【R18】吾輩は気ままな猫である。〜気がついたら猫でしたが、とても悪くないです〜

しゅ

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あれから3日。いまだカリーは目を覚まさない。




薬の製作者である薬師を締め上げ.....ゲフンゲフン。.............問い詰めたが、副作用が人によって本当に様々であること、それも猫に投与した場合に起こることなどわかるはずもなく。解毒薬も薬がよくわからないから作れない。


カリーの自己回復の力に頼る他なかった。
水を少しずつ口に含ませて、脱水にならないようにするしか、俺に出来ることは、ない。



心配で心配で、発狂してしまいたいくらいの心境なのに。本当にそれどころじゃないのに、仕事もなくなってくれない。



あまり動かすのも....と、今カリーは執務室の隣にある、寝室のベッドに寝かせている。



温かい重さがあったはずの膝は、今は軽くて、寒い。




あぁ、カリー.........いかないでくれ。危険なものをカリーに近づけてしまった俺が悪かった。またあの可愛い顔を俺にみせてくれ............









┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈









パチリ



目を開けたらすぐに、ご主人といつも寝ている、寝床の天井が目に入った。



俺................あー....そうだ。キラキラをつついたらキラキラが倒れてきて........キラキラに入ってた苦いが口に入ったら急に眠くなっちゃったんだ。



........あれからどのくらい寝てたんだろ。



喉も乾いているし、お腹もとても空いている。今俺は大の字で寝ているが、寝ていてもわかるくらい、いや、引くくらいお腹の音が鳴っているのがわかる。








「お腹減ったなぁ。」








魚たべた........................あん???????





「え???」





聞き覚えのある鳴き声じゃないことに驚き、思わず飛び起きた。すぐに下を見ると、人間の前脚と、人間の後脚がみえる。............よく見る人間の、................の俺が持っていた身体と、今の俺の身体は同じものになっていた。




「え、えーーーーーー!!!!!!!!え!!!嘘!!俺、人間になってる!!!うわぁ!!!なんで!?!?ご、ご、ご................」





ご主人ーーーーーーーーーー!!!!!!!











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