70 / 141
本編
第67話 ジェイシス様との距離
しおりを挟む
そろそろお暇の時間になり、今度は我が家に遊びに来て欲しいことを伝えた。その時は、あの宮廷魔導士のアグリ様の転移魔法で行くことになるらしい。それなら領地に来ないかとお誘いしてた。絶対ルーなら楽しめると思う。楽しみだなぁ。その時は私が先に帰って用意しないとダメよね。やっぱり王都近郊タウンハウスにお招きかな。お父さまとお兄さまに相談しよう。
そして、スタンフォート公爵様再び。仕事は大丈夫なのですか?王妃様の方を見るとにこやかに頷かれた。朝夕謀られているなぁ、やっぱり。
「あの、ありがとうございます。スタンフォード公爵様。仕事がお忙しいようなら無理せず大丈夫です。お父さまも王城におりますし、本当に無理せずお願いします」
「全く無理していないですよ。むしろ仕事が捗って、すぐ終わりました。毎日、このようにお会いしたいですね」
爽やかさに微笑まれた。毎日私は王城は行きませんよ。淑女教育だっていやなのよ。
また、お隣、手繋状態です。
「あの、スタンフォート公爵様、距離が近いと思うのですが?」
「ジェイシスと呼んでください。ジェイシスです」
「ジェ、ジェイシス様」
にこやかに微笑んだ。
「近いですか?適切距離だと思っていますが、どうか慣れていただけないでしょうか。私の都合で申し訳ないと思っています。私はあなたとこのようにふれあいができてとても嬉しいのです。ずっと、なぜ番が現れないのか、なぜ他の人は見つかるのに私には見つからないのか、自問自答する毎日でした。そして番外しの年齢に近づいてきていることに焦りと喪失を感じる毎日でした。今、毎日が幸せです」
慣れってどうすれば慣れるの?
鑑定さん教えてー。
慣れとは、その状態に長く置かれたり、たびたびそれを経験したりして、違和感がなくなる。通常のこととして受け入れられるようになる。
その人に対して、違和感がなくなる。その人に親しみの気持ちをもつようになる。
です。
いやいや、意味を教えてもらってもね。
「今日は、ルルーシェとどんなことを話したのですか?あの子はずっと篭りっぱなしで人付き合いをしてこなかったので心配だったのです」
「学園入学の話をしました。一緒に錬金・薬学コースに進むことにしたのです。ルルーシェ様は特に薬学で薬を作り人のためになりたいと言ってました」
「そうか、ルルーシェが前を向いて歩き出したのか。よかった。だが、2人とも錬金・薬学コースですか?あそこは女性が少ないと思いますが?」
「そうですね、女性が少ないとは聞いてますが少ないからと言って選択をやめることはしないですよ」
「そうですか」
(ジェイシスの心の声)
男性ばかりのところに行かせるのは心配だ。ルルーシェがいるとは言え、男ばかりがいるところに行かせるなんて、私も入学しようか。それが一番いい考えだな。
「錬金・薬学コースで何か作りたいものがあるのですか?」
「何が作れるかはわからないですが、まずポーションを作ることは基礎ですよね。あとは魔道具ですね。父、兄2人共に魔道具を作ることが大好きなので、私も一緒に作りたいと思ってます」
「そうか、今、モンテスキュー侯爵殿の立ち上げた商会が活躍しているからね。あれはアイリ嬢の知識が入っているのかな?」
「知識というかこういうものがあれば便利かなと言ったことをお兄さまが覚えておいて、作るという流れです。ふふふっ、お兄さまがいつも怒るんですよ、お前はついポロっと言うから気が抜けないって、ポロッというのではなく、纏めて伝えてくれというのですよ。発想はポロッと出るものなのです」
「では,私もアイリ嬢の会話を聞き逃さないようにしよう。あなたが求めているものがわかるのかな」
大したことを言っていないので聞き流してください。
「アイリ嬢、今度は食事に行きましょう。時間が少なすぎる。もう少し長い時間あなたと過ごしたい。私のことを知って欲しい」
「は、はい。でも、お仕事無理なさらずにしてくださいね。ジェイシス様が倒れたら、みんな大変なことになってしまいますので、本当に無理なさらないでくださいね」
「わかっています。では、お食事にお誘いしますのでよろしくお願いします」
あれ?結局次の約束をしてしまった。ジェイシス様やり手だなぁ。私がチョロいのか?
