君のいた日

パプリカ

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夕方

2人の生活

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俺達が暮らしてる街はなんだか田舎臭い
でもなんだかんだで栄えてる
現代より一歩遅れているような雰囲気
そんな街に住んでいた

嫁と結婚して2年になる
もう俺は28
嫁は25歳だ

出会った頃の燃えるような時期はとっくのとうに終え
なんだかしみったれた夫婦生活
嫁が空気 というかうざったいと最近思う

やたらと嫁は俺に構ってほしいようだ
それは恋人時代からずっと変わらない

それがうざったくて 嫌になった時期もあったが
なんとか乗り越えた

けどまた夫婦2年目
うざくなってきた
俺は最近あしらうようになってきたのだ

嫁は最近子作りのため仕事を辞めた
それから家事を頑張っている

掃除もこまめにし
気もまわる
いい嫁だ
ただめんどくさい
マンネリというやつだろうか

まーそのうちなんとかなるべ

今日は朝嫁に送り出されて
もちろん玄関先まで見送られる

そっから仕事だ
俺は力仕事なもんで
心配性な嫁に持たされた塩飴と大きな水筒でかい弁当に そのほかいろいろ
大荷物だ

「いってらっしゃい」

笑顔で送り出す妻に
俺はそっけなく 一言返事をして家を出た

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