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第十八章
18-21冒険者
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18-21冒険者
「バティックとカルロスですの?」
「はい、エルハイミ様、あのお二人は、カルロス様は今何処にいるのでしょう?」
実家に戻り夕食時にユミナちゃんが給仕してくれながらそんな事を聞いて来た。
うーん、あの二人が何処へ旅立ったかはあたしは知らない。
仕方なしにママンに聞いてみる。
「お母様、バティックとカルロスは何処へ旅立ったか知りませんの?」
「あらあらあら~、あの二人はあの後すぐに荷物をまとめファーナ神殿へ行ってしまったからその後の足取りは分からないわねぇ~」
コクとセキに料理を進めながらママンは首をかしげる。
ママン、少しは心配してあげてよ!
あたしは密かに心の中でそう告げる。
しかし既にママンはコクとセキの世話をする事に大忙しだ。
あたしは仕方無しに後で冒険者ギルドに確認する事とした。
* * * * *
「ユーベルトにも冒険者ギルドあったんだ?」
「そりゃぁこの規模の街にギルドが無い方がおかしいですよ、ね、お姉さま!」
「しかしお母様、あの二人は冒険等と言っていますが大丈夫なのでしょうか?」
翌日ユーベルトの冒険者ギルドに向かいながらシェルは街をきょろきょろと見ている。
イオマも自分の冒険者カードを取り出して久しぶりにそれを磨きながら光にかざす。
コクもセキもあたしの横を歩いているけどその後ろにクロさんやクロエさん、そしてショーゴさんも一緒なので結構な所帯となっている。
「ねぇねぇ、エルハイミ、あれってカード?」
マリアに言われ見れば酒場の軒先でカードゲームをしているおっちゃんたち。
そう言えば以前にカードゲームを作って教えていたけどどうやらこれも街の産業として一般に出回ってしまったらしい。
「この街は豊かになったようだな、昼間から酒を飲んでいられるとはな、主よ」
うーん、確かに以前よりは街は潤っているだろう。
あたしの知る限りパパンの代になってからマシンドールのパーツ作りやボードゲーム、そしてカードゲームなんかも街の産業と化している。
そしてそれらは一般庶民にまで浸透して行って今ではご覧の通りここユーベルトでは日常的な光景になりつつある。
そんな風景を見ながらあたしは冒険者ギルドに入って行く。
何処にでも有るような作りの冒険者ギルド。
広間はまだ午前と言う事も有り結構な数の冒険者がいる。
あたしは依頼カウンターに行って座る。
「いらしゃいませ、当冒険者ギルドにどのようなご用件でしょうか?」
受付嬢が型通りににこやかに挨拶をしてくる。
あたしは小袋を差し出し依頼内容を言う。
「うちの弟二人の居場所が知りたいのですわ。それと今までにどのような依頼を受けて来たか知りたいですわ」
そう言ってにっこりと笑う。
すると受付嬢の後ろから慌てておっさんが飛んでくる。
「これはこれはハミルトン嬢ではありませぬか! おい、お前。ここは良いからすぐに応接間にお通ししろ!」
受付嬢はそのおっちゃんに言われ驚きもう一度あたしを見る。
そして「あっ!」とか言って深々と頭を下げる。
「申し訳ございません、ハミルトン嬢とは気付かず失礼いたしました! すぐに応接間にお通しします!」
慌ててそう言いながらあたしたちを応接間に連れて行く。
別にそんなにかしこまらなくてもいいのだけど、ユーベルトにいる限りはそうもいかないかぁ。
あたしは軽いため息をついてから応接間に行くのだった。
* * *
「先ほどは失礼いたしました、エルハイミ様」
応接でお茶を出してもらっていると先ほどのおっさんが扉を叩き入って来た。
「私このユーベルト冒険者ギルドマスターをしておりますチオートと申します。どうぞお見知り置きを」
そう言って深々と頭を下げる。
「初めましてですわ、チオート様。前任のフジラス様は今はですわ?」
「フジラスは現在ガルザイルにおります。元気にあちらで仕事そしておりますよ」
そう言ってチオートさんはソファーの向かいに座る。
「して、ハミルトン嬢が冒険者ギルドにどのようなご用件で?」
「うちの弟二人が冒険者ギルドに登録して冒険者をしているはずですわ。あの二人が今どこにいて今までにどんな依頼をこなしてきたか気になって調べたいのですわ」
あたしがにっこりとそう言うとチオートさんはほっとしたような顔をして笑い出した。
「ははははっ、流石姉君ですな。弟君がご心配ですか?」
「ええ、まあそんな所ですわ。それでこれは依頼料ですわ、ここ二、三日中に調べられましてですわ?」
「いやいや、その様な依頼料は受け取らずとも、お二方の事はすぐにでもお調べいたします。今は多分ガルザイルかユエナの街にいると思われますがな」
あらま、意外な所へ行ってるのね?
