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第30話 スキルの使い方

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自室に戻った後、ゴロウはオレの肩から降りて

プカプカと浮遊しながら声をかけてきた。

「ダイ、ちょっとこれ見て!」



すぅー

ゴロウの姿が霧が晴れるように消えた



「え?ゴロウ?」

オレは焦って声をかけると



「ここだよー」

と声が聞こえたと思ったら

先ほどまで前にいたゴロウが

オレの背後から現れた。




「ゴロウ・・・今のって・・・」

オレは恐る恐る聞いてみる



「うん、さっきダイが外で遊んでいたとき

出来ることがわかったんだー」



静かだと思ったらそんなことやっていたのか・・・



「今のは瞬間移動ってこと?」



「ううん、見えなくしただけー」



そうか、究極の迷彩みたいなことか

なんかオレもあんまり驚かなくなってきたな



「そうか、すごいなゴロウは」



「へへへ、なんか出来そうって思ったんだよね」

すごいな、感覚で開発できるのか



「それでね、たぶんだけどこれダイにもできると思うんだよね」



「へ?」

へ?



「なんかそんな感じ」



「オレの中では特に変化が無いんだけど・・・」



「ん-ちょっと見えなくなりたいなーって思ってみて」



そんな、感じ?



「わかったよ、見えなくなりたい見えなくなりたい ブツブツ・・・・」



すぅー



え?体がうっすら透けてきた。

集中をしていく



「ダイすごい!ダイの気配はあるけどどこにいるか見えなくなった!」



「意識や感覚は普通にあるけど自分の体が見えなくなってるから

すごく不思議な感じだ・・・

それでゴロウこれってどうやって戻るのかな」



「見て!って思うと戻れた!」



なるほどね、

「オレの事を見てーー!」




すぅ

「ダイいたー!」



良かった姿は元に戻ったようだ




「ありがとうゴロウ、オレにも使えたみたい」



「ダイ、全然どこにいるかわからなかったよ!とても上手!」





自己顕示欲の最高到達点のような事を言ってしまったのは

今になってとても恥ずかしくなってきたが



自分の存在が消えてしまう感覚

すごく怖かった。




それとは別に この能力はまずい・・・



そう、この能力は全男子の夢の能力



あまり使わないようにしよう、

絶対に悪用はしない・・・絶対



これはもう道徳、人として、うん絶対



強い意志でオレはそう誓った。




しかもこの能力が他の人に知られてしまうと

有らぬ疑いをかけられかねない。

隠しておかなければ




しかし、これは魔法なのか?



ゴロウのステータスで確認をしてみることにした。



ゴロウのスキルの部分に隠蔽が追加されていた。




このスキルはオレも神様から授かっていたスキルだよな・・・



啓示を受けた際のことを回想してみる







((貴方にはもう1つ私からの付与をいたします。

それは、隠蔽のスキルです。こちらは魔法とは違い魔力は必要なく

任意で決めた情報を発動者が解除しない限り他人が見る事はできません。

こちらのスキルをうまく使ってください。))










情報。そうか、オレは文字とか物とかしか隠せないと思っていたけど

自分の姿も隠せるのか、すごいな隠蔽のスキル



解釈というか、自分の中の常識だけで判断してはよくないと

実感をした。




そんなことをを考えていると



コンコンコンとドアをノックする音が聞こえ

夕食の時間が知らされた。
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