無事、甘々な空間をやり過ごし、西洋風挨拶をし家に帰り着いた。お父さまが先にお帰りになっていた。帰っているなら、私も一緒に帰りたかったことを伝えた。
「いやー、スタンフォート公爵殿がだな、自分が送っていくのでと言われたからには、引き下がるしかないだろう。圧に押されたよ。はははは」
圧に屈しないでお父さま。そこは娘は私が連れて帰るのでー、とか言ってお断りしてよ、もう。
「お母さま、聞いてくださぁい。私が学園に入学し錬金・薬学コースに進むことを伝えたら、王妃様が淑女教育をルルーシェ様と一緒にすると言っているのです。回避する方法ないですか」
「えっ、王妃様が淑女教育をしてくださるの。まあ、ぜひやりなさい。私では、公爵夫人としての教育はできないので王妃様なら立派な淑女にしてもらえるでしょう。まだまだあなたは淑女として足りないところがありすぎるわ。王妃様のお心遣い、ありがたいわ」
えっ、私公爵夫人になるの?
「あの、私公爵夫人にならないといけないのですか」
両親2人ともギョッとした顔で、私を見た。
「アイリちゃん、あなた、スタンフォート公爵様の番が回避できると思っていた?公爵様を見ていると国王陛下が王妃様へのアプローチに似ているわね。それはもう熱烈だったわね」
お母さま遠い目をしていますね。そんなに国王陛下は王妃様のアプローチが熱烈だったのね。そうね、王妃様も躱す方法と言っているぐらいだから、熱烈アピールだったのかな。
「そうだな、みんな熱烈アピールがすごかったな。見ているこっちが恥ずかしくなるほどだったが、国王本人や王弟だった公爵殿のお父上である前公爵は全く気にせずアピールしていたな。アイリ、まぁ、がんばれ」
がんばれではなく、お父さま、防波堤になってくださいよ。
「お父さま、相談があるのですが。今度ルルーシェ様をお家に呼びたいのですがダメですか?領地でもいいのですが、いかがでしょうか?」
「ルルーシェ王女殿下を我が家にだとー!警備などは、アグリ様か?そんなにアグリ様をそういうことに使ってはダメだろう。うーん、警備さえ完璧なら大丈夫だろうが、うーん。しかし何故領地なのだ?」
「それはですね、絶対ルーはあの青い海にヤシの木を気に入ってくれるはずなのです。本当は水上バイクを作りたいのですが、お父さま作ってください」
「また、難解な言葉が出たな。すいじょうばいく?とはなんだ?待て、待て、それはアレクセイが帰ってきたから聞くことにする」
「なんですか、父上。また、アイリが何か言い出したのですか?」
ひどいお兄さま、私がおかしなやつだと思っているのかしら?
「酷いです、お兄さま。私は水上バイクを作って欲しいと言っただけですよ。ルルーシェ様を領地に連れて行き、海で遊びたいなぁと思っただけです」
「はぁ、アイリ、そのすいじょうばいく?とはなんだよ。初めて聞く名前だけど?父上、俺に丸投げしようとしましたね」
「いや違うよ。アイリの難語はアレクセイと一緒に聞かないとダメじゃないか。だからお前が帰ってくるまで待っていたのだよ」
その後お父さまとお兄さまに水上バイクがどういうものかを説明し、絵を描き、スロットルでブルンブルンして動くのー、とやはり訳のわからないと言われてしまった。
「アイリ、ルルーシェ様をお呼びするなら、カイデール殿下も呼ばないとダメだぞ。双子の兄弟なのだから」
えー、また大事にならないように、少人数でよろしく。
「そうだわ、アイリちゃん。アラベルト公爵令嬢のレティシア様からお手紙が届いていたわよ。お部屋に置いてあるから確認してね」
「はぁい、お母さま。ありがとうございます」
「語彙を伸ばさないこと!」
すみません、まだまだ貴族言葉は難しいです。
そして、スタンフォート公爵様再び。仕事は大丈夫なのですか?王妃様の方を見るとにこやかに頷かれた。朝夕謀られているなぁ、やっぱり。
「あの、ありがとうございます。スタンフォード公爵様。仕事がお忙しいようなら無理せず大丈夫です。お父さまも王城におりますし、本当に無理せずお願いします」
「全く無理していないですよ。むしろ仕事が捗って、すぐ終わりました。毎日、このようにお会いしたいですね」
爽やかさに微笑まれた。毎日私は王城は行きませんよ。淑女教育だっていやなのよ。
また、お隣、手繋状態です。
「あの、スタンフォート公爵様、距離が近いと思うのですが?」
「ジェイシスと呼んでください。ジェイシスです」
「ジェ、ジェイシス様」
にこやかに微笑んだ。
「近いですか?適切距離だと思っていますが、どうか慣れていただけないでしょうか。私の都合で申し訳ないと思っています。私はあなたとこのようにふれあいができてとても嬉しいのです。ずっと、なぜ番が現れないのか、なぜ他の人は見つかるのに私には見つからないのか、自問自答する毎日でした。そして番外しの年齢に近づいてきていることに焦りと喪失を感じる毎日でした。今、毎日が幸せです」
慣れってどうすれば慣れるの?