まあ冒険者になってまだ数ヵ月、あまり無理な依頼はしないだろう。
「時にエルハイミ様はしばらくこのユーベルトにご滞在なさりますかな?」
「残念ながらもう数日でここを発つ予定ですわ」
あたしがそう言うとチオートさんは言いにくそうに話し始める。
「実はハミルトン伯爵様にもお願いをしている事ですが、最近こユーベルトに新手の新興宗教が出来つつありましてな。その、問題は無いとは思うのですが女性を中心にやたらと信者が増えつつありましてですな‥‥‥」
「新興宗教ですの?」
まさかジュメルか?
しかしボーンズ神父は倒したし、メル教祖たちも「悪魔王ヨハネス」に吸収され悪魔と融合してしまったはず。
あたしはややも緊張してその話を詳しく聞く事とした。
「一体どんな新興宗教というのですの?」
「はい、それが‥‥‥」
チオートさんは言い淀みながらあたしをちらちらと見る。
そして意を決したように言い始める。
「実は、教祖様らしき人物は明確にいないのですが、やたらとその界隈では有名な方が神としてまつられておりまして‥‥‥」
そう言いながら少し緊張した趣きで唾を飲む。
「『育乳教』または『エルハイミ教』と名乗っております‥‥‥」
「ぶっ!!!?」
思わずお茶を吐き出してしまった。
勿論すんでの所でチオートさんにはかからない様にしたけど盛大に吹いてしまった。
「あ、すみません、悪気があってでは無いのです。ですから私の胸を大きくしないでください!!」
「誰が男性の胸を大きく出来ますかですわ!!」
「いえ、噂では遠い東の国の小国の王が犠牲に‥‥‥ はっ!? い、いえ、これは噂です! 私が言ったのではありません!!」
額に脂汗をだらだらと流しながら釈明する。
いや、あたしがそんな男性の胸を‥‥‥
ジマの国、ミナンテさん‥‥‥
いや、あれは誤解よ!
作ってあげた鎧の胸に魔晶石をはめ込むために厚めに作ったから確かに胸が大きくなったように見えるけど‥‥‥
と、ふとある事が気になった。
「あ、あの、お父様には既にそのお話をしたのですわよね?」
「はい、ハミルトン嬢が関わっているとは最初信じていなかったのですがやたらとそう言った情報が出回り、『エルハイミ教』にすがれば子宝に恵まれるとか脱貧乳は確実だとか言われておりまして‥‥‥」
なにそれっ!?
「既にその勢力は王都ガルザイルにまで響き渡っておりまして、その為今次ハミルトン伯爵は王城へ行かれたと聞いております」
はうっ!?
ま、まさかそんな事でお城まで行っているの!?
あたしは頬に一筋の汗を流す。
「と、とにかく私はそんな宗教を立ち上げた記憶もつもりもありませんわ! これは誤解ですわ!!」
「は、はぁ‥‥‥」
なんとなく納得がいっていないようなチオートさん。
それでもそれ以上何かを言う雰囲気は無い。
そしてなんとなくあたしから視線を外す。
目と目を合わそうとしない。
後ろでシェルたちが笑っているけどイオマだけは目を輝かせうんうん唸っている。
いや、確かにイオマの胸は大きくするの手伝ったけど誰でも彼でも手伝ったりしてるわけじゃない。
それにあれはあくまでも成長期の補助であって、意図的にどうこう出来るとは思えない。
あたしは大きなため息をついてからバティックとカルロスの事をお願いしてから冒険者ギルドを後にした。
「流石お姉さま! 既に神として崇められていますか!! 確かにお姉さまのおかげでお姉さまのお顔をはさめるまで大きくなりましたし!」
「イオマ、お願いですから今はその事に触れないでですわ‥‥‥」
あたしは遠く王都ガルザイルに呼び出し喰らったパパンを思うのだった。
‥‥‥面倒になる前に、パパンが戻る前に出発しようっと!!
