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第50話 商談
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翌朝、オレはすっきりとした目覚めでベッドの体を起こした。
今日の予定は、いよいよ王都でのマヨネーズの商談にバルシュと同行することとなっていた。
ゴロウはまだまだぐっすり寝ていたが今日は色々準備があったため
少しかわいそうだったが起こすことにした。
俺は着替えを済ませて、まだムニャムニャしているゴロウを肩に乗せて
「ゴロウ、隠蔽だけして置いてくれれば大丈夫だから」と伝える。
「ムニャ」といいゴロウは隠蔽で姿を消した。
オレは食堂で朝食を済ませた後、
バルシュとレオンナンドと共に王都の中心にある商人ギルドへ向かった。
今日の商談相手は、王都でも評判の高い「ガルス商会」。
彼らは王宮に商品を納めるほどの影響力を持っているらしく、
今回のマヨネーズの商談も成功すれば、一気に王都中に広がるかもしれない。
「ダイ、今日はお前もしっかり話を聞いて、どんな形でマヨネーズを売り出していくか考えるんだ。
これは、お前にとっても大切な経験になる。」
バルシュが真剣な表情で言った。
「はい、父様。頑張ります。」
オレは緊張しながらも、商談の場にしっかりと臨もうと気を引き締めた。
商人ギルドに到着すると、すぐにガルス商会の代表者である「ガルス・リッドリー」という人物が出迎えてくれた。彼は温厚そうな中年男性で、優しそうな雰囲気だが
すらっとした体型に芯の通った立ち姿に商売に長けた雰囲気を漂わせている。
「バルシュ様お久しぶりでございます。」
バルシュはガルスと握手をしながら
「あぁ、ガルス今日はよろしく頼む。
急な訪問となり申し訳ない。この子が先日手紙で書いた商品の開発をした息子のダイだ」
「はい!トランザイル家領主 バルシュ・トランザイルの三男 ダイ・トランザイルと申します。
本日は貴重なお時間をとっていいただき、誠にありがとうございます!」
最初の返事で声が裏返ってしまった。
恥ずかしい・・・
肩の上にいるゴロウは声は出していないがクスクスと笑っているのがわかった。
ガルスはオレに向かって微笑み
「ダイ様でございますね。お初にお目にかかります。
ガルス商会 代表のガルス・リッドリーと申します。
以後よろしくお願いいたします」
さすがは大商会の代表。
その微笑みは全く敵意の感じない
全てをこの人の言うとおりにしてしまいそうな
優しい笑顔だ。レオン何度のスマイルとはまた違う商人にとっての強力な武器になるのだろう。
「改めましてようこそお越しくださいました。
事前にバルシュ様よりお手紙でいただいており
マヨネーズについてお話を伺える日を楽しみにしておりました。」
ガルスはにこやかに挨拶し、オレたちを商談室へ案内した。
バルシュは礼を述べ、席に着いた。
オレは緊張していた。ゴロウがテレパシーで「ダイ、なんか体がカチカチだね」とちょっと馬鹿にしてきた。
ゴロウの言葉に少し恥ずかしくなり「わかってるよ」と少し強がった。
ガルスはオレが席についたことを確認すると自らもも席についた。
ガルス・リッドリーは興味深そうにオレたちを見つめながら口を開いた。
「さて、早速ですが、お噂のマヨネーズ。実物を拝見させていただくことは可能でしょうか」
バルシュは微笑みながら持ってきたマヨネーズの瓶を差し出す。
「これが我が家の自慢のマヨネーズです。ランシェが調合し、家族全員が絶賛している味です。」
ガルスはその瓶を慎重に受け取り、「こちら試させていただいても?」
バルシュは「是非」と自信満々にマヨネーズの蓋を開けてひとさじ分のマヨネーズをガルスに渡した。
ガルスは見た目、香りを確認するとマヨネーズを口に入れた。
すると、彼の顔に驚きの表情が広がった。
「おお…このコクと滑らかさ、そして絶妙な酸味が素晴らしい!
