【R18】吾輩は気ままな猫である。〜気がついたら猫でしたが、とても悪くないです〜

17

執務室で仕事をしていると、バタバタとメイドがやってきて、騎士団長............この家の長男であり、俺の兄さんが帰ってきたことを告げた。そして同時に........カリーに絡んでいるとも。


なんでこう脳筋かなぁ兄さんは！！！！まずは次男とはいえ辺境伯である俺に挨拶に来るだろうが！！！！！！


次男である自分が辺境伯となり、長男を騎士団長とした、言わば分業しているこの領は国の中でも特殊だ。そう。長男は脳筋なのだ。執務室で書類仕事など30分と持たない。だからこそ自分がその仕事を請け負っているのだが.....。


脳筋はとことんまで脳筋である。あぁ、カリーに変なこと言わないでくれよ........！！！












「おーーぅ。弟よ。久しぶりだなぁ。」

「久しぶりだなぁ。じゃないですよ兄さん！！！今日は遠征(※訓練)だったんじゃないんですか！！？！」

「ん？んーー。なんかあっちの天気が悪いみたいでなぁ。延期になった。」

「そ、そうですか.....。」


兄さんに荒らされ髪がふわふわしているカリーと、ゲラゲラ笑っている兄さんの間に割り込む。カリーがこっちをみて嬉しそうにしていたので、頭を撫でてやる。すりりと頭を押し付けてくるのが可愛い。


「ふーーーん？お前ら、ヤったか？」


そんな幸せな瞬間をぶち壊していくのがこの男だ。


「なっ、なぁ！！？！何言ってるんですか兄さん！！？！！？！！」

「カーーーーーーッ！！ヘタれたなぁ？このヘタれぇ。なぁ、ガキンチョ。お前はお前のご主人好きかー？」


ドクンッ

心臓から大きな音が鳴る。自分じゃ聞けない、でも1番聞きたい、その質問。





「........うん、好き。俺、ご主人、大好き！！」

「おーおー。それは交尾してもいい相手に対する好きか？」

「お、おい！！！」


好きと言われて安心した。本当に。心の底から。

その緊張から解放されてすぐにまた変なことを聞き出す脳筋バカ。やめろ！！！それ以上はまだいいだろう！！！





「うん！！！」












........................は？？？？？









「ご主人の匂いも、あったかいのも好き。安心するし、ずっと一緒にいたいと思う。............ご主人な、俺がはつじょう？した時から、俺と離れようとするんだ。俺、もっとくっついていたいのに。」



交尾してもいい........？好き................？



「か、カリー................................」


頭がぐちゃぐちゃになった俺は、兄が何やら爆笑しているのも無視して、そっとカリーを抱き抱え、寝室に走った。



2人になって、色々話す必要がある！！！！！！！