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40話
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「殿下……」
「一体どこから嗅ぎつけてきたんだ……せっかくの楽しい気分が台無しじゃないか。」
それはこっちのセリフだ。そう言いたい気持ちを我慢する。既に、ヴィルヘルムはアリアへの嫌悪も、リリーへの思慕も隠そうとはしていなかった。同時に、アリアだってヴィルヘルムへの思いはとっくの昔につき果ててしまっている。
「……それは失礼致しました。それでは私はこれで。」
「……ぁ、アリア…様……」
ならばさっさといなくなってしまおう。そう思い踵を返そうとしたが、後ろから聞こえてくる捨て犬のような声に思わず視線を戻してしまった。
本人はなぜアリアのことを呼んでしまったのか理解していないのか、口を抑え呆然としている。一方隣に立つヴィルヘルムも理解できなかったのか首を傾げているのだから、ヴィノスは笑い転げるのを必死に我慢してたこ焼きを頬張っていた。
「……何かしら、リリー様。」
「い、いえ……」
名前を呼ばれた時点でヴィルヘルムからの視線は厳しくなっていた。もはや諦めに近い思いで要件を問えば、リリーは弱々しい顔をしてすごすごと下がる。
「おい。リリーがお前に何をした。どうしてそうリリーに辛く当たる?」
「辛く?私はリリー様に辛く当たった覚えなどございませんわ。」
「ならばお前は随分と人の心に鈍いんだな。そうやって何人の思いを踏みにじってきたんだ!」
アリアは改めて、こんな男に傾倒していた自分が恥ずかしくなった。意味がわからない。アリアが責められる要因が、今この現状であっただろうか。辛く当たってくるのはそっちでは無いのか。色々と詰め寄りたいけれど、何を言っても無駄なことはアリアがいちばん理解していた。
「……はぁ。」
「なんだ?またお得意の不貞腐れか。お前はそうすれば周りが何でも言う事を聞くと思っているのか?」
ヴィルヘルムの目に、一体アリアはどう写っているのだろうか。きっとそれはそれは自分勝手で高慢ちきで、最低最悪の悪女にうつっていることだろう。
「お前との婚約など、お父様が許可しなければ願い下げだったというのに……」
「ヴィ、ヴィルヘルム殿下……」
「ん?なんだい?ヴィルでいいと何度言えばわかるんだ?リリー。」
さすがに行き過ぎた発言に、リリーが止めるように声をかける。すると先程までの冷たい声とは打って変わって、まるで愛おしい子供に話しかける母親のような甘さを含んだ、けれど溺愛している恋人に向けるような酷く蠱惑的な熱を帯びた声を出すヴィルヘルム。
「……うげ、気持ちわり。お嬢、もう行こうぜ。」
「……えぇ、そうね。」
そんな変わりようについていけなくなったヴィノスがそっとアリアの袖を引く。アリアもこんな茶番を見ているつもりもないので、シラケたような目をヴィルヘルムに向け、その踵を再び返した。助けを求めるような目でアリアをみるリリーには気づいていたが、それ以上に、声をかけられた時顔を赤らめ蕩けた顔を晒したリリーにアリアは勝手にやっていてくれとしか思えなかった。
「ミーシャ。行くわよ。」
「…………はい。」
いつまでたっても動かないミーシャに、アリアが声をかける。すると、俯いたままミーシャは着いてきた。
先程までは元気だったのに、何かあったのだろうか。体調でも悪くなったのだろうか。そう思いアリアは縁日から少し離れた、ベンチの方へとやってきた。
「お嬢~俺喉乾いたからそこでなんか買ってくっけど、何飲む?」
「……甘いものは避けたいわ。コーヒーがいいかしら。」
「祭りにコーヒー売ってるとこは少なくね?俺が適当に選んできていい?」
「勝手にしなさい。」
未だに人でごったがえしている中を、ヴィノスは今日にくぐりぬけていく。人にぶつからずにあぁやって動けるのは、ヴィノスにしか出来ないだろう。
「ミーシャ、さっきから静かだけど、体調でも悪い?」
「……いえ、申し訳ございません。お嬢様…少し、そうですね、少しあれをやってきてもいいですか?」
「え?えぇ、もちろん。ここから見ているわね。」
「畏まりました。お傍をはなれる御無礼、お許しください。」
