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第二章
第8話第二章2-2海峡
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2-2海峡
ここエダーの港町から対岸のウェージム大陸サボの港町までは小舟でも簡単に行けるほど近い。
舟をこいでも半日もかからないだろう。
なんて事は無い港町だが古くから北のノージム大陸と西のウェージム大陸の主要航路が有る。
そしてここは女神と悪魔が戦った地としても有名だ。
今の女神の前にいたもっと古い女神と悪魔の神がここで壮絶な死闘を繰り広げたと言われている。
しかし今はそんなことは無かったかのように穏やかな海が広がっているだけだった。
「無理すりゃ泳いで渡れそうだな」
「やめてくれ、俺は泳ぐのが苦手なんだ」
軽口をたたきながら別の部隊に配属が決まっているベニルがやって来た。
俺は向こうに見えるサボの港町を凝視している。
いくら量産型の「鋼鉄の鎧騎士」であっても一度に六体も失ったのだ。
むこうもこちらの「鋼鉄の鎧騎士」や「巨人」を警戒するだろう。
陸戦が主体のそれらだから海上では仕掛けてこないか?
いや、ガレントの海軍は強力だ。
信じられない事に、あいつらの船は鉄で出来ている。
この世界の船は基本木製だがガレント軍と南の商人は鉄で出来た船を扱う。
そして帆も無いそれは驚くような速さで海上を移動する。
と、また俺にあの記憶がよみがえる。
鉄でも鉄鍋を水に浮かせることはできる。
この世界では非常識だが俺にはその原理が理解できる記憶が有った。
そして鉄の船の動力はスクリューを使っている。
一般的な風の影響で推進力を得る帆を張る必要もなく、オールでこぐよりずっと早く動ける。
あちらの世界では常識だがこの世界では正しく画期的であるだろう。
だからそのスクリューを破壊できれば動きが封じられる。
「なあベニル、水の中で回るモノの動きを止めるにはどうしたら良いと思う?」
「なんだそりゃ? 水の中で回るったって、水車の事か?」
ベニルがそう言いかけた時俺は沖に浮く物を見た。
「あれはなんだ?」
「ああ、あれか、俺も気になって聞いたらなんでもウェージムの西ではああやって近くの海で貝を育てているそうだ。あの浮きに網の様な物が着いていてそれに貝がくっついているそうだ」
養殖と言う奴だろう。
この世界ではあまり知られていない技術。
しかし俺はそれを知っている。
いや、待てよ。
こいつは。
「ベニル、バッカス隊長に話がある。行くぞ!」
俺はそう言ってバッカス隊長の所へと向かうのだった。
* * * * *
「それで、ガレントの軍艦が出てきた時にこれか?」
バッカス隊長は俺の話を聞いて素直に港にある浮きと養殖用の網を仕入れてくれた。
それに細い鎖もたくさん仕入れその網に巻き付けておく。
バッカス隊長は姿の見えないガレント海軍に対しての俺の提案を受け入れてくれたわけだ。
「しかしアイン、良くあいつらの船の秘密を知っていたな? その『すくりゅう』とか言うのが回って水をかき分けあの鉄の船を素早く動かしているのだな?」
「ああ、そうだ。信じられないかもしれないがそれで水をかき分けると海の上を早く動ける」
バッカス隊長はそう言った技術面で詳しい魔導士を呼んでいた。
「確かに螺旋による推進力は得られるでしょう。しかしそのようなものになっていたとは‥‥‥いや、以前文献でそのような事を見たか? 南の商人たちの船もそれで動いていると聞いたな‥‥‥」
「なら決まりだ。全ての船にこれを載せておけ。将軍たちには俺から話す」
そう言ってバッカス隊長は行ってしまった。
俺たちは仕入れた浮きと網を船に積み込むのだった。
* * * * *
「いいかお前ら! 港についたら即占領を始めるが絶対に住民には手を出すなよ!」
バッカス隊長はそう言って準備された船に俺たちを乗り込ませる。
俺たち傭兵部隊は小舟に分乗して海へと漕ぎ出す。
先兵として俺たちの部隊がサボの港町にとりつき足場を固めるころに本陣の船がやって来る段取りだ。
「一気に海峡を渡るぞ! 全速前進!」
バッカス隊長の号令で一斉に小舟が海峡を渡り始める。
風も波も無い穏やかな海。
このままいけばすぐにでも対岸に着くだろう。
俺たちがあと少しで対岸につくころ本陣の船も動き出した。
まあ、港町一つの制圧だけなら俺たちでも十分だろうが占領後すぐにでも前線を構築してガレント軍の侵攻を防がなければだ。
あと少しで届く、そう誰もが思った時だった。
「おいっ! あれ見ろ!! 何かこっちに向かってくるぞ!!」
部下の一人がそう言って指さす岬の向こうから大きな帆の無い黒い船が数隻一気にこちらに向かってきている。
「出やがったか! おい、浮きと網を海に振り投げろ!!」
俺の叫びに小舟に積んでいた浮きと網が一斉に海に投げ入れられる。
その間にもガレントのあの鉄の船はどんどんとこちらに向かってくる。
魔術師たちが遠方攻撃魔法を始めるが、鉄で出来た船体にはびくともしない。
逆にあちらから放たれる攻撃魔法でこちらの船は次々と沈んで行く。
ガレントの鉄の船はその猛威を振るいながら俺たちの小舟に突っ込んでくる。
大型船でしかも鉄で出来た船体。
こんな木製の小舟ではすぐにやられてしまう。
海に投げ出された仲間たちを救い上げながら俺たちは大声で叫ぶ。
「撤退だ! 逃げろ!! このままでは沈められるだけだ!!」
既にガレントの鉄の船は本陣の大型船にも向かっている。
あそこにはこちらの「鋼鉄の鎧騎士」や「巨人」が乗っている。
このままでは!