「バティックとカルロスですの?」
「はい、エルハイミ様、あのお二人は、カルロス様は今何処にいるのでしょう?」
実家に戻り夕食時にユミナちゃんが給仕してくれながらそんな事を聞いて来た。
うーん、あの二人が何処へ旅立ったかはあたしは知らない。
仕方なしにママンに聞いてみる。
「お母様、バティックとカルロスは何処へ旅立ったか知りませんの?」
「あらあらあら~、あの二人はあの後すぐに荷物をまとめファーナ神殿へ行ってしまったからその後の足取りは分からないわねぇ~」
コクとセキに料理を進めながらママンは首をかしげる。
ママン、少しは心配してあげてよ!
あたしは密かに心の中でそう告げる。
しかし既にママンはコクとセキの世話をする事に大忙しだ。
あたしは仕方無しに後で冒険者ギルドに確認する事とした。
* * * * *
「ユーベルトにも冒険者ギルドあったんだ?」
「そりゃぁこの規模の街にギルドが無い方がおかしいですよ、ね、お姉さま!」
「しかしお母様、あの二人は冒険等と言っていますが大丈夫なのでしょうか?」
翌日ユーベルトの冒険者ギルドに向かいながらシェルは街をきょろきょろと見ている。
イオマも自分の冒険者カードを取り出して久しぶりにそれを磨きながら光にかざす。
コクもセキもあたしの横を歩いているけどその後ろにクロさんやクロエさん、そしてショーゴさんも一緒なので結構な所帯となっている。
「ねぇねぇ、エルハイミ、あれってカード?」
マリアに言われ見れば酒場の軒先でカードゲームをしているおっちゃんたち。
そう言えば以前にカードゲームを作って教えていたけどどうやらこれも街の産業として一般に出回ってしまったらしい。
「この街は豊かになったようだな、昼間から酒を飲んでいられるとはな、主よ」
うーん、確かに以前よりは街は潤っているだろう。
あたしの知る限りパパンの代になってからマシンドールのパーツ作りやボードゲーム、そしてカードゲームなんかも街の産業と化している。
そしてそれらは一般庶民にまで浸透して行って今ではご覧の通りここユーベルトでは日常的な光景になりつつある。
そんな風景を見ながらあたしは冒険者ギルドに入って行く。
何処にでも有るような作りの冒険者ギルド。
広間はまだ午前と言う事も有り結構な数の冒険者がいる。
あたしは依頼カウンターに行って座る。
「いらしゃいませ、当冒険者ギルドにどのようなご用件でしょうか?」
受付嬢が型通りににこやかに挨拶をしてくる。
あたしは小袋を差し出し依頼内容を言う。
「うちの弟二人の居場所が知りたいのですわ。それと今までにどのような依頼を受けて来たか知りたいですわ」
そう言ってにっこりと笑う。
すると受付嬢の後ろから慌てておっさんが飛んでくる。
「これはこれはハミルトン嬢ではありませぬか! おい、お前。ここは良いからすぐに応接間にお通ししろ!」
受付嬢はそのおっちゃんに言われ驚きもう一度あたしを見る。
そして「あっ!」とか言って深々と頭を下げる。
「申し訳ございません、ハミルトン嬢とは気付かず失礼いたしました! すぐに応接間にお通しします!」
慌ててそう言いながらあたしたちを応接間に連れて行く。
別にそんなにかしこまらなくてもいいのだけど、ユーベルトにいる限りはそうもいかないかぁ。
あたしは軽いため息をついてから応接間に行くのだった。
* * *
「先ほどは失礼いたしました、エルハイミ様」
応接でお茶を出してもらっていると先ほどのおっさんが扉を叩き入って来た。
「私このユーベルト冒険者ギルドマスターをしておりますチオートと申します。どうぞお見知り置きを」
そう言って深々と頭を下げる。
「初めましてですわ、チオート様。前任のフジラス様は今はですわ?」
「フジラスは現在ガルザイルにおります。元気にあちらで仕事そしておりますよ」
そう言ってチオートさんはソファーの向かいに座る。
「して、ハミルトン嬢が冒険者ギルドにどのようなご用件で?」
「うちの弟二人が冒険者ギルドに登録して冒険者をしているはずですわ。あの二人が今どこにいて今までにどんな依頼をこなしてきたか気になって調べたいのですわ」
あたしがにっこりとそう言うとチオートさんはほっとしたような顔をして笑い出した。
「ははははっ、流石姉君ですな。弟君がご心配ですか?」
「ええ、まあそんな所ですわ。それでこれは依頼料ですわ、ここ二、三日中に調べられましてですわ?」
「いやいや、その様な依頼料は受け取らずとも、お二方の事はすぐにでもお調べいたします。今は多分ガルザイルかユエナの街にいると思われますがな」
あらま、意外な所へ行ってるのね?