そう言ってミーシャが向かっていったのは、ボールを的に当てて、その的が倒れれば景品が貰えるような縁日の屋台だった。意外に倒れづらいのか、景品は豊富に残っていた。
「……あれってたしか、リリーが着けてた……」
「一等は本物の宝石を使った首飾り!中に写真を入れられて、唯一の思い出を飾るのに最適なアクセサリーだよ!」
その中に、綺麗な石がはめ込まれた首飾りがあった。遠目からでも、目利きを教えこまれたアリアは分かる。縁日に出すのにふさわしい安物の宝石だ。けれど確かに、宝石と呼べるものではある。
きっとあれはガーネットだろう。宝石はこの国の名産でもあるが、その中でもガーネットは比較的安価である。
「そう、リリー様はここで手に入れたのね。」
大切そうにその首飾りをつけ、殿下からの贈り物だと言ったそれを、アリアは生涯壊すことが出来なかった。何度だって壊そうとしたのに、リリーはそれだけは必死に守ろうと食い付いてきたのだ。
「店主、次は私が。」
「お、お嬢ちゃんもあの首飾りが狙いかい?頑張れよぉ、あれが1番的が小さくて重いんだ。」
ミーシャは5つのボールを渡されて、それを綺麗なフォームで振りかぶる。一体どんな結果になるのだろうか。けれどさすがに1等などは取らないだろう。そうアリアは思いながら後ろから眺める。
けれどどうだろう。ミーシャは振りかぶったその腕を容赦なく振り下ろし、目にも見えないようなスピードで、ボールが的に向かって飛んで行った。
「……へ?」
バコンっ!と明らかにボールを的に当てただけでは聞こえない音が響き、思わずアリアは目が点になる。どうやらミーシャの投げたボールは的を通り越しそのままテントの布に突っ込んで言ったらしい。
「あと、4つ。」
「ひっ!」
その時のミーシャの声は聞いた事のないような低さを持っていて、思わず悲鳴が漏れた。間違いない。ミーシャは今怒っている。それも、ヴィノスに普段噛み付くようなそんな説教じみた甘いものではなく、大切なものを傷つけられた怒りと悲しみが入り交じり、憎しみにさえ到達しようとしているほどの怒りだった。
4回、ミーシャの八つ当たりにも近いそれが鳴り響いた時、ミーシャは一等の首飾りの他にぬいぐるみやクッキー、髪飾りに祭りで使える引換券を持ってアリアの元へ戻ってきた。
「一体どこから嗅ぎつけてきたんだ……せっかくの楽しい気分が台無しじゃないか。」
それはこっちのセリフだ。そう言いたい気持ちを我慢する。既に、ヴィルヘルムはアリアへの嫌悪も、リリーへの思慕も隠そうとはしていなかった。同時に、アリアだってヴィルヘルムへの思いはとっくの昔につき果ててしまっている。
「……それは失礼致しました。それでは私はこれで。」
「……ぁ、アリア…様……」
ならばさっさといなくなってしまおう。そう思い踵を返そうとしたが、後ろから聞こえてくる捨て犬のような声に思わず視線を戻してしまった。
本人はなぜアリアのことを呼んでしまったのか理解していないのか、口を抑え呆然としている。一方隣に立つヴィルヘルムも理解できなかったのか首を傾げているのだから、ヴィノスは笑い転げるのを必死に我慢してたこ焼きを頬張っていた。
「……何かしら、リリー様。」
「い、いえ……」
名前を呼ばれた時点でヴィルヘルムからの視線は厳しくなっていた。もはや諦めに近い思いで要件を問えば、リリーは弱々しい顔をしてすごすごと下がる。
「おい。リリーがお前に何をした。どうしてそうリリーに辛く当たる?」
「辛く?私はリリー様に辛く当たった覚えなどございませんわ。」
「ならばお前は随分と人の心に鈍いんだな。そうやって何人の思いを踏みにじってきたんだ!」
アリアは改めて、こんな男に傾倒していた自分が恥ずかしくなった。意味がわからない。アリアが責められる要因が、今この現状であっただろうか。辛く当たってくるのはそっちでは無いのか。色々と詰め寄りたいけれど、何を言っても無駄なことはアリアがいちばん理解していた。
「……はぁ。」
「なんだ?またお得意の不貞腐れか。お前はそうすれば周りが何でも言う事を聞くと思っているのか?」
ヴィルヘルムの目に、一体アリアはどう写っているのだろうか。きっとそれはそれは自分勝手で高慢ちきで、最低最悪の悪女にうつっていることだろう。
「お前との婚約など、お父様が許可しなければ願い下げだったというのに……」
「ヴィ、ヴィルヘルム殿下……」