ががががががぁっ!
しかし俺たちの小舟を沈めまくっているガレントの船に異常が起きた。
あれだけ高速で動いていたのがいきなり失速を始めとうとうその動きを止めた。
本陣に向かっていたガレントの船にも同じ事が起こり始めている。
「やったか!?」
どうやら網と鎖が上手くスクリューに絡み付いたようだ。
ガレントの鉄の船はその場で動きを止め搭乗している兵士たちは慌てている様だ。
「好機だ! 奴らの船に乗り込め!!」
バッカス隊長がいきなりそう号令をかける。
「バッカス隊長! しかし今は兵たちの救出が先では!?」
「今叩かなければ同じ手は二度と効かん! この好機を逃すな!!」
隊長の言う事はもっともだが、仲間を放っとくわけにもいかない。
俺は舌打ちをしながら海に投げ出された連中に言う。
「鎧を脱げ! 沈むぞ!! ここからならばサボの港町が近い! 泳いで生き延びろ!!」
そう言いながらガレントの船に鍵爪の付いたロープを投げつけ乗り込んでいく。
しかしその間ガレント側の攻撃がほとんだ来ない。
普通取り付かれたらそれを阻止しようと何らかの攻撃が来るはずだがそれがほとんどない。
俺たちは次々とガレントの船に乗り込んでいく。
そして驚く。
船に乗っている兵士の数がやたらと少ない。
その代わり妙な投石機や魔道具らしきものが多い。
俺たちは雄叫びをあげながら斬り込んでいくのであった。
ここエダーの港町から対岸のウェージム大陸サボの港町までは小舟でも簡単に行けるほど近い。
舟をこいでも半日もかからないだろう。
なんて事は無い港町だが古くから北のノージム大陸と西のウェージム大陸の主要航路が有る。
そしてここは女神と悪魔が戦った地としても有名だ。
今の女神の前にいたもっと古い女神と悪魔の神がここで壮絶な死闘を繰り広げたと言われている。
しかし今はそんなことは無かったかのように穏やかな海が広がっているだけだった。
「無理すりゃ泳いで渡れそうだな」
「やめてくれ、俺は泳ぐのが苦手なんだ」
軽口をたたきながら別の部隊に配属が決まっているベニルがやって来た。
俺は向こうに見えるサボの港町を凝視している。
いくら量産型の「鋼鉄の鎧騎士」であっても一度に六体も失ったのだ。
むこうもこちらの「鋼鉄の鎧騎士」や「巨人」を警戒するだろう。
陸戦が主体のそれらだから海上では仕掛けてこないか?
