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第44話 旅の再開
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オレたちは再び馬車に乗り込んで旅を再開した。
バルシュは先ほどの出来事を思い返すようにつぶやいた。
「ゴロウが自ら戦闘の縛りを設けるとはな…。やはり規格外だ。」
オレはそんな父の言葉に思わず同意してしまった。
レオンナンドも同調するように頷き、慎重な口調で話し出した。
「王都では、多くの目があなた方に向けられることは間違いありません。
ゴロウ殿の存在が知られれば、注目を集めるだけでなく、狙われることもあるでしょう。
今後はより一層、慎重に行動する必要があります。」
オレはゴロウの頭を撫でながら1つ2人隠していることを思い出した。
これをうまく使えば王都でも注目もされにくくなるのではないだろうか。
「父様、レオンナンドさんお伝えしたいことがあります。」
・
・
・
午後の陽が穏やかに差し込む中、馬車を路肩に止めてもらい
2人に一つの秘密を打ち明けた。
「お二人に隠していたスキルがあります。」
「スキルだと?」
バルシュは驚きを隠せず聞き返した。
「はい、そのスキルは『隠蔽』です。
この隠蔽のスキルは隠したいと思ったものを見せなくできるスキルなのですが
実際に見て頂いたほうが早いと思います。
ゴロウ、隠蔽をつかって隠れられるかな?」
「うん、いいよー」
ぱっ!
「「消えた!?」」
「はい、このように自分の体も隠すことが出来ます。そして私も」
ぱっ!
オレも隠蔽を使い姿を消してすぐに解除する。
「ダイもできるのか!?」
「はい、どうやら私とゴロウはこの『隠蔽』スキルは共通して使用できるようです。」
オレが今までに知っている情報を伝える
「このスキルは確かにすごい・・・」
レオンナンドも驚きすぎて少し混乱している様だった。
「うむ、確かにこれは信用している人間にしか言わない方がよいだろう。
このスキルが知られれば、原因不明の出来事はダイのせいにされてしまう可能性がある・・・」
やはりバルシュはオレと同じようにこのスキルの危険性を理解してくれた。
「はい、なので今までこのスキルは使用せずにおりました。
信用の問題にもかかわる事なので・・・」
「そうだな、確かに悪用の仕方はいくらでもある。
なので、このスキルを正しく使える者にしか与えられない特別なスキルなのだろうな」
バルシュはオレの頭をやさしくなでながら空を見上げた。
「でも、これは使用するべきだと思います。
王都に入るときや、外出する際は極力このスキルでゴロウ殿は隠れていた方が良いかと」
レオンナンドがバルシュに進言する。
「うむ、先ほどはお驚いてしまって気付かなかったが、ゴロウの姿は見えないが気配は感じるな」
バルシュの気配察知なさすがだ。
「はい父様、完全に気配や魔力を隠すことはできないようです。」
「なるほど・・・王都では外や人がいる場所ではゴロウには『隠蔽』スキルで隠れてもらい
ダイと一緒に行動している状態が一番安全だろうな。
そうすれば、ゴロウの魔力もダイのものと見分けがつかんだろう」
「はい。王都ではそのように。ゴロウもいいかな?少し窮屈だとは思うけど」
ぱっ!