これほどの風味・・・色々な食材とも相性が良さそうです。王宮の食卓でも通用するでしょう。」
オレはガルスの感想にホッとし、少し緊張が解けた。
しかし、ガルスは考え込み、
「バルシュ様、ダイ様、このマヨネーズは確かに素晴らしいものですが…」とガルスが続けた。
「王都で新しい商品を広めるには、何か特別な“仕掛け”が必要です。
ただ店に並べるだけでは、競争が激しい王都では埋もれてしまいます。そこで、提案なのですが――」
ガルスは少し間を置いて、重要な提案を切り出した。
「実は、10日後に王宮主催の『王宮料理大会』が開かれます。この大会で、
このマヨネーズを使った料理を披露できれば、王宮にマヨネーズが正式に採用される可能性が高いのです。
そうなれば、王宮御用達のブランドが付き王都では間違いなく普及するでしょう」
バルシュは考え込むように手を顎に当てたが、オレはすぐにその提案に乗り気になった。
「父様、僕が料理大会に出場してみてもいいですか?僕が作った料理で、このマヨネーズを広めたいです!」
バルシュは驚いた表情を浮かべたが、オレの決意を見て、少し考えてから頷いた。
「確かに、お前が作ったものだし、自分でその価値を示すのが一番だろう。お前に任せよう。」
ゴロウも元気にテレパシーで応援してきた。「ダイなら絶対にうまくいくよ!僕も一緒に応援するからね!」
「ありがとう、ゴロウ。」オレは彼の言葉に力をもらった。
ガルスも微笑みながら、
「素晴らしい決断です、ダイ様。大会には王宮の一流の料理人たちが集まりますが、
このマヨネーズならば、勝算は十分にありますよ。
本日中に私の推薦状と一緒に出場の申請をしておきます。」と早速段取りを始めた。
こうして、オレは王宮の料理大会に出場することが決まった。
王宮の料理人たちに囲まれて競い合う場に、オレとゴロウの挑戦が始まる。
そしてこの大会が、マヨネーズを王都に広める大きなチャンスとなる。
そして、このマヨネーズがトランザイル領の名物となれば領のみんなも潤い
いずれ、昨日体験したような賑やかな街にだってなるかもしれない。
そんな未来を夢見ながらオレは10日後に控える王宮料理大会に向けての準備を始めるた。
今日の予定は、いよいよ王都でのマヨネーズの商談にバルシュと同行することとなっていた。
ゴロウはまだまだぐっすり寝ていたが今日は色々準備があったため
少しかわいそうだったが起こすことにした。
俺は着替えを済ませて、まだムニャムニャしているゴロウを肩に乗せて
「ゴロウ、隠蔽だけして置いてくれれば大丈夫だから」と伝える。
「ムニャ」といいゴロウは隠蔽で姿を消した。
オレは食堂で朝食を済ませた後、
バルシュとレオンナンドと共に王都の中心にある商人ギルドへ向かった。
今日の商談相手は、王都でも評判の高い「ガルス商会」。
彼らは王宮に商品を納めるほどの影響力を持っているらしく、
今回のマヨネーズの商談も成功すれば、一気に王都中に広がるかもしれない。
「ダイ、今日はお前もしっかり話を聞いて、どんな形でマヨネーズを売り出していくか考えるんだ。
これは、お前にとっても大切な経験になる。」
バルシュが真剣な表情で言った。
「はい、父様。頑張ります。」
オレは緊張しながらも、商談の場にしっかりと臨もうと気を引き締めた。
商人ギルドに到着すると、すぐにガルス商会の代表者である「ガルス・リッドリー」という人物が出迎えてくれた。彼は温厚そうな中年男性で、優しそうな雰囲気だが
すらっとした体型に芯の通った立ち姿に商売に長けた雰囲気を漂わせている。
「バルシュ様お久しぶりでございます。」
バルシュはガルスと握手をしながら
「あぁ、ガルス今日はよろしく頼む。
急な訪問となり申し訳ない。この子が先日手紙で書いた商品の開発をした息子のダイだ」
「はい!トランザイル家領主 バルシュ・トランザイルの三男 ダイ・トランザイルと申します。
本日は貴重なお時間をとっていいただき、誠にありがとうございます!」
最初の返事で声が裏返ってしまった。
恥ずかしい・・・
肩の上にいるゴロウは声は出していないがクスクスと笑っているのがわかった。
