【本編完結】朝起きたら悪役令息になっていた俺についての話。

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はろー！悠陽です！なんだかんだで11歳になりました。歳をとるのははやいですね。ｳﾝｳﾝ



適性の儀の後、帰宅した僕はお母様とお兄様にむぎゅむぎゅと抱きしめられ、3属性にスキルまで頂いたことをそれはそれは褒められ、喜んでくれた。


なんだかお父様がしょぼくれていたし、その後2人がお父様を叱っていた気がしたけど、疲れで寝ちゃったからよく覚えていない。



適性の儀の後からは魔法のお勉強やマナーなど、家庭教師の先生を招いて沢山勉強しています。(ｷﾘｯ)



魔法は楽しいんだけど........


マナー、僕、吐くかと思った.......。


俊太の方だと思うんだけど、『げぇ！？そんなこと言わなきゃいけないの！？それなんの順番！？えっぐ！？』って.........どうしても思っちゃうんだよね........。


華本学園は名家の令息達が集まっているから、色々そういうの厳しいみたい........。ぴえん........。






「いいですか？悠陽様。悠陽様は次男ですから男の人を好きになっても大丈夫です。ですが、長男の方をお相手にしては駄目ですよ。長男の方はお家の血を繋ぐために女の人と結ばれなければなりません。」


あ、長男以外が攻略対象ってそういうことだったの。


「はい！先生質問です。僕がもし、男の人を好きになって、両思いになったらその人と結婚できるのでしょうか？」

「はい。出来ますよ。そこは権利として決まっています。........まぁ、家によっては長男が男しか愛せないから次男が継ぐ、ということもあるそうですが.......」


ほーーん。そこのとこは緩いのか。


「僕は女の人とも結婚できますよね？」

「えぇ、勿論です。自由恋愛という考えでよろしいですよ。」


なるほど。僕は出来れば可愛い女の子をお嫁さんにしたいな！！
.........とりあえず輪姦ブラックアウトルートから脱出してからだけどね。うん。







あ、風磨との中もバッチリだよ！！！


「悠陽！」

「風磨ぁ！」


ﾄﾞｰｰﾝｯ！


「飛び付くなよ.....。危ないだろ？」

「ひ、久しぶりだったから、嬉しくて......。ごめんね？怪我してない？」

「そんなヤワじゃないから大丈夫。久しぶり。元気だった？」

「元気！(ちからこぶ)」

「うん。いつも通りの華奢な腕だな。」

「そーゆー事言わない！」

「ははっ！」


風磨はたまに遊びに来てくれる。なんでかわかんないけど僕は風磨の家に行ったことないんだ。......風磨は「きて？」って言うのにね。




そうそう。風磨も長男じゃないから華本学園の攻略対象者なんだ。
攻略対象者って気づいた時はｻｰｯ、って血の気がひいたけど、風磨は風磨だなって思い直した。


どうせ攻略対象者多いしなぁって。1人と仲良いくらい別に関係ないよね、みたいな。


僕、いまだにさみしいのトラウマなんだけど、風磨はコンスタントに手紙もくれるし、会いに来てくれる。めっちゃ好き！


「んふふ～♪風磨好き～♪」

「ん～？俺も好きだよ？」


いつ頃からか風磨は自分を「俺」って言い出した。僕もそうする！って言ったんだけど、

『ダメ。悠陽は悠陽でしょ？自分を強く持たなきゃ駄目だよ。』

って真剣な顔で風磨に言われて、『わかった！』ってなっちゃって.........

結局僕は「僕」のままです。