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37話
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「……ミーシャが、あの時の子?」
「私たちがクラレンス家の管轄に置かれたきっかけもそこでしたので、当主様はそれはそれはミーシャ様を褒めてましたね。」
「言われて、見れば……?」
遥か遠いおさない時の記憶。親に可愛がられるだけ可愛がられ、まだ何も知らなかったアリアは、よく言えば子供らしい。悪く言えばワガママな子供だったはずだ。けれどそんなアリアにミーシャは惹かれ、自分の将来を捨てて奉公に来たのだった。
「ミーシャ様は幼い頃から数学の才能がおありでそれを活用したドレスデザインは今までにないもので……と、ここは違いますね。けれど、今まで仕事にしか興味のなかったミーシャ様に光を与えたのは間違いなくアリア様ですよ。」
「……そんなこと、ないと思うけれど。」
話を聞くだけだと、どこか美しい話のように思う。けれど蓋を開けるとどうだろう。その期待を裏切り彼女を解雇し、まるで幻滅されて仕方ないことをして、最後は殺された。こんな情けない自分が、アリアは改めて恥ずかしくなる。
「……すこし、外の空気を吸ってきます。」
「あぁ!お嬢様!それならば護衛を…!」
メアのそんな訴えを聞かずにアリアは店から出ていく。通りを出れば賑わう人達の群れに流されそうになってしまう。
いっその事このまま流れに身を任せて雑踏に紛れてしまえば、アリアは誰もアリアを知らない何処かに行けるのでは無いのかと思い始め、ふとその雑踏に向かい足を踏み出す。けれど、2歩目は腕を掴まれることで止められてしまった。
「逝くあてはあんのかよ。オジョーサマ?」
引き止める声は咎めるようだった。言葉とは裏腹にキョトンとした視線。右手にある串焼き肉は屋台で買ったものだろうか、けれどその長閑さとは反して逃がさないと言わんばかりに手に力が込められている。
「別に、行くあてなんてないわよ。すこし……そう、向かいのお花が気になったの。」
「ふーん。お花、ねぇ。勘弁しろよなー。お嬢が勝手な動きをすると、サボってんのバレんじゃん。ミーシャってうるせぇんだぜ?」
「そもそも、あなたが私から離れてる方が異様なのよ。」
まるで地獄に繋がれた枷のように感じた彼の手は、アリアの拙いその場しのぎで簡単に外れ声の冷たさも元の温度を取り戻す。その身を守るように掴まれていた手首を身に抱けばヴィノスはアリアの言う通りに向かいの花屋に近づく。
「で、お嬢の心を惹きつけた美しいお花はどれなんだ?」
「……なんだか言い方にいちいち感情を逆撫でしようとする意志を感じるのだけれど。」
「そんなわけないだろー?」
けれどそういった手前、ヴィノスに何らかの花を提示しなければいけない。アリアは咄嗟に目に付いた白い小ぶりな花を指さす。
「んぁ、カモミールじゃん。」
「……あなた、花の名前を知っているのね。」
「金になんねー花は覚えねーよ。あれはハーブかなんかになるつって、大量に摘んでけばパン一切れと交換してくれんだよ。」
カモミールティーとかに使われる花だ。リンゴのような香りがして、アリアも好んで飲んでいる。ハーブティーで飲むことはあったが、花を見たのは初めてだ。
小ぶりな花はあまり庭園に咲いていない。特にダリアが中心のクラレンス家ではかすみ草などは見ることがあっても、カモミールを見ることは少なかった。一応、屋敷の裏手には厨房用の田畑や園もあるが、そっちにアリアが行くことは無い。
「こんな花をしていたのね……」
「普通のやつらはこれみて素朴で可愛らしい、とかいうんだろ?俺らからしてみたらパンとの引換券だけどな。」
「まぁ確かに、ヴィノスに花を愛でる趣味はなさそうね。」