ガルスはオレに向かって微笑み
「ダイ様でございますね。お初にお目にかかります。
ガルス商会 代表のガルス・リッドリーと申します。
以後よろしくお願いいたします」
さすがは大商会の代表。
その微笑みは全く敵意の感じない
全てをこの人の言うとおりにしてしまいそうな
優しい笑顔だ。レオン何度のスマイルとはまた違う商人にとっての強力な武器になるのだろう。
「改めましてようこそお越しくださいました。
事前にバルシュ様よりお手紙でいただいており
マヨネーズについてお話を伺える日を楽しみにしておりました。」
ガルスはにこやかに挨拶し、オレたちを商談室へ案内した。
バルシュは礼を述べ、席に着いた。
オレは緊張していた。ゴロウがテレパシーで「ダイ、なんか体がカチカチだね」とちょっと馬鹿にしてきた。
ゴロウの言葉に少し恥ずかしくなり「わかってるよ」と少し強がった。
ガルスはオレが席についたことを確認すると自らもも席についた。
ガルス・リッドリーは興味深そうにオレたちを見つめながら口を開いた。
「さて、早速ですが、お噂のマヨネーズ。実物を拝見させていただくことは可能でしょうか」
バルシュは微笑みながら持ってきたマヨネーズの瓶を差し出す。
「これが我が家の自慢のマヨネーズです。ランシェが調合し、家族全員が絶賛している味です。」
ガルスはその瓶を慎重に受け取り、「こちら試させていただいても?」
バルシュは「是非」と自信満々にマヨネーズの蓋を開けてひとさじ分のマヨネーズをガルスに渡した。
ガルスは見た目、香りを確認するとマヨネーズを口に入れた。
すると、彼の顔に驚きの表情が広がった。
「おお…このコクと滑らかさ、そして絶妙な酸味が素晴らしい!
これほどの風味・・・色々な食材とも相性が良さそうです。王宮の食卓でも通用するでしょう。」
オレはガルスの感想にホッとし、少し緊張が解けた。
しかし、ガルスは考え込み、
「バルシュ様、ダイ様、このマヨネーズは確かに素晴らしいものですが…」とガルスが続けた。
「王都で新しい商品を広めるには、何か特別な“仕掛け”が必要です。
ただ店に並べるだけでは、競争が激しい王都では埋もれてしまいます。そこで、提案なのですが――」
ガルスは少し間を置いて、重要な提案を切り出した。
「実は、10日後に王宮主催の『王宮料理大会』が開かれます。この大会で、
このマヨネーズを使った料理を披露できれば、王宮にマヨネーズが正式に採用される可能性が高いのです。
そうなれば、王宮御用達のブランドが付き王都では間違いなく普及するでしょう」
バルシュは考え込むように手を顎に当てたが、オレはすぐにその提案に乗り気になった。
「父様、僕が料理大会に出場してみてもいいですか?僕が作った料理で、このマヨネーズを広めたいです!」
バルシュは驚いた表情を浮かべたが、オレの決意を見て、少し考えてから頷いた。
「確かに、お前が作ったものだし、自分でその価値を示すのが一番だろう。お前に任せよう。」
ゴロウも元気にテレパシーで応援してきた。「ダイなら絶対にうまくいくよ!僕も一緒に応援するからね!」
「ありがとう、ゴロウ。」オレは彼の言葉に力をもらった。
ガルスも微笑みながら、
「素晴らしい決断です、ダイ様。大会には王宮の一流の料理人たちが集まりますが、
このマヨネーズならば、勝算は十分にありますよ。
本日中に私の推薦状と一緒に出場の申請をしておきます。」と早速段取りを始めた。
こうして、オレは王宮の料理大会に出場することが決まった。
王宮の料理人たちに囲まれて競い合う場に、オレとゴロウの挑戦が始まる。
そしてこの大会が、マヨネーズを王都に広める大きなチャンスとなる。
そして、このマヨネーズがトランザイル領の名物となれば領のみんなも潤い
いずれ、昨日体験したような賑やかな街にだってなるかもしれない。
そんな未来を夢見ながらオレは10日後に控える王宮料理大会に向けての準備を始めるた。
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