鑑定さん教えてー。
慣れとは、その状態に長く置かれたり、たびたびそれを経験したりして、違和感がなくなる。通常のこととして受け入れられるようになる。
その人に対して、違和感がなくなる。その人に親しみの気持ちをもつようになる。
です。
いやいや、意味を教えてもらってもね。
「今日は、ルルーシェとどんなことを話したのですか?あの子はずっと篭りっぱなしで人付き合いをしてこなかったので心配だったのです」
「学園入学の話をしました。一緒に錬金・薬学コースに進むことにしたのです。ルルーシェ様は特に薬学で薬を作り人のためになりたいと言ってました」
「そうか、ルルーシェが前を向いて歩き出したのか。よかった。だが、2人とも錬金・薬学コースですか?あそこは女性が少ないと思いますが?」
「そうですね、女性が少ないとは聞いてますが少ないからと言って選択をやめることはしないですよ」
「そうですか」
(ジェイシスの心の声)
男性ばかりのところに行かせるのは心配だ。ルルーシェがいるとは言え、男ばかりがいるところに行かせるなんて、私も入学しようか。それが一番いい考えだな。
「錬金・薬学コースで何か作りたいものがあるのですか?」
「何が作れるかはわからないですが、まずポーションを作ることは基礎ですよね。あとは魔道具ですね。父、兄2人共に魔道具を作ることが大好きなので、私も一緒に作りたいと思ってます」
「そうか、今、モンテスキュー侯爵殿の立ち上げた商会が活躍しているからね。あれはアイリ嬢の知識が入っているのかな?」
「知識というかこういうものがあれば便利かなと言ったことをお兄さまが覚えておいて、作るという流れです。ふふふっ、お兄さまがいつも怒るんですよ、お前はついポロっと言うから気が抜けないって、ポロッというのではなく、纏めて伝えてくれというのですよ。発想はポロッと出るものなのです」
「では,私もアイリ嬢の会話を聞き逃さないようにしよう。あなたが求めているものがわかるのかな」
大したことを言っていないので聞き流してください。
「アイリ嬢、今度は食事に行きましょう。時間が少なすぎる。もう少し長い時間あなたと過ごしたい。私のことを知って欲しい」
「は、はい。でも、お仕事無理なさらずにしてくださいね。ジェイシス様が倒れたら、みんな大変なことになってしまいますので、本当に無理なさらないでくださいね」
「わかっています。では、お食事にお誘いしますのでよろしくお願いします」
あれ?結局次の約束をしてしまった。ジェイシス様やり手だなぁ。私がチョロいのか?
無事、甘々な空間をやり過ごし、西洋風挨拶をし家に帰り着いた。お父さまが先にお帰りになっていた。帰っているなら、私も一緒に帰りたかったことを伝えた。
「いやー、スタンフォート公爵殿がだな、自分が送っていくのでと言われたからには、引き下がるしかないだろう。圧に押されたよ。はははは」
圧に屈しないでお父さま。そこは娘は私が連れて帰るのでー、とか言ってお断りしてよ、もう。
「お母さま、聞いてくださぁい。私が学園に入学し錬金・薬学コースに進むことを伝えたら、王妃様が淑女教育をルルーシェ様と一緒にすると言っているのです。回避する方法ないですか」
「えっ、王妃様が淑女教育をしてくださるの。まあ、ぜひやりなさい。私では、公爵夫人としての教育はできないので王妃様なら立派な淑女にしてもらえるでしょう。まだまだあなたは淑女として足りないところがありすぎるわ。王妃様のお心遣い、ありがたいわ」
えっ、私公爵夫人になるの?