「ん?なんだい?ヴィルでいいと何度言えばわかるんだ?リリー。」
さすがに行き過ぎた発言に、リリーが止めるように声をかける。すると先程までの冷たい声とは打って変わって、まるで愛おしい子供に話しかける母親のような甘さを含んだ、けれど溺愛している恋人に向けるような酷く蠱惑的な熱を帯びた声を出すヴィルヘルム。
「……うげ、気持ちわり。お嬢、もう行こうぜ。」
「……えぇ、そうね。」
そんな変わりようについていけなくなったヴィノスがそっとアリアの袖を引く。アリアもこんな茶番を見ているつもりもないので、シラケたような目をヴィルヘルムに向け、その踵を再び返した。助けを求めるような目でアリアをみるリリーには気づいていたが、それ以上に、声をかけられた時顔を赤らめ蕩けた顔を晒したリリーにアリアは勝手にやっていてくれとしか思えなかった。
「ミーシャ。行くわよ。」
「…………はい。」
いつまでたっても動かないミーシャに、アリアが声をかける。すると、俯いたままミーシャは着いてきた。
先程までは元気だったのに、何かあったのだろうか。体調でも悪くなったのだろうか。そう思いアリアは縁日から少し離れた、ベンチの方へとやってきた。
「お嬢~俺喉乾いたからそこでなんか買ってくっけど、何飲む?」
「……甘いものは避けたいわ。コーヒーがいいかしら。」
「祭りにコーヒー売ってるとこは少なくね?俺が適当に選んできていい?」
「勝手にしなさい。」
未だに人でごったがえしている中を、ヴィノスは今日にくぐりぬけていく。人にぶつからずにあぁやって動けるのは、ヴィノスにしか出来ないだろう。
「ミーシャ、さっきから静かだけど、体調でも悪い?」
「……いえ、申し訳ございません。お嬢様…少し、そうですね、少しあれをやってきてもいいですか?」
「え?えぇ、もちろん。ここから見ているわね。」
「畏まりました。お傍をはなれる御無礼、お許しください。」
そう言ってミーシャが向かっていったのは、ボールを的に当てて、その的が倒れれば景品が貰えるような縁日の屋台だった。意外に倒れづらいのか、景品は豊富に残っていた。
「……あれってたしか、リリーが着けてた……」
「一等は本物の宝石を使った首飾り!中に写真を入れられて、唯一の思い出を飾るのに最適なアクセサリーだよ!」
その中に、綺麗な石がはめ込まれた首飾りがあった。遠目からでも、目利きを教えこまれたアリアは分かる。縁日に出すのにふさわしい安物の宝石だ。けれど確かに、宝石と呼べるものではある。
きっとあれはガーネットだろう。宝石はこの国の名産でもあるが、その中でもガーネットは比較的安価である。
「そう、リリー様はここで手に入れたのね。」
大切そうにその首飾りをつけ、殿下からの贈り物だと言ったそれを、アリアは生涯壊すことが出来なかった。何度だって壊そうとしたのに、リリーはそれだけは必死に守ろうと食い付いてきたのだ。
「店主、次は私が。」
「お、お嬢ちゃんもあの首飾りが狙いかい?頑張れよぉ、あれが1番的が小さくて重いんだ。」
ミーシャは5つのボールを渡されて、それを綺麗なフォームで振りかぶる。一体どんな結果になるのだろうか。けれどさすがに1等などは取らないだろう。そうアリアは思いながら後ろから眺める。
けれどどうだろう。ミーシャは振りかぶったその腕を容赦なく振り下ろし、目にも見えないようなスピードで、ボールが的に向かって飛んで行った。
「……へ?」
バコンっ!と明らかにボールを的に当てただけでは聞こえない音が響き、思わずアリアは目が点になる。どうやらミーシャの投げたボールは的を通り越しそのままテントの布に突っ込んで言ったらしい。
「あと、4つ。」
「ひっ!」
その時のミーシャの声は聞いた事のないような低さを持っていて、思わず悲鳴が漏れた。間違いない。ミーシャは今怒っている。それも、ヴィノスに普段噛み付くようなそんな説教じみた甘いものではなく、大切なものを傷つけられた怒りと悲しみが入り交じり、憎しみにさえ到達しようとしているほどの怒りだった。
4回、ミーシャの八つ当たりにも近いそれが鳴り響いた時、ミーシャは一等の首飾りの他にぬいぐるみやクッキー、髪飾りに祭りで使える引換券を持ってアリアの元へ戻ってきた。
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