【本編完結】朝起きたら悪役令息になっていた俺についての話。

追加話(⑤ルート後の話)

後日談Part1・2

呼ばれた方に振り返ると、青の髪、そして紫の瞳の男子生徒がクールに微笑を浮かべながら立っていた。(あ、もちろんイケメンだよ。ムカつくね。)


3人から口酸っぱく、「1人で出歩かない！」って言われてた僕。百里川の事があったから気をつけてたけど、さすがに売店くらいはいいよね.....？すぐそこだしダッシュで行けばいいよね......？最近そういう視線感じないし！！よし！！と思って小走りで売店に向かった3分後でした。



これが俊太の言う『フラグ』ってやつ！？！？やばい！！3人に怒られる！！！！！っていうか僕君のこと知らないのになんで僕の名前知ってるの！



3人からの『おしおき』に怯えつつも、3人といない時は常時発動している障壁バリアは強化しておいた。



ｷｨ.......ﾝ



「ふーん？障壁バリア？そんな警戒しないでよ。悲しいなぁ。........まぁ、猫みたいで可愛いけどね。」

「だ、誰？なんで僕を知ってるの？」


失礼にならない程度に臨戦態勢をとった僕。それに対してぽかんとした顔の少年。


あ、あれ？


「え、いや逆にこの学園で君を知らない人いないと思うけど。」

「え！！！？？」


僕を知らない人がいない！！！？？僕はクラスメイトと担当の先生、高位の家の令息以外知らないのに！！？事件も起こさ..........百里川か.........ッ！！！！！



ｷﾞﾘｨ....っと百里川にヘイトを送っていると


「.........うん。あの3人が常に君のそばにいる理由がわかったよ。言っとくけど百里川のせいではないからね。」


なんで僕の考えてることがわかったの。口に出てた？


「口には出てないよ。強いて言うなら顔に出てるかな。」


『目は口ほどに物を言う』ってやつかぁ！！！！！昔から風磨に「悠陽は思ってること全部顔に出るよね。」って言われてたもんなぁ.........。でも顔だけでほぼ会話できてるのすごくない？


「........王子様で騎士ナイトな彼等が可哀想だから教えるけど、悠陽くんが有名なのは君が可愛いのが原因だよ。学園に非公式のファンクラブがあるくらいだからね？」


ふぁんくらぶ？


「ふふ、現実逃避しないで？笑 嘘ついてないよ、俺。クルクル変わる表情と、仕草が可愛いって隠し撮り写真まで出回ってるらしいし.......。比賀が回収してるみたいだけど、全部は厳しいみたいだね。」


かくしどり.....................？


「それでさ？相談なんだけど........」

「............けん.......」

「ん？」

「『肖像権』の侵害だあ！！！！！」



俊太が叫んでる。隠し撮りダメ絶対！！！！！！誰であってもダメ！！！！俊太の時に、僕、とっても嫌な思いをしたことがあるんだ。

写真をとる時は「写真とってもいいですか？」SNSにアップする時は「これSNSに上げても大丈夫ですか？」2回の確認が大事！！！！！出回ってるって事は金銭の譲受があるでしょう！！！？？ずるい！！！！僕許可してないし、とられてるのは僕なのに一銭も入ってない！！！！お菓子くらいくれたっていいじゃんか！！！！！


「隠し撮り断固反対！！！！！勝手にとって売ってるやつも、写真買ったやつもだいっきらーーーーーい！！！！！！」


「怒るとこ、そこ？」って声が聞こえた気がするけど知らない！！！言ってくれたら一緒にとるもん！！！写真と名前だけ出回ってるの気持ち悪いし、一緒に写真とって仲良くなれるならそっちの方がいいじゃん！！どうせファンクラブって言っても廊下で視線くれてた人くらいだろうし、写真だって数枚だろうけど.......。



そんなことを名前も知らない目の前の男子生徒にベラベラ喋った僕。「あ～..........やばいね、これ。ちょっと俺退散するわ。逆鱗に触れそう。........もう遅い気がするけど.........。」って言いながら走り去って行ったけど、結局用件は何だったの？



.......まぁ、いいか。



チョコ ♪ チョコ ♪ ち・よ・こ・れ・い・と！






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――翌日の朝――




「..........な、何これ？」

「「「はーーーーーーーーーー.........。」」」


なんだか騒がしい僕の教室クラスには行列が。そして揃って溜め息をつく3人。


「悠陽きゅんが隠し撮り嫌だって叫んでたんでしょ？あと、写真くらい一緒にとるって！本当に優しいよね......天使.......。」

「売ってた奴も買ってた奴も悠陽くんに『大っ嫌い』って言われて発狂してたもんな笑」

「高級お菓子よし！」

「俺、いいカメラ買っちゃった！」


そんな話をしているのが聞こえる。え.......？僕あの青の髪の人にしかその話してないよ.......？




そして冒頭に戻るのである.......。