は、ようやく『洗い場』から解放されたのだった。
頭上から、ぬるい湯が滝のように降ってきた。
呼吸するタイミングを見誤った俺は鼻から湯を吸い込んでしまい、拘束されたまま激しく噎せた。けれど、その程度で洗浄装置が停止するはずもなく、容赦なく俺の全身に湯をぶっかけていく。上からだけではなく、足元にも噴射ノズルの隊列が出現し、下から上へ湯を噴き上げて来た。狭いシャワーブースが湯気やら飛沫やらで白く煙っていく。
「げほっ、ごほっ」
やっと息を整えたあたりで全身洗浄フェイズが終了し、お湯の噴出が止まった。
かわりに、何本もの触手型アームが伸びてくる。先端にシリコン製ブラシがついているもの、柔らかそうなスポンジがついているもの、液体石鹸の噴射口がついているもの、その他ちょっとよくわからない形状のもの――。
それらが、先ほど赤く表示された箇所に向かって伸びて来た。
まず、各箇所にハンドソープみたいな白い液体がぴゅーっとかけられる。石鹸特有の香りにに交じって、なんか薬品っぽいような、甘いような、そんな匂いも微かに混ざっているものだ。
この水圧が微妙に強くて、くすぐったい。身体の奥底がぞわぞわする。
石鹸の噴出が終わると、今度はスポンジが押し当てられ、上下左右に細かく振動し始めた。あっという間にきめ細やかな泡が立ち、俺の肌の上でもこもこと膨らんでいく。
そして、その泡の塊を崩すようにして、無数のブラシが力強くこすりつけられてきた。
「~~~~~~ッ!!」
機械的に、無機的に、身体の中の汚い所を重点的に磨き上げられる。しかし、汚い所と敏感なところがだいたい一致しているのは何なのだろうか。
腋のくぼみにぴったりとハマるようなドーム状にカットされたシリコン製ブラシが泡をまき散らしながら回転している。膝裏も同様。
ただ、一番キているのは股間だった。
玉や裏筋、亀頭ごとに消しゴムくらいのサイズのブラシやスポンジが複数あてがわれ、念入りに念入りに磨き上げてくるのだ。蟻の門渡りや尻の方にも洗浄アームは伸びていて、随時石鹸水を噴きつけながらゴシゴシゴシゴシと洗ってくる。
この刑務所では『無許可での』自慰は禁止されている。完全禁止ってわけじゃないけれど、今は割愛。
とにかく、ソッチ方面を制限する規則があるせいで、俺は自分でヌくことが出来なかった。そんな状態で受けるこの機械洗浄は、少々、いや、かなりキツい。
無意識のうちに腰が揺れ、勃起してきた。けど、ちょっとやそっと動いたくらいではアームからは逃れられない。一ミリたりとも離れることなく追尾してきて、洗浄を続行してくる。
ちらっと横のブースを見ると、ユウも同じ洗浄を受けていて、あいつは盛大に身をよじらせて喘いでいた。刑務所暮らしが長い模範囚でもああなるのだ。
……と、そうしている間に、尻の中に何か細くてひんやりとしたモノが入り込んできた。内部洗浄専用のシャワーノズルである。
シャワーノズルは俺の肛門のごく浅い所で止まり、そのまま洗浄液を注入してきた。ご丁寧にも直腸温と同じ温度に設定したぬるま湯だ。冷たさや熱さは感じない。ただ、腸壁に叩きつけられる水圧と腹を内側から膨らまされる圧迫感がせりあがってくる。
「うっ、ぎ……お、あ、あああああっ」
耐えきれず、俺は背中を反らせて声を出した。内部洗浄の水圧でちょっとヤバいところが刺激されて、急激な射精感が腹の奥底で駆け巡り……そして、あっさりと精液を吐いた。
その途端、透過ディスプレイに警告表示が出た。
『汚染を感知しました。洗浄フェイズを延長します』
……これだ。俺がここの洗い場に慣れない最大の理由。
射精、失禁、浣腸、射乳。これらに伴い、機械洗浄はどんどん延長され、ブラシの動きがより強くなっていく。簡単に言えば、ナニも出てこなくなるまで延々と磨かれ続ける。
普通こういう系の機械って緊急停止ボタンがありそうなものだが、これにはない。泣いても叫んでも決められた通りのプログラムを続行する。ちなみに俺は初めてこの洗浄を受けた時に失神した。気を失っても機械は止まらなかった。
ブラシがついたアームが何本か追加され、ドロドロになった俺のペニスに群がる。
アナルに入っていたシャワーノズルがいったん抜かれ、水風船みたいになっていた腹から水が流れ出て来た。それもまた汚染だと判定され、内部洗浄が一からやり直しになる。
「おっ、や、あ、ッ……もう、やめてくれ……ひあああああっ!!」
情けない声を上げたが、俺を情けない男だとなじる奴はいないだろう。洗い場全体に、囚人たちの悲鳴や嬌声が反響している。
そして、数十分後。
頭の先からつま先までどころか腹の中までピッカピカになり、ザーメンを出し尽くした俺は、ようやく『洗い場』から解放されたのだった。
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