上 下
1 / 3
プロローグ:さよなら MY LIFE

第一話

しおりを挟む
暑い。暑すぎる。どうしてこんなにも夏は暑いのだろうか。
今日から新学期、9月ではあるが残暑が酷い。地球温暖化ってやつはどうにかなんねえのかなぁ…

そう思っていると聞き覚えのある声が聞こえる。

「おーい!!赤馬!」

友人の大輔だ

「久しぶりだな!いつぶりだっけ?」

「昨日俺の部屋でお前の残った課題を手伝ったのは誰だ?」

「あなた様でございます松浦赤馬様」

俺の夏休み最終日丸一日を削った張本人である。

「まあこの恩はいつか何処かで返すからさ!たぶん!」

「たぶんってお前...」

やはりこいつは昔から曖昧な男である。

五十嵐 大輔、 小学校からの幼なじみだ
昔から冗談が好きな男だ、俺にこれ以上の友達はいない。
俺は基本的に人とは関わらなかった、そのせいか、今でも友達はこいつしかいない。


「あっ!」 

「どうした?」

「家に課題全部忘れてきた」

「はぁ?」

「すまん!先に行っといてくれ!また後でな!」

そういうと大輔は大急ぎで自宅に帰って行った

「はぁ...」

ため息をつきながらも学校に向かっていく

いつもの道だ

暑さに耐えながらも歩いていると、目の前で信号が赤になった。

「ふざけんな...」

この炎天下の中信号を待つのはかなりの苦痛である。 

(早く青になんねえかなぁ...)

なんとなく、いつも以上に信号の変わるスピードが遅い気がする。

(あっちい...)

そう思っていると右からクラクションの音が聞こえる

音のする方向を見ようと振り向く....が、もう遅かった

いきなりトラックが突っ込んできたのである。
俺の体はトラックにはねられ、宙に浮いた。

走馬灯が見えた。

(これが死ぬってやつか...)

(俺の人生、楽しかったな...)

(さようなら、俺の人生。)

プツンッ...

まるで電源が切れるかのように意識が消えた。


体に感覚が戻る

眩しい...

死んだはずの自分の目を開ける。

「ここは...?」

気づくとそこは草原の真ん中だった

「俺は死んだはずじゃ...」

自分は死んだはずだ
じゃあなぜ...?

とりあえず立ち上がって辺りを見渡してみる。

「ん?」

何か異変を感じた。周りではない、自分自身に

「なんかスースーすると思ったら服きてねえじゃん俺」

「ん?」

さらに異変を感じる

少し胸に膨らみがあることに気づく、
そういえば視界が妙に低い。

とりあえず自分の体を確認しようと近くにあった川を覗いてみる。
 
「え?」

そこには裸の幼女が映っていた。

「もしかしてこれ...」

混乱して3度見ほどしてしまう。

「マジかよ...」

松浦赤馬は幼女になってしまったのである。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

悪役令息の三下取り巻きに転生したけれど、チートがすごすぎて三下になりきれませんでした

あいま
ファンタジー
悪役令息の取り巻き三下モブに転生した俺、ドコニ・デモイル。10歳。 貴族という序列に厳しい世界で公爵家の令息であるモラハ・ラスゴイの側近選別と噂される公爵家主催のパーティーへ強制的に行く羽目になった。 そこでモラハ・ラスゴイに殴られ、前世の記憶と女神さまから言われた言葉を思い出す。 この世界は前世で知ったくそ小説「貴族学園らぶみーどぅー」という学園を舞台にした剣と魔法の世界であることがわかった。 しかも、モラハ・ラスゴイが成長し学園に入学した暁には、もれなく主人公へ行った悪事がばれて死ぬ運命にある。 さらには、モラハ・ラスゴイと俺は一心同体で、命が繋がる呪いがオプションとしてついている。なぜなら女神様は貴腐人らしく女同士、男同士の恋の発展を望んでいるらしい。女神様は神なのにこの世界を崩壊させるつもりなのだろうか? とにかく、モラハが死ぬということは、命が繋がる呪いにかかっている俺も当然死ぬということだ。 学園には並々ならぬ執着を見せるモラハが危険に満ち溢れた学園に通わないという選択肢はない。 仕方がなく俺は、モラハ・ラスゴイの根性を叩きなおしながら、時には、殺気を向けてくるメイドを懐柔し、時には、命を狙ってくる自称美少女暗殺者を撃退し、時には、魔物を一掃して魔王を返り討ちにしたりと、女神さまかもらった微妙な恩恵ジョブ変更チート無限を使い、なんとかモラハ・ラスゴイを更生させて生き残ろうとする物語である。 ーーーーー お読みくださりありがとうございます<(_ _)>

