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ローリンウルドの話

それから

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それからというものの、滅茶苦茶頑張った。

メイアーナに振り向かせる為に、好きな物の傾向を調べるために隠れて見守ったり聞き込みをしたり、お菓子をプレゼントしたり、エスコートしたり、想いを伝えたり、頑張り過ぎているときに無理矢理お茶会に引っ張り休憩させたり...。


エスコートするときは少しでも想いが伝わるようにと祈りを込めて手の甲にキスをしてからエスコートするようにした。

メイアーナの手は手入れが行き届いていてすべすべの触り心地が良くって、手のサイズが小さくって、ぷにぷにしていて、ずっと触れていたいぐらいだった。

...メイアーナは迷惑だったのか、影から見守るのと聞き込みをするなと怒られてしまった。

やめなければ婚約破棄をすると言われてしまったので、もう絶対にしないと誓った。

そして、いつの間にかメイアーナはレースの手袋を着けるようになってしまった。

手袋も可愛いが...触り心地が、ぷにぷにが、わからなくなってしまうじゃないか。

どうしても触れたくって手袋を脱がそうとすると怒られてしまうので手袋越しに触るしかなくなった。

ああ...触りたい。

出来れば手を繋ぎたい...。


そして、出来る限り想いを伝えるようにした。

跪き、メイアーナの両手を捧げるように持ち、目と目を合わせて告白した。

メイアーナを休憩させるために、散歩に連れ出した際にも丁寧な心配りをして行動でも想いを伝えてみた。

あまり手応えがなくって焦りそうになるが、まだ無下にされていたり追い出されている訳ではないのだから...少しは期待して良いだろうか?
 

卒業まで二ヶ月を切った時、ある報告が入った。

それはシルクがメイアーナに罪を被せようと、なにか証拠を作り上げようとしていたらしい。

しかも、作っている最中に見つかったのにも関わらずメイアーナがやったのだと嘘をついたらしい。

嘘をつくにしても厳しすぎる状況なのに、よく嘘をつけるものだと感心してしまったぐらいだ。


君達、証拠は?

お、証人もばっちり?

良くやったね。

じゃあ、シルクは牢に入れて監視にしよう。

事前に許可は出ているから大丈夫だよ、一応貴族だから貴族専用の牢に入れておいてね。

宜しくー。


定期的に報告書を送ってもらっているので、そろそろなにかしでかしそうっていうのは分かっていたから監視を厳しくさせておいて良かった。

牢の許可も父上と母上にメイアーナが逃げるかもしれないけどいいのか?っておどs...ごほん、ご説明したら許可くれたし、無事解決。

そうそう、側近の一人である幼馴染の彼は説明したら正気に返ってくれた。

...正気にならずにシルクを庇うなら、シルクと彼を同じ牢に入れてしまおうと思ったのに。

二人がカップルになるお手伝いしたかったなー。

...いや、メイアーナのことで振り回されたから期間限定で一緒に入れてしまおう。

しかも、牢を監視する者を最低限にして二人だけの時間を多く作ってしまおう。

結果はどうなるか楽しみだね?


ただ...この事を知ったメイアーナがもう必要ないだろうと私達を追い出しそうなんだよな...。

口説くだけだとだめなのかな...。

もう、我慢せずに抱き締めようかな...。

ぎゅって抱いて、メイアーナの頭に頬をスリスリしてもいいかな?

今度はパターンを変えて口説いてみよう。

あと、デートもしたいから執事にメイアーナのスケジュールについて話してみよう。

卒業までの限られた時間で少しでも好意を持ってくれたら...いいな。
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