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第十三章
第69話第十三章13-5アルファード
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13-5アルファード
既に暗くなり始めていると言うのに目の前の街道に軍隊らしき連中が移動をしている。
俺たちは茂みの中からその様子を垣間見る。
「間違いないな、あの鎧はガレント軍の者だ」
「じゃあ、こいつらはイザンカを襲ったあのガレント軍か?」
「そうみたいだな、荷馬車のでかいあれは『鋼鉄の鎧騎士』に間違いないな。それにアイン、あそこに見えるやつはお前さんの宿敵の銀色の『鋼鉄の鎧騎士』で間違い無いだろう?」
ルデンやベリアル、そしてオクツマートは一緒に茂みから連中の様子を見て最後にオクツマートが俺を肘でつつきながら親指で後ろの方の「鋼鉄の鎧騎士」を指さす。
俺はそちらを確認して頷く。
「ああ、間違い無い! 奴だ、アルファードの野郎だ!!」
俺はすぐに茂みから離れ隠してある俺の「鋼鉄の鎧騎士」に飛び乗る。
「おいアイン! いきなりやるのか!?」
「ああ、この機会を逃したくない。動かすぞ!」
言いながら「鋼鉄の鎧騎士」の胸の扉を閉める。
体中を鎧の様な物で「鋼鉄の鎧騎士」に固定して手足を操作するオーブに載せる。
最後にヘッドギアの様な兜が頭にかぶさり俺の意識を「鋼鉄の鎧騎士」と同調させる。
途端に「鋼鉄の鎧騎士」が見る風景が俺の目にも映る。
奇襲をかけるのだ、すぐにでもやった方がいい。
「アイン、爆弾で援護する! 連中の進行が止まったら行け!!」
『頼む、オクツマート』
オクツマートはルデンやベリアルに爆弾を手渡しすぐに散開して見えなくなる。
こう言った所は慣れたもので任せておいても大丈夫だろう。
そして待つ事しばし、進行中のガレント軍に爆発が起こる。
ドカーン!
ド、ドカーン!!
「何事だ!?」
「て、敵襲です!!」
いきなりの爆発に進行を止めガレント軍は大騒ぎになる。
完全に油断していたのだろう、兵士たちが大混乱を起こす。
それを見計らい、俺の「鋼鉄の鎧騎士」がガレント軍に飛び込む。
『アルファードぉっ! その首もらい受ける!!』
言いながら荷馬車で運ばれているガレントの量産型「鋼鉄の鎧騎士」に俺は剣を叩き込む。
ばごんっ!
起動前のそれはあっけなくその一撃で真っ二つになる。
「どこの者だ!?」
「なんだあの『鋼鉄の鎧騎士』は!?」
「黒い『鋼鉄の鎧騎士』‥‥‥」
ガレント兵は大騒ぎしながらもすぐに事態を把握して残りの「鋼鉄の鎧騎士」を起動させようとする者もいた。
流石にこの辺は訓練されている。
いくら俺の「鋼鉄の鎧騎士」がオリジナルで破格の力を持っていても流石に数がいると面倒だ。
俺は起動する前の「鋼鉄の鎧騎士」を次々に潰していく。
バゴンっ!
どごっ!
がぎぃぃいいいんっ!
次々と量産型の「鋼鉄の鎧騎士」を始末していく。
その間、オクツマートたちの爆弾による攻撃もありガレント軍は統制を取れないままでいる。
どがーんっ!
「どこの軍隊だ!?」
「魔術師の大隊と他にも『鋼鉄の鎧騎士』がいるのか!?」
「どこから攻撃してるんだ!?」
しかしオクツマートたちが上手くかく乱してくれているのでガレント軍の兵たちはまだ右往左往している。
その間に俺はとうとうアルファードの奴のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」の前で止まる。
『出て来いアルファード! 俺と勝負しろ!!』
俺はアルファードの「鋼鉄の鎧騎士」に剣を向けたままそう叫ぶ。
すると足元から声がする。
「その声、あの傭兵アインか!? 貴様! よくもここまで!!」
見れば奴のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」の荷馬車近くにアルファードの姿が有った。
奴は従者らしき者に肩を借りていた。
そして俺の「鋼鉄の鎧騎士」を見上げ拳を振り上げる。
「貴様よくも私の前に姿を現せたな! なんだその黒い『鋼鉄の鎧騎士』は!?」
『中身はオリジナルだ。アルファード、【鋼鉄の鎧騎士】に乗れ! 一騎打ちの勝負を申し込む!!』
ぎぎっ
びっ!
