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遙真side




悠陽は可愛い。


5歳のあどけない悠陽もまた可愛かったが、少し大きくなって可愛さがより際立つようになった。



柔らかい黒髪、うるうるな瞳はそのままに、身体が全体的に伸びてきたからだろうか?髪を伸ばせば完全に美少女だろう。



可愛い。可愛い。


そんな悠陽だが、「自分は可愛くなんてない」という。今も俺の上で足をぱたぱた遊ばせているこの愛しい子が可愛くない?


そんなわけないだろう。まわりの同い年ぐらいの子男女合わせたって悠陽ほど可愛い子はいない。


可愛いという意識がないんだ。どうせ悠陽の事だ、「親バカ、ブラコンだからか」って勝手に結論づけていそうだ。



周りにいる父上や母上、奥のメイドや執事に目線を向けたが、俺と同じような目をしていた。




こんな自分の認識が甘い子、いつ攫われてもおかしくない。


再度父上に目線を向け『無事に帰ってきてくださいよ』という圧をかけた。






今日は誕生月が同じ子供達が全員くるからな。変なのに目をつけられなければいいんだが........。




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