まあ冒険者になってまだ数ヵ月、あまり無理な依頼はしないだろう。
「時にエルハイミ様はしばらくこのユーベルトにご滞在なさりますかな?」
「残念ながらもう数日でここを発つ予定ですわ」
あたしがそう言うとチオートさんは言いにくそうに話し始める。
「実はハミルトン伯爵様にもお願いをしている事ですが、最近こユーベルトに新手の新興宗教が出来つつありましてな。その、問題は無いとは思うのですが女性を中心にやたらと信者が増えつつありましてですな‥‥‥」
「新興宗教ですの?」
まさかジュメルか?
しかしボーンズ神父は倒したし、メル教祖たちも「悪魔王ヨハネス」に吸収され悪魔と融合してしまったはず。
あたしはややも緊張してその話を詳しく聞く事とした。
「一体どんな新興宗教というのですの?」
「はい、それが‥‥‥」
チオートさんは言い淀みながらあたしをちらちらと見る。
そして意を決したように言い始める。
「実は、教祖様らしき人物は明確にいないのですが、やたらとその界隈では有名な方が神としてまつられておりまして‥‥‥」
そう言いながら少し緊張した趣きで唾を飲む。
「『育乳教』または『エルハイミ教』と名乗っております‥‥‥」
「ぶっ!!!?」
思わずお茶を吐き出してしまった。
勿論すんでの所でチオートさんにはかからない様にしたけど盛大に吹いてしまった。
「あ、すみません、悪気があってでは無いのです。ですから私の胸を大きくしないでください!!」
「誰が男性の胸を大きく出来ますかですわ!!」
「いえ、噂では遠い東の国の小国の王が犠牲に‥‥‥ はっ!? い、いえ、これは噂です! 私が言ったのではありません!!」
額に脂汗をだらだらと流しながら釈明する。
いや、あたしがそんな男性の胸を‥‥‥
ジマの国、ミナンテさん‥‥‥
いや、あれは誤解よ!
作ってあげた鎧の胸に魔晶石をはめ込むために厚めに作ったから確かに胸が大きくなったように見えるけど‥‥‥
と、ふとある事が気になった。
「あ、あの、お父様には既にそのお話をしたのですわよね?」
「はい、ハミルトン嬢が関わっているとは最初信じていなかったのですがやたらとそう言った情報が出回り、『エルハイミ教』にすがれば子宝に恵まれるとか脱貧乳は確実だとか言われておりまして‥‥‥」
なにそれっ!?
「既にその勢力は王都ガルザイルにまで響き渡っておりまして、その為今次ハミルトン伯爵は王城へ行かれたと聞いております」
はうっ!?
ま、まさかそんな事でお城まで行っているの!?
あたしは頬に一筋の汗を流す。
「と、とにかく私はそんな宗教を立ち上げた記憶もつもりもありませんわ! これは誤解ですわ!!」
「は、はぁ‥‥‥」
なんとなく納得がいっていないようなチオートさん。
それでもそれ以上何かを言う雰囲気は無い。
そしてなんとなくあたしから視線を外す。
目と目を合わそうとしない。
後ろでシェルたちが笑っているけどイオマだけは目を輝かせうんうん唸っている。
いや、確かにイオマの胸は大きくするの手伝ったけど誰でも彼でも手伝ったりしてるわけじゃない。
それにあれはあくまでも成長期の補助であって、意図的にどうこう出来るとは思えない。
あたしは大きなため息をついてからバティックとカルロスの事をお願いしてから冒険者ギルドを後にした。
「流石お姉さま! 既に神として崇められていますか!! 確かにお姉さまのおかげでお姉さまのお顔をはさめるまで大きくなりましたし!」
「イオマ、お願いですから今はその事に触れないでですわ‥‥‥」
あたしは遠く王都ガルザイルに呼び出し喰らったパパンを思うのだった。
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