「あ、それは心外だぜお嬢。俺だって可愛いもんを愛でる心くらいあるぜ?愛ですぎていじめ倒すかもしれないけど。」
ケラケラと笑うヴィノスの言葉に信用性など全くなく、なんならば悪趣味と切り捨てそうになるアリア。しかしそれも直ぐにお嬢様!という叫びに気をそらされる。
「あぁ、良かった。まだ遠くに行ってなかったんですね……」
「メア…さ、ん。私は空気を吸いに行くとしか……」
「メアで結構です、お嬢様。いくら空気を吸いに表に出ると言っても、護衛なしで出るのはおやめ下さい。万が一があるんですよ!」
「……ごめんなさい。」
ミーシャに怒り方が似てる、と場違いなことを考えてしまう。どうやら、外に1人ででてきたアリアをおってきたらしい。動きづらそうなマーメイドスカートではきっとさぞ追いづらかっただろう。
しおしおと頭を下げれば、メアは驚いたようにアリアを見た。
「前も思いましたが、アリア様は随分とお代わりになられましたね。」
「最近、色々な人に言われます。そこまで変わった自覚は、自分には無いのですが…」
「変化というものは自分では気づきにくいものです。けれど自信に満ちあふれた貴方に相応の理性が宿ったように見えます。会話の時に視線が合うだけでもこちらは凄く安心しますよ。……いやね、なんだか説教じみた言葉になっちゃうわ。」
視線が合う、その言葉にやっとアリアが顔を上げる。じっとアリアのことを見つめるメアの瞳は子供の成長を見守る母のようだった。そういえば、前と比べてアリアはしっかりと、自分の周りにいる人を見るようになった気がする。
厄介者だったメイドは、思った以上に自分を想ってくれて、ライバルとしか思えず、向こうも自分を嫌っていると思っていれば存外そんなことは無い。人を見るとはこういうことなのだろうか。
「うわ、説教の仕方までミーシャにそっくり。あーでも、ただ怒るだけじゃねーぶんこっちのが面倒だ。」
ぼそりと呟いたのは、後ろにいるヴィノスだった。何が琴線に触れたのか、少し苦そうな顔をしながらメアのことを見て、そしてアリアの後ろに隠れるようにしてそしてそっと食べかけの串焼肉を背中に隠す。
「あらダメね。串焼肉を隠したいのなら口元のソースにも気を使わなきゃ。」
「げっ!」
「まぁ根本的に、君からかおるその美味しそうな匂いは、ミーシャにバレてしまうと思うけど。」
クスクス、と上品に笑うメアと急いで口元を拭うヴィノス。さぁ帰りますよ!というメアの声掛けに工房へ戻る時、ヴィノスが手に持つ串の行く末を思案する。いつもならば自分で食べてしまうはずなのに、今回は何を思ったのか、残りの串焼肉をアリアの口の中へと突っ込んだ。
「んっ!?」
「お嬢残り食って共犯になって。最近ミーシャに怒られすぎで面倒くさい。」
ご丁寧に串が刺さらないように横向きで突っ込んできたけれど、串焼きなんてものを食べたことの無いアリアはどう食べるのかわからずに混乱する。
文句を言おうにも叩き込まれたマナーが口に物を含んだ状態で喋る事をはばからせる。アグアグと口を動かしても口元が酷く汚れていってしまう。
「お嬢……食うの下手かよ。」
「な、なんて事をするの!驚いたじゃない!」
「えーだって串焼きの件をミーシャに怒られないためには共犯を作るしかねーじゃん。美味かったろ?」
珍しーぞ?俺が食いもん渡すなんて、という考えをしているヴィノスに対してアリアは口ごもってしまう。
正直口の中に広がる濃いソースの味は社交界の料理では無い味をしていて、これを沢山食べていればきっと胃の調子が悪くなる。そんな印象を抱かせる味だった。けれど不味くはない。初めて食べたその味を、アリアは不味いと思わなかった。
「……悪くは、なかったわ。」
「よし!なら帰りもなんか屋台によろうぜ。俺腹減った。ミーシャもお嬢が一緒なら食べるだろ。」
「……その代金は誰が払うと思っているの?」
「そりゃそんなの、お嬢にお願いしたいなー。ケチケチすんなよお嬢様。」