ゴロウは再びオレの肩の上で姿を現すと
「大丈夫だよーいつもみたいにダイの上にいるだけだからー」
確かに姿を隠すが、オレの肩に乗っているのはいつも通りか
「ゴロウも大丈夫そうです!」
そうバルシュに報告をすると
「そうか、ではそうしよう。ダイはわかっているとは思うが必要な時以外そのスキルは使用しないように」
「はい、父様」
オレは信用している二人に隠していたことを言え、少しすっきりした。
しかし俺はまだまだ話せないことがたくさんある・・・
いつかいえるときが来るだろうか・・・
「それでは、改めて出発をしよう。レオンナンド頼む」
レオンナンドは御者台に乗り答える
「はい、バルシュ様!王都まであと少しです!今日中にはつくと思いますので一気に行きましょう!」キラン
午後の日差しがいつもより多めに白い歯を光らせた。
バルシュは先ほどの出来事を思い返すようにつぶやいた。
「ゴロウが自ら戦闘の縛りを設けるとはな…。やはり規格外だ。」
オレはそんな父の言葉に思わず同意してしまった。
レオンナンドも同調するように頷き、慎重な口調で話し出した。
「王都では、多くの目があなた方に向けられることは間違いありません。
ゴロウ殿の存在が知られれば、注目を集めるだけでなく、狙われることもあるでしょう。
今後はより一層、慎重に行動する必要があります。」
オレはゴロウの頭を撫でながら1つ2人隠していることを思い出した。
これをうまく使えば王都でも注目もされにくくなるのではないだろうか。
「父様、レオンナンドさんお伝えしたいことがあります。」
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午後の陽が穏やかに差し込む中、馬車を路肩に止めてもらい
2人に一つの秘密を打ち明けた。
「お二人に隠していたスキルがあります。」
「スキルだと?」
バルシュは驚きを隠せず聞き返した。
「はい、そのスキルは『隠蔽』です。
この隠蔽のスキルは隠したいと思ったものを見せなくできるスキルなのですが
実際に見て頂いたほうが早いと思います。
ゴロウ、隠蔽をつかって隠れられるかな?」
「うん、いいよー」
ぱっ!
「「消えた!?」」
「はい、このように自分の体も隠すことが出来ます。そして私も」
ぱっ!
オレも隠蔽を使い姿を消してすぐに解除する。
「ダイもできるのか!?」
「はい、どうやら私とゴロウはこの『隠蔽』スキルは共通して使用できるようです。」
オレが今までに知っている情報を伝える
「このスキルは確かにすごい・・・」
レオンナンドも驚きすぎて少し混乱している様だった。
「うむ、確かにこれは信用している人間にしか言わない方がよいだろう。
このスキルが知られれば、原因不明の出来事はダイのせいにされてしまう可能性がある・・・」
やはりバルシュはオレと同じようにこのスキルの危険性を理解してくれた。
「はい、なので今までこのスキルは使用せずにおりました。
信用の問題にもかかわる事なので・・・」
「そうだな、確かに悪用の仕方はいくらでもある。
なので、このスキルを正しく使える者にしか与えられない特別なスキルなのだろうな」
バルシュはオレの頭をやさしくなでながら空を見上げた。
「でも、これは使用するべきだと思います。
王都に入るときや、外出する際は極力このスキルでゴロウ殿は隠れていた方が良いかと」
レオンナンドがバルシュに進言する。
「うむ、先ほどはお驚いてしまって気付かなかったが、ゴロウの姿は見えないが気配は感じるな」
バルシュの気配察知なさすがだ。
「はい父様、完全に気配や魔力を隠すことはできないようです。」
「なるほど・・・王都では外や人がいる場所ではゴロウには『隠蔽』スキルで隠れてもらい
ダイと一緒に行動している状態が一番安全だろうな。
そうすれば、ゴロウの魔力もダイのものと見分けがつかんだろう」
「はい。王都ではそのように。ゴロウもいいかな?少し窮屈だとは思うけど」
ぱっ!
ゴロウは再びオレの肩の上で姿を現すと
「大丈夫だよーいつもみたいにダイの上にいるだけだからー」
確かに姿を隠すが、オレの肩に乗っているのはいつも通りか
「ゴロウも大丈夫そうです!」
そうバルシュに報告をすると
「そうか、ではそうしよう。ダイはわかっているとは思うが必要な時以外そのスキルは使用しないように」
「はい、父様」
オレは信用している二人に隠していたことを言え、少しすっきりした。
しかし俺はまだまだ話せないことがたくさんある・・・
いつかいえるときが来るだろうか・・・
「それでは、改めて出発をしよう。レオンナンド頼む」
レオンナンドは御者台に乗り答える
「はい、バルシュ様!王都まであと少しです!今日中にはつくと思いますので一気に行きましょう!」キラン
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