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エピローグ
エピローグ 祭りの後デース
しおりを挟むはぁ、日本良かったなぁ~。
私リンダ・アンダーソンは帰りの飛行機に乗りながら日本での思い出に浸っていた。
たった一ヵ月だったけどもの凄く楽しかった。
そして由紀恵や友也と言う大切な家族も出来た。
紫乃や静恵、かなめに紗江たちともいろいろとして楽しかった。
あ、何て言ったっけ?
下僕その一の何とかってのも面白い人だった。
友也の親友だって言ってたけど本当だろうか?
思い出し笑いでニマニマとしてしまう。
パースに戻ったらお父さんやお母さんにも、友達にもいろいろと話してやろう。
私はもう窓から見えなくなった日本の方を見ながら又思い出し笑いをするのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「リンダ・アンダーソン、今日来てもらったのは桜川東高校からのこの連絡についてですが‥‥‥」
「はい? 先生どうかしましたか?」
「あなた何やってたんですか? 交換学生として留学していてもこの点数ですとそのままこちらの高校の成績として加算されますよ? これでは留年になってしまいますよ!?」
「え”っ!?」
先生にそう言われ思わず固まる私。
勿論一緒に来ているお父さんも同じだった。
パースに戻ってから約ひと月弱。
乾燥が強く涼しい季節で過しやすく来年度の高校二年生の準備をしている最中に呼び出しをされた。
「決まりでは留学中の学力テストの点数でこちらに不在中の分は補填する事になっていますが、違う国の学力テストとは言え最低ラインを超えなければこちらでも進学を認める訳にはいきません」
「え、ええぇとぉ‥‥‥」
私は思わず先生とお父さんを見比べてしまう。
黙って聞いていたお父さんは徐々にこめかみに血管が浮き始めていた。
一応私の成績はここパースでは中の上。
進学するには本来何ら問題は無かった。
しかし、日本での試験結果がそのままこちらの学校で適用されるとは‥‥‥
「せ、先生! 何とかならんのですか!?」
お父さんは重い口を開きそう先生に聞く。
「既に高校一年生としてはこちらでは終わりですが、この成績は残ってしまいます。残念ですがこちらではもう一度一年生をしてもらう事になります」
「そ、そこを何とか!!」
拝み倒すお父さんを見ながら私も先生に頼み込む。
「何か方法は無いのですか!? こちらで追試でも何でも受けますから!!」
「う~ん、姉妹校で出てしまった結果ですからね‥‥‥ ああ、そうだ。あちらの高校は四月始まりの三月終わり。まだ高校一年生としては時間がありますね? こちらにもらった壊滅的な結果は覆すことが出来ませんがあちらの高校で一年生の過程を終了できればこちらでも一年生としての課程を修了した事になりますね。しかしそうなると‥‥‥」
先生は私とお父さんを見る。
「リンダ‥‥‥ アンダーソン牧場の跡取り娘が高校を留年した何て周りに絶対に言えない。こうなったら‥‥‥」
「ちょうど今秋からの長期留学生プログラムがありますね? 受付はまだやってます」
キラーん!
お父さんと先生の目が光る。
「良いだろう、金は出す。しかし絶対に留年は認められない!」
「そうですね、私の教え子でこの二十年間留年を出さないのが自慢でしたからね!」
ざっと立ち上がる二人。
そして私を見下ろして鬼のような形相で言い放つ。
「リンダ! 日本に行って進学して来い!!」
「リンダ・アンダーソンさん! すぐに手続きに入ります!!」
「はっ? えっ? え、ええっぇ!!!?」
驚く私を他所に先生とお父さんはすぐに手続きに入ると言い出したのだった。
―― 日本長澤家 ――
「あれ? お母さん、そのお肉って何?」
「ああ、珍しくラム肉の良いのが手に入ったのよ。今晩は腕によりをかけてお料理するからね!」
ラム肉って羊よね?
太らないお肉って言われてて最近は近所のスーパーでも売っている。
でも今お母さんが捌き始めているのは骨ごとのお肉。
一体‥‥‥
リビングから見える台所のお母さんを見てそんな事を考えていたらお兄ちゃんが駆け込んできた。
「ああ、由紀恵! 大変だリンダちゃんから今チャットが入ってるんだけどな!」
「また何か変な事でも思いついたかあの娘は? はいはい、今行きますよ~」
私はため息をつきながら口元はにやけお兄ちゃんの部屋のパソコンに向かうのだった。
******************************************
<あとがき>
まずは「リンダ・りんだ・LINDA!~ 私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?アフターストーリー ~」にここまでお付き合い頂きありがとうございました。
本作品は「私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?」のアフターストーリーとなっておりましたが、何処かの誰かの留学経験を使わせていただきサブ主人公のリンダをでっちあげ日本での主人公由紀恵たちの後日談的な話で始めたのですが‥‥‥
ここで言っておきます。
登場人物は全て架空の人物で決してオーストラリアにいるパースの娘さんがモデルではありません。
よし、断言したぞ!
と言う事でへんてこ外人は架空の存在です。
そして高校生になったのでこちらでは前作に比べ大幅にピンク色が強くなっています。
勿論運営さんに「めっ!」されない様にしておりますので、その辺のドタバタも楽しんで頂ければ幸いです。
さて、この「私はお兄ちゃんを~」シリーズはこれにて終了となります。
それでは皆様、こんな物語に長々とお付き合い頂きありがとうございました!
またどこかで、他の物語でお会いできますように!
みさきR&みさきS「読んで頂きありがとうございました!!」
さいとう みさき
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