何となく、彼を解雇しないのか、と聞いてくるものたちの気持ちがわかった気がする。けれどアリアは、それでも彼を手放そうと思えなかった。
「私たちがクラレンス家の管轄に置かれたきっかけもそこでしたので、当主様はそれはそれはミーシャ様を褒めてましたね。」
「言われて、見れば……?」
遥か遠いおさない時の記憶。親に可愛がられるだけ可愛がられ、まだ何も知らなかったアリアは、よく言えば子供らしい。悪く言えばワガママな子供だったはずだ。けれどそんなアリアにミーシャは惹かれ、自分の将来を捨てて奉公に来たのだった。
「ミーシャ様は幼い頃から数学の才能がおありでそれを活用したドレスデザインは今までにないもので……と、ここは違いますね。けれど、今まで仕事にしか興味のなかったミーシャ様に光を与えたのは間違いなくアリア様ですよ。」
「……そんなこと、ないと思うけれど。」
話を聞くだけだと、どこか美しい話のように思う。けれど蓋を開けるとどうだろう。その期待を裏切り彼女を解雇し、まるで幻滅されて仕方ないことをして、最後は殺された。こんな情けない自分が、アリアは改めて恥ずかしくなる。
「……すこし、外の空気を吸ってきます。」
「あぁ!お嬢様!それならば護衛を…!」
メアのそんな訴えを聞かずにアリアは店から出ていく。通りを出れば賑わう人達の群れに流されそうになってしまう。
いっその事このまま流れに身を任せて雑踏に紛れてしまえば、アリアは誰もアリアを知らない何処かに行けるのでは無いのかと思い始め、ふとその雑踏に向かい足を踏み出す。けれど、2歩目は腕を掴まれることで止められてしまった。
「逝くあてはあんのかよ。オジョーサマ?」
引き止める声は咎めるようだった。言葉とは裏腹にキョトンとした視線。右手にある串焼き肉は屋台で買ったものだろうか、けれどその長閑さとは反して逃がさないと言わんばかりに手に力が込められている。
「別に、行くあてなんてないわよ。すこし……そう、向かいのお花が気になったの。」
「ふーん。お花、ねぇ。勘弁しろよなー。お嬢が勝手な動きをすると、サボってんのバレんじゃん。ミーシャってうるせぇんだぜ?」
「そもそも、あなたが私から離れてる方が異様なのよ。」
まるで地獄に繋がれた枷のように感じた彼の手は、アリアの拙いその場しのぎで簡単に外れ声の冷たさも元の温度を取り戻す。その身を守るように掴まれていた手首を身に抱けばヴィノスはアリアの言う通りに向かいの花屋に近づく。
「で、お嬢の心を惹きつけた美しいお花はどれなんだ?」
「……なんだか言い方にいちいち感情を逆撫でしようとする意志を感じるのだけれど。」
「そんなわけないだろー?」
けれどそういった手前、ヴィノスに何らかの花を提示しなければいけない。アリアは咄嗟に目に付いた白い小ぶりな花を指さす。
「んぁ、カモミールじゃん。」
「……あなた、花の名前を知っているのね。」
「金になんねー花は覚えねーよ。あれはハーブかなんかになるつって、大量に摘んでけばパン一切れと交換してくれんだよ。」
カモミールティーとかに使われる花だ。リンゴのような香りがして、アリアも好んで飲んでいる。ハーブティーで飲むことはあったが、花を見たのは初めてだ。
小ぶりな花はあまり庭園に咲いていない。特にダリアが中心のクラレンス家ではかすみ草などは見ることがあっても、カモミールを見ることは少なかった。一応、屋敷の裏手には厨房用の田畑や園もあるが、そっちにアリアが行くことは無い。
「こんな花をしていたのね……」
「普通のやつらはこれみて素朴で可愛らしい、とかいうんだろ?俺らからしてみたらパンとの引換券だけどな。」
「まぁ確かに、ヴィノスに花を愛でる趣味はなさそうね。」
「あ、それは心外だぜお嬢。俺だって可愛いもんを愛でる心くらいあるぜ?愛ですぎていじめ倒すかもしれないけど。」