俺は「鋼鉄の鎧騎士」を操り剣の切っ先をアルファードに向ける。
途端に従者は腰を抜かし座り込んでしまう。
アルファードは支えを失ったその片側を剣をついてかろうじて仁王立ちになっている。
そして俺を睨んで吠える。
「良いだろう! 貴様にやられたこの足、『鋼鉄の鎧騎士』であれば問題無く戦える。借りを返してやる! 貴様の命でな!!」
そう言って従者を叱責して自分の「鋼鉄の鎧騎士」まで連れて行かせる。
自分のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」に乗り込みながら俺に向かって叫ぶ。
『まがい物のオリジナルと本物のオリジナルの違いを教えてやる!』
『ふん、今日こそ貴様に引導を渡してやる! 来いアルファード!!』
立ち上がり三つの目を光らせるやつの銀色のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」は剣を抜く。
睨み合う二体のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」。
俺たちはどちらと共なく剣を振り上げるのだった。
既に暗くなり始めていると言うのに目の前の街道に軍隊らしき連中が移動をしている。
俺たちは茂みの中からその様子を垣間見る。
「間違いないな、あの鎧はガレント軍の者だ」
「じゃあ、こいつらはイザンカを襲ったあのガレント軍か?」
「そうみたいだな、荷馬車のでかいあれは『鋼鉄の鎧騎士』に間違いないな。それにアイン、あそこに見えるやつはお前さんの宿敵の銀色の『鋼鉄の鎧騎士』で間違い無いだろう?」
ルデンやベリアル、そしてオクツマートは一緒に茂みから連中の様子を見て最後にオクツマートが俺を肘でつつきながら親指で後ろの方の「鋼鉄の鎧騎士」を指さす。
俺はそちらを確認して頷く。
「ああ、間違い無い! 奴だ、アルファードの野郎だ!!」
俺はすぐに茂みから離れ隠してある俺の「鋼鉄の鎧騎士」に飛び乗る。
「おいアイン! いきなりやるのか!?」
「ああ、この機会を逃したくない。動かすぞ!」
言いながら「鋼鉄の鎧騎士」の胸の扉を閉める。
体中を鎧の様な物で「鋼鉄の鎧騎士」に固定して手足を操作するオーブに載せる。
最後にヘッドギアの様な兜が頭にかぶさり俺の意識を「鋼鉄の鎧騎士」と同調させる。
途端に「鋼鉄の鎧騎士」が見る風景が俺の目にも映る。
奇襲をかけるのだ、すぐにでもやった方がいい。
「アイン、爆弾で援護する! 連中の進行が止まったら行け!!」
『頼む、オクツマート』
オクツマートはルデンやベリアルに爆弾を手渡しすぐに散開して見えなくなる。
こう言った所は慣れたもので任せておいても大丈夫だろう。
そして待つ事しばし、進行中のガレント軍に爆発が起こる。
ドカーン!
ド、ドカーン!!
「何事だ!?」
「て、敵襲です!!」
いきなりの爆発に進行を止めガレント軍は大騒ぎになる。
完全に油断していたのだろう、兵士たちが大混乱を起こす。
それを見計らい、俺の「鋼鉄の鎧騎士」がガレント軍に飛び込む。
『アルファードぉっ! その首もらい受ける!!』
言いながら荷馬車で運ばれているガレントの量産型「鋼鉄の鎧騎士」に俺は剣を叩き込む。
ばごんっ!
起動前のそれはあっけなくその一撃で真っ二つになる。
「どこの者だ!?」
「なんだあの『鋼鉄の鎧騎士』は!?」
「黒い『鋼鉄の鎧騎士』‥‥‥」
ガレント兵は大騒ぎしながらもすぐに事態を把握して残りの「鋼鉄の鎧騎士」を起動させようとする者もいた。
流石にこの辺は訓練されている。
いくら俺の「鋼鉄の鎧騎士」がオリジナルで破格の力を持っていても流石に数がいると面倒だ。
俺は起動する前の「鋼鉄の鎧騎士」を次々に潰していく。
バゴンっ!
どごっ!
がぎぃぃいいいんっ!
次々と量産型の「鋼鉄の鎧騎士」を始末していく。
その間、オクツマートたちの爆弾による攻撃もありガレント軍は統制を取れないままでいる。
どがーんっ!
「どこの軍隊だ!?」
「魔術師の大隊と他にも『鋼鉄の鎧騎士』がいるのか!?」
「どこから攻撃してるんだ!?」
しかしオクツマートたちが上手くかく乱してくれているのでガレント軍の兵たちはまだ右往左往している。
その間に俺はとうとうアルファードの奴のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」の前で止まる。
『出て来いアルファード! 俺と勝負しろ!!』
俺はアルファードの「鋼鉄の鎧騎士」に剣を向けたままそう叫ぶ。
すると足元から声がする。
「その声、あの傭兵アインか!? 貴様! よくもここまで!!」
見れば奴のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」の荷馬車近くにアルファードの姿が有った。
奴は従者らしき者に肩を借りていた。
そして俺の「鋼鉄の鎧騎士」を見上げ拳を振り上げる。
「貴様よくも私の前に姿を現せたな! なんだその黒い『鋼鉄の鎧騎士』は!?」
『中身はオリジナルだ。アルファード、【鋼鉄の鎧騎士】に乗れ! 一騎打ちの勝負を申し込む!!』
ぎぎっ
びっ!
俺は「鋼鉄の鎧騎士」を操り剣の切っ先をアルファードに向ける。
途端に従者は腰を抜かし座り込んでしまう。
アルファードは支えを失ったその片側を剣をついてかろうじて仁王立ちになっている。
そして俺を睨んで吠える。
「良いだろう! 貴様にやられたこの足、『鋼鉄の鎧騎士』であれば問題無く戦える。借りを返してやる! 貴様の命でな!!」
そう言って従者を叱責して自分の「鋼鉄の鎧騎士」まで連れて行かせる。
自分のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」に乗り込みながら俺に向かって叫ぶ。
『まがい物のオリジナルと本物のオリジナルの違いを教えてやる!』
『ふん、今日こそ貴様に引導を渡してやる! 来いアルファード!!』
立ち上がり三つの目を光らせるやつの銀色のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」は剣を抜く。
睨み合う二体のオリジナル「鋼鉄の鎧騎士」。
俺たちはどちらと共なく剣を振り上げるのだった。
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