二度目の勇者の美醜逆転世界ハーレムルート

猫丸
恋愛
全人類の悲願である魔王討伐を果たした地球の勇者。 彼を待っていたのは富でも名誉でもなく、ただ使い捨てられたという現実と別の次元への強制転移だった。 地球でもなく、勇者として召喚された世界でもない世界。 そこは美醜の価値観が逆転した歪な世界だった。 そうして少年と少女は出会い―――物語は始まる。 他のサイトでも投稿しているものに手を加えたものになります。

破滅する悪役五人兄弟の末っ子に転生した俺、無能と見下されるがゲームの知識で最強となり、悪役一家と幸せエンディングを目指します。

大田明
ファンタジー
『サークラルファンタズム』というゲームの、ダンカン・エルグレイヴというキャラクターに転生した主人公。 ダンカンは悪役で性格が悪く、さらに無能という人気が無いキャラクター。 主人公はそんなダンカンに転生するも、家族愛に溢れる兄弟たちのことが大好きであった。 マグヌス、アングス、ニール、イナ。破滅する運命にある兄弟たち。 しかし主人公はゲームの知識があるため、そんな彼らを救うことができると確信していた。 主人公は兄弟たちにゲーム中に辿り着けなかった最高の幸せを与えるため、奮闘することを決意する。 これは無能と呼ばれた悪役が最強となり、兄弟を幸せに導く物語だ。

絞首刑まっしぐらの『醜い悪役令嬢』が『美しい聖女』と呼ばれるようになるまでの24時間

夕景あき
ファンタジー
ガリガリに痩せて肌も髪もボロボロの『醜い悪役令嬢』と呼ばれたオリビアは、ある日婚約者であるトムス王子と義妹のアイラの会話を聞いてしまう。義妹はオリビアが放火犯だとトムス王子に訴え、トムス王子はそれを信じオリビアを明日の卒業パーティーで断罪して婚約破棄するという。 卒業パーティーまで、残り時間は24時間!! 果たしてオリビアは放火犯の冤罪で断罪され絞首刑となる運命から、逃れることが出来るのか!?

恩を返して欲しいのはこっちのほうだ!

秋月一花
恋愛
「アクア・ルックス! 貴様は聖女を騙った罰として、国外追放の刑に処す!」 「ちょ、今、儀式の途中……!」 「ええい、そんなものこちらにいらっしゃる本物の聖女が継いでくれるわ! さっさと俺の前から消えろ! 目障りなんだよ!」  ……そんなに大声で、儀式中に乱入してくるなんて……この国、大丈夫?  まぁ、そんなに言うのなら国外追放受けて入れてやろうじゃないか。……と思ったら。 「ああ、その前にお前が使っていた道具すべて、王家に渡してもらうからな! アレだけ王家の金を使ったのだ、恩を返してもらわねば!」 「……勝手に持って来ただけじゃん……」  全く、恩を返して欲しいのはこっちのほうだ!  誰のおかげで魔物が入ってこなかったというのか……!  大義名分を手に入れたわたしは、意気揚々とこの国を去った。 ※カクヨム様にも投稿しています。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

処理中です...