ケラケラと笑うヴィノスの言葉に信用性など全くなく、なんならば悪趣味と切り捨てそうになるアリア。しかしそれも直ぐにお嬢様!という叫びに気をそらされる。
「あぁ、良かった。まだ遠くに行ってなかったんですね……」
「メア…さ、ん。私は空気を吸いに行くとしか……」
「メアで結構です、お嬢様。いくら空気を吸いに表に出ると言っても、護衛なしで出るのはおやめ下さい。万が一があるんですよ!」
「……ごめんなさい。」
ミーシャに怒り方が似てる、と場違いなことを考えてしまう。どうやら、外に1人ででてきたアリアをおってきたらしい。動きづらそうなマーメイドスカートではきっとさぞ追いづらかっただろう。
しおしおと頭を下げれば、メアは驚いたようにアリアを見た。
「前も思いましたが、アリア様は随分とお代わりになられましたね。」
「最近、色々な人に言われます。そこまで変わった自覚は、自分には無いのですが…」
「変化というものは自分では気づきにくいものです。けれど自信に満ちあふれた貴方に相応の理性が宿ったように見えます。会話の時に視線が合うだけでもこちらは凄く安心しますよ。……いやね、なんだか説教じみた言葉になっちゃうわ。」
視線が合う、その言葉にやっとアリアが顔を上げる。じっとアリアのことを見つめるメアの瞳は子供の成長を見守る母のようだった。そういえば、前と比べてアリアはしっかりと、自分の周りにいる人を見るようになった気がする。
厄介者だったメイドは、思った以上に自分を想ってくれて、ライバルとしか思えず、向こうも自分を嫌っていると思っていれば存外そんなことは無い。人を見るとはこういうことなのだろうか。
「うわ、説教の仕方までミーシャにそっくり。あーでも、ただ怒るだけじゃねーぶんこっちのが面倒だ。」
ぼそりと呟いたのは、後ろにいるヴィノスだった。何が琴線に触れたのか、少し苦そうな顔をしながらメアのことを見て、そしてアリアの後ろに隠れるようにしてそしてそっと食べかけの串焼肉を背中に隠す。
「あらダメね。串焼肉を隠したいのなら口元のソースにも気を使わなきゃ。」
「げっ!」
「まぁ根本的に、君からかおるその美味しそうな匂いは、ミーシャにバレてしまうと思うけど。」
クスクス、と上品に笑うメアと急いで口元を拭うヴィノス。さぁ帰りますよ!というメアの声掛けに工房へ戻る時、ヴィノスが手に持つ串の行く末を思案する。いつもならば自分で食べてしまうはずなのに、今回は何を思ったのか、残りの串焼肉をアリアの口の中へと突っ込んだ。
「んっ!?」
「お嬢残り食って共犯になって。最近ミーシャに怒られすぎで面倒くさい。」
ご丁寧に串が刺さらないように横向きで突っ込んできたけれど、串焼きなんてものを食べたことの無いアリアはどう食べるのかわからずに混乱する。
文句を言おうにも叩き込まれたマナーが口に物を含んだ状態で喋る事をはばからせる。アグアグと口を動かしても口元が酷く汚れていってしまう。
「お嬢……食うの下手かよ。」
「な、なんて事をするの!驚いたじゃない!」
「えーだって串焼きの件をミーシャに怒られないためには共犯を作るしかねーじゃん。美味かったろ?」
珍しーぞ?俺が食いもん渡すなんて、という考えをしているヴィノスに対してアリアは口ごもってしまう。
正直口の中に広がる濃いソースの味は社交界の料理では無い味をしていて、これを沢山食べていればきっと胃の調子が悪くなる。そんな印象を抱かせる味だった。けれど不味くはない。初めて食べたその味を、アリアは不味いと思わなかった。
「……悪くは、なかったわ。」
「よし!なら帰りもなんか屋台によろうぜ。俺腹減った。ミーシャもお嬢が一緒なら食べるだろ。」
「……その代金は誰が払うと思っているの?」
「そりゃそんなの、お嬢にお願いしたいなー。ケチケチすんなよお嬢様。」
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