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「それでは、水と闇、木、地属性の人はaチーム、火と雷、光属性の人はbチームに。それ以外の人はcチームになります。あ、メノウさんはcでお願いね。」
どうやら私はcチームみたいだ。この配属で行くと、私のチームは音と氷と風。一体どう組み合わせて妨害魔法を使おうとしているのか気になる。
「さて、一応私の中でプランは立っているのだけど、一から十まで命令に頼りっぱなしではいざと言う時動けないわ。だから、まずは各チームメイトと相談して作戦を練ってみて下さい。」
「ええ!?」
「そ、そんな…。」
なるほど、確かに一理ある。だが、混乱している人が大多数のようだ。
「はい、落ち着いて。戦場では冷静さを欠いた者から餌食になるの。どんな時でも分析し、作戦を立てる。これが生き抜くコツよ?」
パンパンと手を叩き、場を沈める。シャーネさんの言葉に渋々と言った様子で納得した面々は、チームのごとに輪を作り、作戦を練り始めた。
「えっと、cチームは音、風、氷、だよね。なら、氷で盾を作って、その間に向かい風で進行を妨げるのはどうかな?」
ツインテールの女の子が発言する。見た目はオドオドしてそうな感じだが、この空気の中最初に発言したということは肝は据わっているのかもしれない。
「良いかも。それなら単純だし複雑な連携は要らないわ。」
「そうだな。その作戦で行くか?」
「でもそれだと音属性の使い手はどうするんだ?」
「ああ、確かに…。」
うーん…正直に言ってこの作戦は無理がある。
「あの、ちょっと良いですか?」
私が手を上げると、一斉に皆がこちらを見る。怖い。
「氷の盾を相手の進行方向に出現させて、その間に向かい風を…という話ですけど、まず盾はどの位置に出すんですか?横一列に並べると別グループの弓や銃、それに魔法で狙いにくくなるし、バラバラに出現させたら今度は風の精密操作が必要になります。盾にぶつかったら風力が霧散してしまいますから。即席で作り上げた盾の位置を正確に把握して魔力操作出来る方のみで構成されているなら話しは別ですが…。」
そう言ったら一同は押し黙ってしまった。どうやらそこまでは考えが回らなかったらしい。
「一つ、私が考えた作戦があるのですが…。」
「教えてちょうだい。」
「ありがとうございます。まず氷で地面に敵の足を縫い付けます。ある程度動きが止まったら音属性の混乱魔法で相手を錯乱させるんです。あくまで混乱魔法ですから、魅了魔法と違い近づいた人間も攻撃します。そこで、氷の束縛を解いた後に風魔法で敵を後退させるんです。そうすれば敵のみが対象の範囲内に居ることになります。錯乱している間なら突風に抵抗して進行しようともしないでしょうし。」
「なるほど。つまり、氷で足止めし、音で混乱をかけ、氷を解いた後に風で後ろに誘導。まとめるとこんな感じか。意外とシンプルだな。」
「でもそうね、とても良いと思う。」
「だな。お前、実は凄い魔術師なのか?」
「い、いやいや、全然です…。」
私の案がすんなり通ってしまった。別に悪いとは思わないが、こんなにも賛成されると臆する気持ちが出てきてしまう。
所在なさげに視線をうろうろさせていると、シャーネさんがじっとこちらを見ていることに気付いた。真顔で。何でこんなに見られているのか分からず、軽く混乱するが、とりあえずお辞儀をしておいた。
どうやら私はcチームみたいだ。この配属で行くと、私のチームは音と氷と風。一体どう組み合わせて妨害魔法を使おうとしているのか気になる。
「さて、一応私の中でプランは立っているのだけど、一から十まで命令に頼りっぱなしではいざと言う時動けないわ。だから、まずは各チームメイトと相談して作戦を練ってみて下さい。」
「ええ!?」
「そ、そんな…。」
なるほど、確かに一理ある。だが、混乱している人が大多数のようだ。
「はい、落ち着いて。戦場では冷静さを欠いた者から餌食になるの。どんな時でも分析し、作戦を立てる。これが生き抜くコツよ?」
パンパンと手を叩き、場を沈める。シャーネさんの言葉に渋々と言った様子で納得した面々は、チームのごとに輪を作り、作戦を練り始めた。
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ツインテールの女の子が発言する。見た目はオドオドしてそうな感じだが、この空気の中最初に発言したということは肝は据わっているのかもしれない。
「良いかも。それなら単純だし複雑な連携は要らないわ。」
「そうだな。その作戦で行くか?」
「でもそれだと音属性の使い手はどうするんだ?」
「ああ、確かに…。」
うーん…正直に言ってこの作戦は無理がある。
「あの、ちょっと良いですか?」
私が手を上げると、一斉に皆がこちらを見る。怖い。
「氷の盾を相手の進行方向に出現させて、その間に向かい風を…という話ですけど、まず盾はどの位置に出すんですか?横一列に並べると別グループの弓や銃、それに魔法で狙いにくくなるし、バラバラに出現させたら今度は風の精密操作が必要になります。盾にぶつかったら風力が霧散してしまいますから。即席で作り上げた盾の位置を正確に把握して魔力操作出来る方のみで構成されているなら話しは別ですが…。」
そう言ったら一同は押し黙ってしまった。どうやらそこまでは考えが回らなかったらしい。
「一つ、私が考えた作戦があるのですが…。」
「教えてちょうだい。」
「ありがとうございます。まず氷で地面に敵の足を縫い付けます。ある程度動きが止まったら音属性の混乱魔法で相手を錯乱させるんです。あくまで混乱魔法ですから、魅了魔法と違い近づいた人間も攻撃します。そこで、氷の束縛を解いた後に風魔法で敵を後退させるんです。そうすれば敵のみが対象の範囲内に居ることになります。錯乱している間なら突風に抵抗して進行しようともしないでしょうし。」
「なるほど。つまり、氷で足止めし、音で混乱をかけ、氷を解いた後に風で後ろに誘導。まとめるとこんな感じか。意外とシンプルだな。」
「でもそうね、とても良いと思う。」
「だな。お前、実は凄い魔術師なのか?」
「い、いやいや、全然です…。」
私の案がすんなり通ってしまった。別に悪いとは思わないが、こんなにも賛成されると臆する気持ちが出てきてしまう。
所在なさげに視線をうろうろさせていると、シャーネさんがじっとこちらを見ていることに気付いた。真顔で。何でこんなに見られているのか分からず、軽く混乱するが、とりあえずお辞儀をしておいた。
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