「あの、私公爵夫人にならないといけないのですか」
両親2人ともギョッとした顔で、私を見た。
「アイリちゃん、あなた、スタンフォート公爵様の番が回避できると思っていた?公爵様を見ていると国王陛下が王妃様へのアプローチに似ているわね。それはもう熱烈だったわね」
お母さま遠い目をしていますね。そんなに国王陛下は王妃様のアプローチが熱烈だったのね。そうね、王妃様も躱す方法と言っているぐらいだから、熱烈アピールだったのかな。
「そうだな、みんな熱烈アピールがすごかったな。見ているこっちが恥ずかしくなるほどだったが、国王本人や王弟だった公爵殿のお父上である前公爵は全く気にせずアピールしていたな。アイリ、まぁ、がんばれ」
がんばれではなく、お父さま、防波堤になってくださいよ。
「お父さま、相談があるのですが。今度ルルーシェ様をお家に呼びたいのですがダメですか?領地でもいいのですが、いかがでしょうか?」
「ルルーシェ王女殿下を我が家にだとー!警備などは、アグリ様か?そんなにアグリ様をそういうことに使ってはダメだろう。うーん、警備さえ完璧なら大丈夫だろうが、うーん。しかし何故領地なのだ?」
「それはですね、絶対ルーはあの青い海にヤシの木を気に入ってくれるはずなのです。本当は水上バイクを作りたいのですが、お父さま作ってください」
「また、難解な言葉が出たな。すいじょうばいく?とはなんだ?待て、待て、それはアレクセイが帰ってきたから聞くことにする」
「なんですか、父上。また、アイリが何か言い出したのですか?」
ひどいお兄さま、私がおかしなやつだと思っているのかしら?
「酷いです、お兄さま。私は水上バイクを作って欲しいと言っただけですよ。ルルーシェ様を領地に連れて行き、海で遊びたいなぁと思っただけです」
「はぁ、アイリ、そのすいじょうばいく?とはなんだよ。初めて聞く名前だけど?父上、俺に丸投げしようとしましたね」
「いや違うよ。アイリの難語はアレクセイと一緒に聞かないとダメじゃないか。だからお前が帰ってくるまで待っていたのだよ」
その後お父さまとお兄さまに水上バイクがどういうものかを説明し、絵を描き、スロットルでブルンブルンして動くのー、とやはり訳のわからないと言われてしまった。
「アイリ、ルルーシェ様をお呼びするなら、カイデール殿下も呼ばないとダメだぞ。双子の兄弟なのだから」
えー、また大事にならないように、少人数でよろしく。
「そうだわ、アイリちゃん。アラベルト公爵令嬢のレティシア様からお手紙が届いていたわよ。お部屋に置いてあるから確認してね」
「はぁい、お母さま。ありがとうございます」
「語彙を伸ばさないこと!」
すみません、まだまだ貴族言葉は難しいです。
1,350
お気に入りに追加
2,503
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
寝取られ予定のお飾り妻に転生しましたが、なぜか溺愛されています
あさひな
恋愛
☆感謝☆ホットランキング一位獲得!応援いただきましてありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
シングルマザーとして息子を育て上げた私だが、乙女ゲームをしている最中にベランダからの転落事故により異世界転生を果たす。
転生先は、たった今ゲームをしていたキャラクターの「エステル・スターク」男爵令嬢だったが……その配役はヒロインから寝取られるお飾り妻!?
しかもエステルは魔力を持たない『能無し』のため、家族から虐げられてきた幸薄モブ令嬢という、何とも不遇なキャラクターだった。
おまけに夫役の攻略対象者「クロード・ランブルグ」辺境伯様は、膨大な魔力を宿した『悪魔の瞳』を持つ、恐ろしいと噂される人物。
魔獣討伐という特殊任務のため、魔獣の返り血を浴びたその様相から『紅の閣下』と異名を持つ御方に、お見合い初日で結婚をすることになった。
離縁に備えて味方を作ろうと考えた私は、使用人達と仲良くなるためにクロード様の目を盗んで仕事を手伝うことに。前世の家事スキルと趣味の庭いじりスキルを披露すると、あっという間に使用人達と仲良くなることに成功!
……そこまでは良かったのだが、そのことがクロード様にバレてしまう。
でも、クロード様は怒る所か私に興味を持ち始め、離縁どころかその距離はどんどん縮まって行って……?
「エステル、貴女を愛している」
「今日も可愛いよ」
あれ? 私、お飾り妻で捨てられる予定じゃありませんでしたっけ?
乙女ゲームの配役から大きく変わる運命に翻弄されながらも、私は次第に溺愛してくるクロード様と恋に落ちてしまう。
そんな私に一通の手紙が届くが、その内容は散々エステルを虐めて来た妹『マーガレット』からのものだった。
忍び寄る毒家族とのしがらみを断ち切ろうと奮起するがーー。
※こちらの物語はざまぁ有りの展開ですが、ハピエン予定となっておりますので安心して読んでいただけると幸いです。よろしくお願いいたします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる