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本編
第6話 朝のルーティン
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こうして、魔法が使えるようになり、怪我の痛みも少しなくなってきたので、朝、散歩と魔力操作をすることにした。本当は木剣で素振りをしたいが、肩を動かすとまだ痛いので、散歩と魔力操作を開始する。
まず、最近私の侍女となったミリーに、運動ができるような洋服があるか聞いてみた。
「ねぇ、ミリー、体が動かしやすい服はないかしら?庭を歩こうかと思って」
「ひぇっ、に、庭を歩くのですか?誰がですか」
「私が歩くのだけど、他に誰がいるの?」
ミリーはひぇひぇ、言うなぁ。まぁ、アイリがわがままを言うたびに、メイドが変わり、最近このミリーがアイリ付きになったから、ビクビクしているのはしょうがないか。
「お嬢さまが、歩くのですか?あ、あの、乗馬服ならあると思います」
乗馬服を見て、この体型で着れるかしら。
キツキツだけど着られた。でも、激しく動くと絶対破れるわ。夜、生活魔法の裁縫でお直ししてみよう。
庭に出て、庭の散策。王都のタウンハウスと言っても郊外にあるので、それなりに敷地は大きい。散歩にはちょうどいい。庭師が手入れをしていたので、声をかけてた。
「おはよう、朝早くからいつもありがとう、お庭がきれいね」
「.....」
庭師は後ろにいるミリーを見やる。
「お、おはようございます、お、おじょうさま」
「ごめんなさいね、お名前聞いてもいいかしら」
「へっ?わ、わしですか、トムズです」
「トムズね、いつもきれいにしてくれて、ありがとう。庭を散歩しているので気にしないでね」
「は、はいぃ」
「さぁ、ミリー、行くわよ」
この体、体力ないなぁ。もう疲れてきたわ。15歳よね。貴族令嬢というのは、こんなものなのかしら。
次は魔力操作。丹田に集中し、魔力を身体中に巡らせる。体がポカポカしてきた。とりあえず、初日はここまでにしましょう。疲れたわ。初日から無理はしないこと、これ大事。継続は力なり。
汗を流し、着替えをし、朝食に行こう。
「おはようございます。お父さま、お母さま、お兄さま」
「「「おはよう、アイリ(ちゃん)」」」
「アイリ、散歩をしていたのかい?まだ、傷が癒えないから、無理は禁物だよ」
「はい、お父さま。お気遣いいただきありがとうございます」
お父さまもお母さまもアイリが感謝の言葉をのべていることにびっくりしていた。今まで、癇癪とわがまましか言っていなかったので、それはびっくりするよね。執事やメイド達もびっくりしていた。
「ア、アイリ。オホン。最近、お、落ち着いてきたようだな。」
「お父さま。そうですね、あのことがあってから、自分のことを振り返ってみたのですが、このままではいけないと思いました。今まで、みんなに迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ございませんでした。」
「そ、そうか。そうだな、アイリ。反省することは大事だ。そして自分自身を振り返り、何が悪かったのか、どうしたら良いか考えることはいいことだ。アイリ、いつでも、相談に乗る。いままで、家族の団欒や会話が疎かになっていた。これは私の落ち度だ。すまなかった。だから、みんなも相談して欲しい。」
「あなた」
「父上」
「はい、お父さま」
「さあ、食事を始めよう」
朝食は、サラダ、スープ、硬い黒パン、そして肉。それも味が塩しか使っていないような、コクなどないものだった。
うーん、この世界の料理ははっきり言って美味しくない。それとも貧乏よりだから、この味なのか。あとでお兄さまに聞いてみよう。
硬いパンはスープに浸して、柔らかくして食べた。量も多い。朝からお肉か。お肉は血抜きをされていない、少し獣臭い、硬い肉だった。なんとか咀嚼して食べた。全部は食べきれなかったので、メイドに残したことを謝っておいた。明日から、食事の量を減らしてもらうようにメイド長のハンナに伝えた。
料理の味を変えたいな。ハムエッグにトーストぐらいでいいのに。パンケーキも食べたいな。
お父さまは仕事に、お兄さまは学園に行った。お母さまは双子の弟達のところに行っているので、この国のこと、この世界のことを知るために、図書室に来ている。読み書きができることがわかった。よかった、まったく読めない、書けないでは何もできない。それよりも、読み書きができなかったら、余計呆れられてしまうよ。
図書室には図鑑、魔法書、地図や歴史書がずらりと整理されきれいに分類され並んでいる。
この国フォールズ王国には人、獣人、ドワーフ、エルフと様々な種族がいる。
王族制で、階級は公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵、他に商人、冒険者、平民がいる。もちろん、冒険者ギルド、商業ギルド、錬金ギルド、薬師ギルドなどがある。冒険者がいるということは魔獣もいる。そんな世界。他国との戦争がないのは嬉しい。でも、魔獣がいるから、日本のような平和な安心感はない。魔獣は冒険者や騎士たちが戦うので、私たちは戦わなくて良いらしい。平和が一番。
魔法属性は、光、火、水、氷、闇、風そして土がある。土魔法はハズレの方。そして、貴族として最もハズレと言われる生活魔法。と、ランク付されているらしい。
私からすれば、生活魔法は便利で。素晴らしい魔法だと思うし、土魔法なんて農業や、下水道工事や建築に役立つじゃないの。攻撃や防御にも役立つしなんでハズレなのよ。この国は魔法の認識を誤っているわ。
まず、最近私の侍女となったミリーに、運動ができるような洋服があるか聞いてみた。
「ねぇ、ミリー、体が動かしやすい服はないかしら?庭を歩こうかと思って」
「ひぇっ、に、庭を歩くのですか?誰がですか」
「私が歩くのだけど、他に誰がいるの?」
ミリーはひぇひぇ、言うなぁ。まぁ、アイリがわがままを言うたびに、メイドが変わり、最近このミリーがアイリ付きになったから、ビクビクしているのはしょうがないか。
「お嬢さまが、歩くのですか?あ、あの、乗馬服ならあると思います」
乗馬服を見て、この体型で着れるかしら。
キツキツだけど着られた。でも、激しく動くと絶対破れるわ。夜、生活魔法の裁縫でお直ししてみよう。
庭に出て、庭の散策。王都のタウンハウスと言っても郊外にあるので、それなりに敷地は大きい。散歩にはちょうどいい。庭師が手入れをしていたので、声をかけてた。
「おはよう、朝早くからいつもありがとう、お庭がきれいね」
「.....」
庭師は後ろにいるミリーを見やる。
「お、おはようございます、お、おじょうさま」
「ごめんなさいね、お名前聞いてもいいかしら」
「へっ?わ、わしですか、トムズです」
「トムズね、いつもきれいにしてくれて、ありがとう。庭を散歩しているので気にしないでね」
「は、はいぃ」
「さぁ、ミリー、行くわよ」
この体、体力ないなぁ。もう疲れてきたわ。15歳よね。貴族令嬢というのは、こんなものなのかしら。
次は魔力操作。丹田に集中し、魔力を身体中に巡らせる。体がポカポカしてきた。とりあえず、初日はここまでにしましょう。疲れたわ。初日から無理はしないこと、これ大事。継続は力なり。
汗を流し、着替えをし、朝食に行こう。
「おはようございます。お父さま、お母さま、お兄さま」
「「「おはよう、アイリ(ちゃん)」」」
「アイリ、散歩をしていたのかい?まだ、傷が癒えないから、無理は禁物だよ」
「はい、お父さま。お気遣いいただきありがとうございます」
お父さまもお母さまもアイリが感謝の言葉をのべていることにびっくりしていた。今まで、癇癪とわがまましか言っていなかったので、それはびっくりするよね。執事やメイド達もびっくりしていた。
「ア、アイリ。オホン。最近、お、落ち着いてきたようだな。」
「お父さま。そうですね、あのことがあってから、自分のことを振り返ってみたのですが、このままではいけないと思いました。今まで、みんなに迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ございませんでした。」
「そ、そうか。そうだな、アイリ。反省することは大事だ。そして自分自身を振り返り、何が悪かったのか、どうしたら良いか考えることはいいことだ。アイリ、いつでも、相談に乗る。いままで、家族の団欒や会話が疎かになっていた。これは私の落ち度だ。すまなかった。だから、みんなも相談して欲しい。」
「あなた」
「父上」
「はい、お父さま」
「さあ、食事を始めよう」
朝食は、サラダ、スープ、硬い黒パン、そして肉。それも味が塩しか使っていないような、コクなどないものだった。
うーん、この世界の料理ははっきり言って美味しくない。それとも貧乏よりだから、この味なのか。あとでお兄さまに聞いてみよう。
硬いパンはスープに浸して、柔らかくして食べた。量も多い。朝からお肉か。お肉は血抜きをされていない、少し獣臭い、硬い肉だった。なんとか咀嚼して食べた。全部は食べきれなかったので、メイドに残したことを謝っておいた。明日から、食事の量を減らしてもらうようにメイド長のハンナに伝えた。
料理の味を変えたいな。ハムエッグにトーストぐらいでいいのに。パンケーキも食べたいな。
お父さまは仕事に、お兄さまは学園に行った。お母さまは双子の弟達のところに行っているので、この国のこと、この世界のことを知るために、図書室に来ている。読み書きができることがわかった。よかった、まったく読めない、書けないでは何もできない。それよりも、読み書きができなかったら、余計呆れられてしまうよ。
図書室には図鑑、魔法書、地図や歴史書がずらりと整理されきれいに分類され並んでいる。
この国フォールズ王国には人、獣人、ドワーフ、エルフと様々な種族がいる。
王族制で、階級は公爵、侯爵、辺境伯、伯爵、子爵、男爵、他に商人、冒険者、平民がいる。もちろん、冒険者ギルド、商業ギルド、錬金ギルド、薬師ギルドなどがある。冒険者がいるということは魔獣もいる。そんな世界。他国との戦争がないのは嬉しい。でも、魔獣がいるから、日本のような平和な安心感はない。魔獣は冒険者や騎士たちが戦うので、私たちは戦わなくて良いらしい。平和が一番。
魔法属性は、光、火、水、氷、闇、風そして土がある。土魔法はハズレの方。そして、貴族として最もハズレと言われる生活魔法。と、ランク付されているらしい。
私からすれば、生活魔法は便利で。素晴らしい魔法だと思うし、土魔法なんて農業や、下水道工事や建築に役立つじゃないの。攻撃や防御にも役立つしなんでハズレなのよ。この国は魔法の認識を誤っているわ。
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