いや、ガレントの海軍は強力だ。
信じられない事に、あいつらの船は鉄で出来ている。
この世界の船は基本木製だがガレント軍と南の商人は鉄で出来た船を扱う。
そして帆も無いそれは驚くような速さで海上を移動する。
と、また俺にあの記憶がよみがえる。
鉄でも鉄鍋を水に浮かせることはできる。
この世界では非常識だが俺にはその原理が理解できる記憶が有った。
そして鉄の船の動力はスクリューを使っている。
一般的な風の影響で推進力を得る帆を張る必要もなく、オールでこぐよりずっと早く動ける。
あちらの世界では常識だがこの世界では正しく画期的であるだろう。
だからそのスクリューを破壊できれば動きが封じられる。
「なあベニル、水の中で回るモノの動きを止めるにはどうしたら良いと思う?」
「なんだそりゃ? 水の中で回るったって、水車の事か?」
ベニルがそう言いかけた時俺は沖に浮く物を見た。
「あれはなんだ?」
「ああ、あれか、俺も気になって聞いたらなんでもウェージムの西ではああやって近くの海で貝を育てているそうだ。あの浮きに網の様な物が着いていてそれに貝がくっついているそうだ」
養殖と言う奴だろう。
この世界ではあまり知られていない技術。
しかし俺はそれを知っている。
いや、待てよ。
こいつは。
「ベニル、バッカス隊長に話がある。行くぞ!」
俺はそう言ってバッカス隊長の所へと向かうのだった。
* * * * *
「それで、ガレントの軍艦が出てきた時にこれか?」
バッカス隊長は俺の話を聞いて素直に港にある浮きと養殖用の網を仕入れてくれた。
それに細い鎖もたくさん仕入れその網に巻き付けておく。
バッカス隊長は姿の見えないガレント海軍に対しての俺の提案を受け入れてくれたわけだ。
「しかしアイン、良くあいつらの船の秘密を知っていたな? その『すくりゅう』とか言うのが回って水をかき分けあの鉄の船を素早く動かしているのだな?」
「ああ、そうだ。信じられないかもしれないがそれで水をかき分けると海の上を早く動ける」
バッカス隊長はそう言った技術面で詳しい魔導士を呼んでいた。
「確かに螺旋による推進力は得られるでしょう。しかしそのようなものになっていたとは‥‥‥いや、以前文献でそのような事を見たか? 南の商人たちの船もそれで動いていると聞いたな‥‥‥」
「なら決まりだ。全ての船にこれを載せておけ。将軍たちには俺から話す」
そう言ってバッカス隊長は行ってしまった。
俺たちは仕入れた浮きと網を船に積み込むのだった。
* * * * *
「いいかお前ら! 港についたら即占領を始めるが絶対に住民には手を出すなよ!」
バッカス隊長はそう言って準備された船に俺たちを乗り込ませる。
俺たち傭兵部隊は小舟に分乗して海へと漕ぎ出す。
先兵として俺たちの部隊がサボの港町にとりつき足場を固めるころに本陣の船がやって来る段取りだ。
「一気に海峡を渡るぞ! 全速前進!」
バッカス隊長の号令で一斉に小舟が海峡を渡り始める。
風も波も無い穏やかな海。
このままいけばすぐにでも対岸に着くだろう。
俺たちがあと少しで対岸につくころ本陣の船も動き出した。
まあ、港町一つの制圧だけなら俺たちでも十分だろうが占領後すぐにでも前線を構築してガレント軍の侵攻を防がなければだ。
あと少しで届く、そう誰もが思った時だった。
「おいっ! あれ見ろ!! 何かこっちに向かってくるぞ!!」
部下の一人がそう言って指さす岬の向こうから大きな帆の無い黒い船が数隻一気にこちらに向かってきている。
「出やがったか! おい、浮きと網を海に振り投げろ!!」
俺の叫びに小舟に積んでいた浮きと網が一斉に海に投げ入れられる。
その間にもガレントのあの鉄の船はどんどんとこちらに向かってくる。
魔術師たちが遠方攻撃魔法を始めるが、鉄で出来た船体にはびくともしない。
逆にあちらから放たれる攻撃魔法でこちらの船は次々と沈んで行く。
ガレントの鉄の船はその猛威を振るいながら俺たちの小舟に突っ込んでくる。
大型船でしかも鉄で出来た船体。
こんな木製の小舟ではすぐにやられてしまう。
海に投げ出された仲間たちを救い上げながら俺たちは大声で叫ぶ。
「撤退だ! 逃げろ!! このままでは沈められるだけだ!!」
既にガレントの鉄の船は本陣の大型船にも向かっている。
あそこにはこちらの「鋼鉄の鎧騎士」や「巨人」が乗っている。
このままでは!
ががががががぁっ!
しかし俺たちの小舟を沈めまくっているガレントの船に異常が起きた。
あれだけ高速で動いていたのがいきなり失速を始めとうとうその動きを止めた。
本陣に向かっていたガレントの船にも同じ事が起こり始めている。
「やったか!?」
どうやら網と鎖が上手くスクリューに絡み付いたようだ。
ガレントの鉄の船はその場で動きを止め搭乗している兵士たちは慌てている様だ。
「好機だ! 奴らの船に乗り込め!!」
バッカス隊長がいきなりそう号令をかける。
「バッカス隊長! しかし今は兵たちの救出が先では!?」
「今叩かなければ同じ手は二度と効かん! この好機を逃すな!!」
隊長の言う事はもっともだが、仲間を放っとくわけにもいかない。
俺は舌打ちをしながら海に投げ出された連中に言う。
「鎧を脱げ! 沈むぞ!! ここからならばサボの港町が近い! 泳いで生き延びろ!!」
そう言いながらガレントの船に鍵爪の付いたロープを投げつけ乗り込んでいく。
しかしその間ガレント側の攻撃がほとんだ来ない。
普通取り付かれたらそれを阻止しようと何らかの攻撃が来るはずだがそれがほとんどない。
俺たちは次々とガレントの船に乗り込んでいく。
そして驚く。
船に乗っている兵士の数がやたらと少ない。
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